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土木学会が運営している「行動する技術者たち」での篠原修・東京大学名誉教授の記事(こちら)より思ったこと.
記事の内容は土木学会のウェブサイトをご覧いただきたいと思いますが,ざ~っくり要約するとすれば,景観を意識した土木施設の設計を常識とし,土木をより良いものとして根付かせなければならない,ということでしょうか.
景観(あるいは意匠)を意識した設計が土木施設を優れたものにする,という意見には賛否があるかもしれませんが,熱意や思い入れを持って臨むことで,自らが関わる仕事がより良くなるということは多くの人が同意することではないかと思います.仕事に熱意を持って臨むひとつの方法として,デザインへのまなざしをより強く意識することが有効だと考えればよいかもしれません.
土木における景観の必要性については,必ずしも多くの技術者が重視してこなかったのかもしれません(実際,私の友人にも「よーわからん」という人がいました).
しかし,景観や土木史研究における過去の土木構造物や事業の評価を通して50年,100年前の構造物のすばらしさを顧みることから,いま自分が関わっている仕事が50年後あるいは100年後に高く評価されるようにがんばろう,と気持ちを奮い立たせるきっかけになるとすれば,土木において欠かせないひとつの要素であるし,技術者としてそのような素地を心に培うためには土木に関わるすべての人が学ぶ価値のあるものではないかと思います.
幸いなことに私は学生時代に景観工学を学ぶ機会に恵まれましたが,そのような講義が提供されている大学は多くないのかもしれません.篠原先生が東大で立ち上げた土木景観に関する取り組みが,それを学ぶことのできる環境の広がりにつながると,これから意識の高い土木技術者が生まれてくるのかもしれません.
とかなんとか書きましたが,あくまで私見ですので.
もし景観を専門とする方がお読みになったら,素人の駄文ということで大目にみていただければ幸いです.
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