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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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本日は第24回北陸河川技術懇談会に勉強のために参加するため新潟へ.長時間の移動ではありましたが,途中大河津分水や最近整備された防災ステーションを見学しながらということで,充実した行程でありました.

さて,本題の河川技術懇談会ですが,北陸の一級河川のリバーカウンセラーが一堂に会して意見交換を行うということで,非常に有益・多様・率直などなど,どのような形容詞を用いるべきかはわかりませんが,私のようなペーペーには勉強になる機会でありました.

河川行政(だけにとどまりませんが,広く土木事業)は,工学分野においても特に人間,さらには社会との関わりが深い仕事であり,また時代ごとの社会背景を色濃く反映するものであり,「正しい」ということをどのように定義するのかということも簡単ではありません.
そうした複雑な要素が関わる事業について,実際に事業を担当される方々と学求の諸先輩方が議論される場を経験できたことは非常に貴重であったと感じます.

その中で,研究者の関わり方というのはどのようにあるべきかということについて考えさせられました.
自らの知識や経験,研究成果に基づき,あくまで客観的かつ公平な立場で意見を述べるというGentleな姿勢がある一方で,場合によっては従来の価値観や方法論に異を唱え,あくまで正しいことを主張する,ある意味Radicalである必要があると感じました.
どちらか一方に偏っても,それは研究者(工学技術者?)としてあるべき姿ではないように感じますし,自ら確固たるスタンスに立ちつつ是々非々という柔軟さをもって,意見を述べられるようにならなければいけないのかもしれません.

いつまでにそのような資質を身に付けなければいけないのか,既に身に付けているべきなのかもしれませんが,成長することにゴールはないはずと言い訳をしつつ,これからあるべき姿に近づいていきたいと思います.
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世界の工学関係者が集う世界工学会議において地球温暖化対策について,工学技術者が今まで以上の意識を持って取り組む必要があるとの宣言が採択されたとのこと.Science Portalより.

この宣言は「京都宣言」として採択されたそうです.
内容については上記リンクを参照いただくとして,述べられていることは工学に携わる者が基本的姿勢として身に付けておくべきものであり,必ずしも新しいことではありません.
それだけに,そのような基本的事項を再認識する必要があることを,工学に関わるひとりひとりが真摯に受け止め,常に胸に刻む必要があるのだと思います.

温暖化対策を具体的な工学技術として,あるいはこれからの社会を考える際の指針として位置づけられていないことは反省すべきことと思いますが,社会へ実装する動きがありつつあることを考えると,Scienceとしての温暖化研究がEngineeringとして実現する日も遠くないのではないか,と期待を込めつつ思っておきたいと思います.
マイペースで,とはいったもののしばらく記事を更新しないでいたら,あっという間に一ヶ月以上空いてしまいました.はや師走.季節はめぐり,また伸びんとす.がんばります.

さて,我らが金沢大学はスーパーグローバル大学として色々な取り組みを展開しつつあるわけですが,その一環として(?)グローバル化をイメージしたPVが作成されたみたいです.

動画はYouTubeから公開されており,こちらから観られます.
っていうか素敵すぎでしょ.モデルさんも可愛いすぎでしょ.
こんなのみたら「Kanazawa University デ学ビタイデース!」となること決まりですよ.
ちなみにPVの監督さんはAKB48やらの映像作品も手がけているそうです.

北陸の冬はどんよりしていて雪も降るし,角間キャンパスは山の上でクマさんにだって出会ってしまうかもしれないし,大学行きのバスは混み混みだったりするし・・・
と,マイナスポイントがあっても金沢大学は良いところですよ.世界中のPVを観た学生さん,是非是非お越し下さい.と日本語でアピールしても仕方ないですね.Please come to Kanazawa University, we all welcome you!
というか,PVへのリンクは日本語サイトからしかないようですが,どうなんでしょう?海外からの留学生獲得のためなら英語版サイトにこそリンクがないといけないと思いますが.まぁいずれ対応されるのでしょう.

PVの中では建築模型を前に議論している姿もあるわけですが,これはもちろん我が環境デザイン学類/専攻ですね.入学するならおススメということですね.

素敵過ぎるPVですが,描かれているイメージに負けないように,我々も充実した研究・教育を展開していきたいと思う所存であります.

前回(といっても20日も前ですが・・・)の記事で触れた東京大学名誉教授・高橋裕先生のインタビュー記事第2回(サイエンスポータルより).

前回は洪水被害を軽減するにはハード対策だけではいけないという治水に関する話題が主たるものでしたが,今回は土木教育に関する話題.

日本の成長期に土木工学の教育に携わった人々について様々なお話が展開されており,理論偏重にならず,実学をめざすことが国土を守る土木技術者を育てることにつながるという強い信念のもと,軋轢が生じることを恐れず,その実現に努力した姿が紹介されています.

さらに今日のあるいは今後の土木教育についても展望が述べられており,今そしてこれからの教育に携わる身としてはしっかりと考えなければいけないと感じました.

今日の大学教育はややもすると上から示された方針の中で,それに沿うように進めていこうという形になりがちのように思いますが,本来は個々の教育者がどのような人を育てるのかを考え,実践していくべきであり,そうでなければ教える側の熱意も沸きあがってこないと思います.やれといわれているからやっている,ではなく,こうするのだ,という想いを持ち続けなければと感じました.

一方で,教育に関して十分考え,実践することが,今日の大学教員にとって評価されないというシステムにも問題があると感じます.研究予算と論文により評価され,その成果を出すことに躍起になるだけでは教育における理想を思い描くことは二の次になってしまうかもしれません.
とはいえ,それが現状である以上,その中でやるしかないわけです.言い訳なしに,がんばりましょう.
今年,日本国際賞を受賞された東京大学名誉教授・高橋裕先生のインタビュー記事がサイエンスポータルにて連載開始されました.

第1回は「決壊あり得るのが堤防」というタイトルで,先月発生した関東・東北豪雨での災害や,昭和40年代,50年代に発生した洪水被害について触れながら,大きな洪水というものは堤防だけでは対処できないものであり,破堤した際にどこに被害が及ぶか,その際にどのように対応すべきかを考えておくことの必要性が語られています.

正直なところ,これまでの河川工学などで述べられていることと変わらないわけですが,それだけに「変わることなく大切なこと」,河川においては不変的な真理のようなものといえるのではないかと思います.

しかし,記事の中でも述べられていますが,大きな洪水というものは人間がつくった構造物だけでは対処できないということが,普通の人々には必ずしも理解されていないというのが現実なのだろうと思います.

河川に関わる研究・教育に取り組むものとして,自分の持つ知識や考えを多くの人々に伝えていくということも大事なように思います.少なくとも,自分の近くにいる学生たちには,自然の力の大きさを理解し,どう付き合っていくべきかを考えられる技術者になるよう伝えていきたいと思います.
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