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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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本年度から助成を受けている河川環境管理財団名古屋事務所のアドバイザー委員会での研究進捗報告.
10時からだったので5時に起きて6時44分金沢発のしらさぎに乗車.昨晩は早めに寝たので辛くはありませんでした.やっぱり睡眠は大事です.

1月にも研究報告の機会があり,私は出席できなかったため共同研究者の名工大の先生に報告して頂いたのですが,その際はけっこう絞られたとかきいておりまして.そういうこともあって,しっかりと準備していったことが良かったのか,まぁまぁの議論ができたかと思います.色々なアドバイスも頂くことができましたし.

研究助成の経過報告等は書面によるものがほとんどで,アドバイザーからの意見を受けるということはほとんどありません(大型の助成は中間審査等ありますが).そういう制度に慣れてきたので,今回のようなアドバイザー委員会での報告とそこでの議論などには戸惑いもあったのですが,良い議論と方向性への広がりなどを見いだせる可能性があるという意味では良い仕組みかなと思います.報告のための準備は大変なこともありますが,そこを目標に研究を進め,ある段階でのまとめをするという機会が外的に与えられるというのも,ひとつの推進力にはなりますんで.

特に自分の上に指導してくれる立場の人がいないような環境にある研究者にとっては,上がいないというのは自分のペースで研究をできるというメリットはあるものの,ついついたるんでしまうこともありますし.また,意見を言ってくれる人がいないことで考えが狭くなったりすることもあると思います.そいういう意味で若い研究者に限らず他者からの意見を得られる機会は重要だなと思います.

そんなわけで私が進めている課題もぼちぼち形になりつつあるので,もう少し結果を追加して論文にまとめたいところです.
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連日計画停電のニュースが報じられていますが,金沢にいる私にも多少の影響があります.というのは,研究に使用するデータを取得したり,簡単な解析をするためのツールを東大のサーバに頼っていたのですが,そちらが停止されているからです.

というわけで,現在のような不安定な電力供給がいつ頃まで続くのだろうと思っていた矢先,朝日新聞に記事が掲載されました.
東京電力は、計画停電(輪番停電)を今夏だけでなく、今冬も続けなければならない、との見通しを明らかにした。東日本大震災の津波で、福島県と茨城県の大規模火力発電所が、現時点で復旧の見通しが立たないほど壊れていることが分かったためだ。 (asahi.com
現在の関東での計画停電が,原発停止によるものだとすれば,その規模の代替供給源がなければ根本的な解決にはなりませんし,数ヶ月とか,場合によっては数年はかかるのかもしれないと思っていたのですが,少なくとも今夏・今冬は計画停電を実施しそうということです.記事の終わりには来夏も綱渡りが続きそうとあったので,かなり長期にわたって影響がありそうです.

私の場合には研究活動ですが,それ以外の社会活動の多くも影響を受けるはずです.それらが,電力復旧するまで活動規模を小さくしたままで我慢していくというのは,あり得るのでしょうか.中には,早急な再開を実現するために,現時点で電力供給に比較的余裕がある地域に拠点を移すという企業や機関が出てきてもおかしくないと思います.そうすると,国の形も変わっていくのかもしれません.

今後,電力供給をどのように復活させていくのかとか,どのように電力の使用方法を変えていけるかとか,先に述べたように拠点配置を再考しようとか,様々な検討がなされると思います.省庁などでは既に議論されているかもしれません.現在被災地で進められている多くの活動に加えて,こうした動きも日本の復興には不可欠だと思いますし,その任にある方々には迅速かつ深い議論と,最適な行動を期待したいと思います.
昨日家人が今回の震災に関して友人と会話をしている中で,「金沢には断層とかないんでしょう?」という話になったそうです.私は以前,金沢にも森本・富樫断層というのがあるよと話したことがあったので,彼女は知っていたのですが,その友人たちは知らないようでした.

この断層が危険なものなのかどうかわかりませんが,本日の読売新聞に記事が出ていたので紹介.
東北・関東地方に甚大な被害をもたらし、全国各地が余震の恐怖にさらされている東日本巨大地震。石川県に余震の影響はないのか。将来的に大地震が起こる可能性は――。地震学を専攻する金沢大の平松良浩准教授に聞いた。(Yomiuri Onlineより)
記事によれば,この断層は大きな地震を起こす可能性もあるとのこと.不安感を駆り立てようという気は毛頭ありませんが,自分たちが暮らしている地域のことを理解し,備えることが不可欠であることは誰も否定しないところだと思いますので紹介させて頂きました.

金沢市のウェブサイトでは,この断層で大きな地震が発生した際の被害想定も公開されています(こちら).かなりの被害が想定されて,その備えがどうなっているのかはわかりませんが,もし十分でないと考えられるようであれば,今回の震災を受け,行政も一層の備えに取り組んで欲しいと思います.
今回の地震災害を受け,日本学術会議が「今,われわれにできることは何か?」と題する緊急集会を開催するとのこと.サイエンスポータルより.

学術の立場から,今後どのような貢献ができるのか,といったメッセージを伝えることが目的のようです.科学界だけでなく,産業界やメディアにも呼びかけているとのことですので,それらの分野からもしっかりとした意見をもった方々が参加されれば,単に学術界からの独りよがりの情報発信に終わらず,各界からの要望を受けた議論がなされ,将来への何らかの示唆が得られるのではないかと思います.

私が受信しているいくつかのメーリングリストでも,自分たちに何ができるか,どういった貢献ができるかといった議論がされていますが,実際の行動が何よりも求められているいま,残念ながらアカデミズムは大きな力を発揮できないというのが現実ではないかと思います.もちろん,連日の報道の中で状況を解説している専門家の方々によって,自分たちのおかれている状態がどのようなものなのかを知り,それによって適切な判断をすることができるという意味では,科学者が社会に貢献しているといえます.

社会の問いに対して適切に答えることは学術の大事な役割ですが,今回の災害においては,そこに貢献できるのはほんの一握りの人々に過ぎません.多くの科学者・研究者は手をこまねいているというのが現状だと思います.

しかし,だからといって焦ったりしても仕方ありません.先日も書きましたが,分野によっては今後の復興と将来の計画の中で力を発揮する学問もあります.その時に備えて思索を巡らしておくことも学術界が担う大事な役割のはずです.いま,何かを感じるのであれば,それを忘れずに将来に生かそうとする,そして実際に生かしていくことも,我々ができることのひとつではないかと思います.
最初の大地震から4日が経過する中で,原子力発電所の被害が大きくなってきているようです.そこには基本的とも思われるような対処不足や人間によるミスもあるようですが,基本的には想定を上回る規模の地震が発生したということが直接的な原因であろうと思います.

また,10mの防波堤を構築しておいたものの,それを超える津波によって大きな被害を受けた地域についても伝えられています.

これらの被害はいずれも「想定外の」あるいは「設計を上回る」とされる自然現象によりもたらされたと考えられますが,こうした事実に直面し,今後の社会基盤整備をどのように進めるべきなのか改めて考える必要があると思います.

治水においてはそれぞれの河川に対して50年や100年に一度の規模の大雨を対象として計画が策定されますが,河川や流域によっては過大な計画であると指摘されることもあります.しかし,今回の地震災害をみたとき,我々は何をもって過大であると判断できるのかわからなくなります.我々が自然現象について知るところは完全ではなく,その力は時に当然人智を超えるということを忘れてはいけないと思います.

とはいえ,投資には限りがあり,技術にも限界があります.洪水氾濫が絶対に起きない治水が無理であることは,もはや明白です.しかし規模を見誤ることによって本来防げた破堤氾濫などが起きてしまうことは,計画策定者のミスといえるかと思います.

おしなべて手厚い対策を施すのは賢明とはいえませんが,それに合わせて本来必要な対策まで切り捨ててしまうということなどないよう,詳細かつ正確な検討と聡明な指導者による正しい判断の重要性を改めて認識する必要があるのではないかと思います.
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