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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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国土交通省RSSより,「一級河川の指定について」との記事(記事と資料はこちら).

社会資本整備審議会での議論を経て,新たに一級河川に指定されものや廃止されるものなどなどあるようですが,このように増えたり減ったりするものだとは,恥ずかしながら知りませんでした.すいません.

資料に詳細があったのでちらっとみてみましたが,新たに直轄事業がおこなわれる河川が指定され,事業が完了するなどしたものが廃止や縮小となるようです.どのような基準で決められているのか疑問だったのですが,どうやら河川の規模などではなく,直轄事業を行うかどうかということのようですね(一級水系は国土保全や経済的に重要という基準があるようですが).

国交省直轄の河川の多くも,将来的には地方自治体に管理が移譲されるようになるはずだったと思いますが,新たに指定される河川があるようでは,それもまだ先のことかもしれません.実際に移譲して,きちんとした河川管理ができるには地方自治体に財源と技術力などが不可欠ですが,それもまだ十分ではないのかもしれません.我が金沢大学からは県庁や市役所など地方自治体に多くの人材を輩出しているようですので,地方分権が進み,中央に頼らず地方自ら国土づくり,国土保全を担う必要が出てきた時に,きちんと考え,実施できる人材を育成せねばいかんですね.
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先々週,東京へモデル習得のための出張に行き,結局動くところまで行かなかったことを書いたと思いますが,金沢へ戻って10日ほど経ちますが,未だ動かずです.

戻ってから少しの間はメモの整理やらをしていて,実質的にモデルを動かしにかかったのはまだ3日程度なので,さほど精神的に辛くはありませんが,いかんせんコードが読みにくくて仕方ありません.

いま使おうとしているモデルは,将来はわかりませんが現時点では公開の予定が無く,内部向けに作られたものなので,マニュアルなどもさほど充実しているわけでもありません.入出力ファイルの指定もインプットファイルにまとめてあったり,コードの中に書かれていたりで,まぁ一筋縄ではいきません.

公開されている気象モデル等は,きちんと外部向けに整備するという方針に基づいて作成されていて大概理解できるのですが,研究室が有しているモデルというのは往々にして突然変異を起こしながら発展しているような感じで,ろくなドキュメントも残さず数年のサイクルで学生が変わり,しかもその学生が必ずしもプログラミングに詳しくないときているので,蓄積されたものはカオスに近いものです.

こうしたプログラミングソースを読むたびに,「迷宮入りする前にコードを整理せねば」と思うものの,結局はなかなかうまくいかないんですよねぇ.とはいえ今年度からは本格的な研究指導をするわけで,きちんと知識と成果の継承をしていくために,手元に散乱しているコードなどを整理したいと思いますです.
ふるさとメディア・北國新聞から,恋人達または恋したい人達に素敵な話題.
内灘町の象徴であるサンセットブリッジ(内灘大橋)と内灘海岸が一日、「恋人の聖地」に認定された。県内からの認定は小松市粟津温泉に続いて二例目。申請した町と町商工会は観光振興へ「恋人たちが訪れ、楽しめるまち」を目指し、プロポーズの言葉コンテストなどの多彩な催しを展開していく。(北國新聞より)
記事によると「恋人の聖地」は全国に78か所あるそうですが,内灘大橋の設計や施工に関わった人達にとっては,自分たちが作ったものが単なる機能を越えて,その土地の人たちに何かしら特別な意味合いや感情を持ってもらえるというのは非常に嬉しいのではないかと思います.

社会基盤施設は安全で快適な日常生活のために整備されるものですが,時に人々に故郷のイメージや特別な思い出を作る舞台にもなり得るものです.公共施設ですから日常から変に浮いてしまっては,暮らす人々の穏やかな生活を見出しかねませんが,何気ないたたずまいでありながら,ひとりひとりのドラマの舞台になるような,親しまれる環境が作られるというのは素敵なことです.

それにしても町と商工会が集客のために予定している企画がプロポーズコンテスト,キャンペーンガール選考,合コンパーティとは,果たしてそれで良いのかどうか.まぁやりようによるので,今後も愛される景観となるようしっかりした初めの一歩になって欲しいですね.
国交省河川局RSSより,地方整備局に水害予報センターを設置するとの話題がありました(詳しくはこちら).

「水災害犠牲者ゼロ」の実現のために,監視・予測の高度化,情報提供,気候変化の影響分析,河川管理者・水防管理者の支援を実施するとのことです.資料もわかりやすく,実現後のイメージもつかみやすいと思います.私の研究もいくつかの点で貢献できればと思います.

地方整備局に設置というと,公務員制度改革か省庁再編なのかわかりませんが,地方整備局に対する風当たりが強い昨今,新しく事業を開始するというのは一般の方々からみると「何をやっているんだ」と見えるのかもしれませんが,事業内容が果たして県や市といった地方自治体に完全にまかせて実効性のあるものになり得るか,ということも考えて判断する必要があるかと思います.資料に紹介されていたことは,地方自治体では難しいのではと思われることもありますし,そうした場合には縦の連携があって然るべきだと思います.無駄は当然省くべきですが,必要なことは残すという視点が大事ではないかと思います.

水災害に関して,昨年東京で起こった事故で,現場責任者と気象担当者の方が不起訴処分になるという記事がありました(Yahoo!ニュース).東京地検は「自然現象による急激な降雨や増水を予見することは困難だった」と理由を説明しているそうです.気象モデルを使ったりする立場からも,そう説明するしかないとは思いますが,被害に遭われた方々や周囲の人々の悲しみはそれで軽くなるわけでもなく,難しい課題ではありますが,様々な技術と智慧によって「犠牲者ゼロ」を目指さなくてはいけないのだと感じました.
MSN産経ニュースの科学欄のRSSより,朝永振一郎氏の次の言葉が紹介されていました.
「科学を進めるもっとも基本的なものは、人間のいわば知的な好奇心といえるかと思うのであります」(MSN産経ニュースより)
私は工学部にいることもあり,純粋な知的好奇心だけでなく,技術を社会のために役立てるという雰囲気の中で学んできましたが,知的好奇心だけで科学研究に取り組むことができれば,今とは違う研究になっていたかもしれません.研究を行うには予算が必要で,予算獲得のためにはがんばって申請書を書いたりしますが,そこではやはり研究の意義や社会への波及効果などが問われます.そうした点を満たしながら取り組む研究というのは,完全に自由な発想よりは枠が狭くならざるを得ません.だからといって今の研究に不満があるわけではありませんが,中には苦労している友人もいたりします.

私の友人は植物の研究に取り組んでいますが,基礎的な研究ですぐに社会貢献への道筋がみえない分野のようで,予算がつきにくく常に行き場に困っています(5月から九州へ行く可能性があるそうですが,4月の所属は未定だそうです).

知的好奇心だけで研究に取り組むというのは現代では難しいのかもしれませんが,それこそ好奇心から始めたクラゲの発光の研究が医学に大いに貢献することもあるわけで,社会はそういう可能性もあることを理解して研究コミュニティをみてくれればと思います.

とはいえ,やはり大学などは甘いとみられるようで,先日会った後輩に「大学の研究は非効率だ」と言われました.彼は一般企業に就職し,再度大学に戻って来たためか,企業での仕事に比べて「ぬるさ」を感じているようでした.次々と成果を出すことも大事ではありますが,企業とは違う空気や時間の流れの中だからこそできることがあると考えてもらえればと思います.

だからといって「研究は時間をかけていいんだ」と開き直るつもりはありません.日本と欧米の研究機関の比較の際には,常に日本はがんばりが足りないといった結果が示されますし,海外を知る人に話を聞いても,それを実感せざるを得ません.

好奇心で研究に取り組むことは間違いではありませんし,それを失ったら研究なんてやっていられません.好奇心を力に変えて,前に前に進んでいきましょう.


あ,それと全然関係ありませんが,同じくMSN産経ニュースの科学面のRSSで地震関連の記事があったのですが,それを書いているのが学生時代にセミナーを聴いたことのある先生でした.その先生はかなり好奇心重視な感じの方で,モデルシミュレーションに取り組む一方,お寺の古文書などから昔の地震の研究をするなど,聞くだけでも面白そうなことをやっている方でした.関心があればこちらをどうぞ.
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