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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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昨年の鬼怒川水害を受けて内閣府が実施した「水害に対する備えに関する世論調査」の結果が公表されたとの話題.時事通信より.
内閣府は18日、「水害に対する備えに関する世論調査」の結果を発表した。水害を補償する保険に「加入している」と答えた人は、全体の約3割にとどまった。内閣府は「加入率が低いのは、十分な情報提供がないからではないか。周知徹底のためのガイドラインを今年度内に作りたい」としている。(時事通信より)
洪水等の水害に対しては,堤防やダム等のハード対策(構造物)だけであらゆる規模の災害に対応することには限界があり,災害発生時の対策や土地利用などなどのソフトウェア対策により被害を軽減することが不可欠であるというのが現在の共通認識といえます.

その中で,被災後の復旧をスムーズにする方策のひとつとして,保険への加入というのは有効なオプションといえます.記事では加入率の低さを情報不足のためと述べていますが,内閣府から公開されている調査結果を見る限り,どういった情報が不足しているのかという精査が足りていないように感じました.

保険制度に関する情報なのか,あるいは自身が住まう地域の水害リスク情報なのか,といった点が明らかにならなければ,仮にガイドラインを作成したとしても的外れなものになってしまうかもしれません.
今年度内にガイドラインを作りたいと考えているようですが,焦って実効性のないものを作るより,しっかり調べた上で良いものを作る方が良いと思います.


なお,内閣府から公開されている今回の世論調査結果(こちら)では,水害保険以外の質問事項や,過去に実施した同様の調査結果についても参考として示されており,なかなか興味深いものとなっています.関心のある方は是非ご覧あれ.
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もう数年前になりますが,中央防災会により荒川決壊による首都圏水没に関する報告書(こちら)が公開されましたが,その関連記事が東洋経済オンラインにありました.

記事によると,昨年9月に地下鉄の車内広告で荒川下流域での対策について一般の方々に周知するなどしたそうです.
果たしてどれだけ効果があったのかわかりませんが,そうまでして一般の人々にしってもらわなければならない,という国交省の危機感があるということだと思います.

最近,某K川で検討中の大雨災害について伺うことがあったのですが,ちょっと考えられない規模の降水を対象とした検討でびっくりしました(これは,あくまでルールに則った方法によるものなので,その検討を担当している方も「ちょっと・・・」という感じでした).

しかし,ちょっとあり得ないと考えたものの,それは防災・減災できるレベルの災害しか想定していないからであって,場合によっては壊滅的な被害をもたらす気象現象が生じないとも限らないのではないかと思いました.

極端に大きな地震であれば都市が壊滅することもあり得ると思いますし,それに対して絶対に負けないまちづくりをしろ,とは誰もいわないのではないかと思います.
一方洪水等の気象災害については,壊滅的な現象がおこるとはあまり考えられていないのかもしれません.場合によっては壊滅的な気象災害が起こることもあると考えながら,どのレベルまで地域やまちを守るのかを考える必要があるように思います.
現行の大学入試センター試験に変わる学力評価テストですが,年複数回の実施については当面見送る方向というニュース.産経ニュースより.
現行の大学入試センター試験に替えて、平成32年度から導入予定の「大学入学希望者学力評価テスト」について、文部科学省が「年複数回実施」を当面見送る方向で検討していることが27日、関係者への取材で分かった。高校の授業日程への影響や試験会場となる大学側への負担が大きいためとしている。(産経ニュースより)
大学の教職員にも会場準備や試験監督等の業務が割り当てられたりしますが,その労力は結構なものですし,少なくとも試験当日は大学の通常業務は行えなくなりますので,もし複数回実施となると,他への影響やしわ寄せもかなりのものになるはずです.
正直なところ,ちょっとほっとしたという感じでしょうか.

ただ,一発勝負ではない選抜にも,もしかするとメリットがあるのかもしれませんし,受験生にとっては複数回の試験を受けられた方が良いのかもしれません.とはいえ,現状ではその実施を可能とする環境にないというか,試験の実施主体や,さらには高校のカリキュラムが変わらないまま試験の制度だけを変えるというのは,難しいといわざるを得ないかと思います.

おそらく,現行のセンター試験もこれまでの日本の教育システムや大学の業務や運営にマッチした形で出来上がってきたものかと思いますので,試験を変えるなら付随する他の要素も変えていく必要があると考えるべきだったのかなと思います.

今後も有識者による検討が行われるそうです.そうした会議では大きな理想はぶち上げられても,細かな議論まではできないと思います.その辺は行帝の方々が,実施にあたっての細部についてしっかり検討し,実現可能性を検討していただきたいと思います.
先日の寒波に伴う大荒れの天候の中,ローカル線や各特急が運休や間引き運転をせざるを得なかったにも関わらず通常運行を行うという偉業を達成した北陸新幹線ですが,ちょっと残念なニュース.毎日新聞より.
環境省は26日、昨年3月に開業した北陸新幹線の長野−金沢間(239キロ)の騒音を測定した結果、89地点中37地点で環境基準を超過し、基準達成率は58・4%だったと発表した。環境省は国土交通省と沿線の4県に速やかな改善を要請した。 (毎日新聞より)
ということで,ちょっとうるさいぞ,ということで.
少し前にみたテレビニュースでも住民からの苦情があり,調査を実施し,対策を講じることとなったという話題があったように思いますが,結構な地点で不備があるようです.

他の新幹線がこのような騒音に関する基準値をどの程度超過しているのかわかりませんが,北陸へのアクセス向上や,観光へ貢献するだけでなく,環境にも配慮した交通機関となっていただきたいです.
我が国の科学技術・研究開発は,科学技術基本計画という5年毎の計画に基づいて進められておりますが,来年度からの第5期基本計画について策定作業などが進められています.

最近内閣府から公開された「科学技術基本計画について(答申案)」(こちら)では,様々なビジョンや施策について述べられていますが,その中で「失敗を恐れずに高いハードルに果敢に挑戦し」「リスクが高い研究開発においては失敗は付き物であり,挑戦すること自体にも価値がある」といった記述は,時に近視眼的な成果主義と揶揄される科学技術行政においては,ある意味画期的なように感じました.

これは,確実に成果が出そうなちんまりした研究に取り組んで論文を書くばかりでなく,思い切って挑戦して失敗したとしても良い,とパトロンから言われたようなものですから,堂々と奇抜な(?)アイディアを基に色々やれるということでしょうか.

ただ,そうした独創性の高そうな研究に対して誰がGoを出すのか,また失敗したとしても挑戦したことを業績として評価できるのか,といったことがやや疑問です.研究者が結局のところ出した成果で評価されるのであれば,失敗して(当初の期間では)何も出ないような取り組みは少ないままのような気がします.

上記の答申案には他にも色々書いてありますので,お暇な方は是非ご一読.
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