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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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記事の内容というよりも,タイトルに示したふたつの名前に目を引かれた話題.朝日新聞DIGITALより.
ブラックホールから出る超高温のガスの風が、星の誕生を邪魔する仕組みを東京大などのグループが明らかにした。星はガスが冷えて収縮することで生まれるが、高温の風にあたり収縮が起きない場合があるという。研究論文が26日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に掲載された。(朝日新聞DIGITAL
という内容なのですが,何がAkiraとTetsuoなのかというと,この現象というのが観測されたふたつの銀河の名前が「Akira」と「Tetsuo」なんだそうです.
だからどうした?という方も多いかもしれませんが,いずれも大友克洋による漫画「AKIRA」の登場人物なのですねぇ.

いずれの銀河も,研究に興味をもってもらえばということで,研究グループの方が名前をつけたそうです.私の研究分野でいえば,河川とか流域に名前をつけるようなイメージかもしれませんが,そんなことはできないので,無限の対象がある宇宙を研究する方の特権だなぁと思いました.

研究の対象となり得る自然環境に名前をつけることはできませんが,自分の考えた方法論や作った技術,あるいは見つけた現象に独自の名前が付くことはあるかもしれません.
そんな研究ができるようがんばりたいと思います.
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我が国の科学技術・研究開発は,科学技術基本計画という5年毎の計画に基づいて進められておりますが,来年度からの第5期基本計画について策定作業などが進められています.

最近内閣府から公開された「科学技術基本計画について(答申案)」(こちら)では,様々なビジョンや施策について述べられていますが,その中で「失敗を恐れずに高いハードルに果敢に挑戦し」「リスクが高い研究開発においては失敗は付き物であり,挑戦すること自体にも価値がある」といった記述は,時に近視眼的な成果主義と揶揄される科学技術行政においては,ある意味画期的なように感じました.

これは,確実に成果が出そうなちんまりした研究に取り組んで論文を書くばかりでなく,思い切って挑戦して失敗したとしても良い,とパトロンから言われたようなものですから,堂々と奇抜な(?)アイディアを基に色々やれるということでしょうか.

ただ,そうした独創性の高そうな研究に対して誰がGoを出すのか,また失敗したとしても挑戦したことを業績として評価できるのか,といったことがやや疑問です.研究者が結局のところ出した成果で評価されるのであれば,失敗して(当初の期間では)何も出ないような取り組みは少ないままのような気がします.

上記の答申案には他にも色々書いてありますので,お暇な方は是非ご一読.
世界の工学関係者が集う世界工学会議において地球温暖化対策について,工学技術者が今まで以上の意識を持って取り組む必要があるとの宣言が採択されたとのこと.Science Portalより.

この宣言は「京都宣言」として採択されたそうです.
内容については上記リンクを参照いただくとして,述べられていることは工学に携わる者が基本的姿勢として身に付けておくべきものであり,必ずしも新しいことではありません.
それだけに,そのような基本的事項を再認識する必要があることを,工学に関わるひとりひとりが真摯に受け止め,常に胸に刻む必要があるのだと思います.

温暖化対策を具体的な工学技術として,あるいはこれからの社会を考える際の指針として位置づけられていないことは反省すべきことと思いますが,社会へ実装する動きがありつつあることを考えると,Scienceとしての温暖化研究がEngineeringとして実現する日も遠くないのではないか,と期待を込めつつ思っておきたいと思います.
海の水は水温が上昇するにつれて膨張し,また,氷床や氷河の融解によって海面上昇が生じますが,それが将来は100cmを超えるものになるだろうとの話題.MSNニュースより.
地球温暖化による海面上昇についての最新データが示しているのは、今後100~200年間で100センチ以上の上昇が起きるのは避けられないということ──。米航空宇宙局(NASA)の科学者チームが26日、このような発表を行った。(MSNニュースより)
海洋に関して現在わかっていることを考慮すると,最低100㎝の海面上昇は避けられないとのこと.ただしそれには100年かかるか,さらに長い期間がかかるかはわからないそうです.
ちなみに,急激な氷床の崩壊が生じた場合,100~200年で3mの海面上昇もあり得るとのこと.

研究チームが着目しているグリーンランドの氷床は,過去10年で年平均3030億トンの氷が流出したそうです.これがどのくらいのインパクトなのかわかりませんが,なんだかすごそうな数字に聞こえます.

で,そのグリーンランドの氷床に関してですが,昨日のサイエンスポータルに以下のような話題が出ていました.
現在観測されている太陽活動の低下により、2025年ごろ以降にグリーンランドの気温が上昇する可能性が高いことが、国立極地研究所の研究チームによって明らかになった。これまで指摘されていた温室効果ガスによる気温上昇に太陽活動の影響が重なることで、これまで考えられていたよりも早くグリーンランド氷床の融解が進むことが懸念される、と研究チームは言っている。(サイエンスポータルより)
二つの記事が続けて出たのはたまたまかと思いますが,ふたつのことから考えると,けっこうな規模の海面上昇が,そこそこ早い時期に生じる可能性があるということでしょうか.
すぐにピンとこないかもしれませんが,顕著な海面上昇により,沿岸域では海岸が失われたり,河川の下流では洪水のリスクが高まるなど,見過ごせない影響があります.

どの時期のことを考えるかにもよりますが,様々な研究による知見を組み合わせて,早い段階で詳しい評価を行う努力が必要かと思います.

地球に生物が誕生して以来,数度の大量絶滅期というのがあったらしいですが,現在,6度目の大量絶滅期に直面しているとの話題.Yahoo!ニュースより.

地球では過去5億年の間に、恐竜など生物種の大量絶滅期が5度到来したが、現在は6度目の大量絶滅期を迎え、人類を含む全ての種が危機にさらされている-。こんな衝撃的な研究論文が11日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表された。人類の活動による自然環境の破壊が進む現在の地球の状況は、過去の大量絶滅の原因となった気候の激変と類似していると分析。「生物は急激に変化する状況への適応が間に合わず、絶滅する」とし、種の頂点に立つ人類も例外ではないと警鐘を鳴らしている。(Yahoo!ニュースより)

気候変化の兆候のようなものは感じられるようになっているものの,これが生物の絶滅につながるといわれても,にわかには信じられないわけですが,それほどのインパクトとなり得る環境の変化であるということは頭の片隅に置いておいても良いのかもしれません.

こうした大胆ともいえる主張は,本当かどうかよりも,考え,議論すべき大切なことなのだ,ということとして受け止めるのが正しい読み方なのかなと思います.当然,過剰な反応をして偏った考えにいくつくようなことにならないよう,現状の認識と,その主張がどこまで適用されるものなのかをしっかりと理解したうえで考えねばなりません.

ということで,盲目的に信じるというよりは,そのような説にもつながるほどの環境変化であることを意識して,地球環境を考えるきっかけになればという感じでしょうか.

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