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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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原発事故後,今後の電力供給をどうするべきかという議論が起こってきましたが,このところややトーンダウンというか,報道される機会も減っているような感じがします.他のニュースが起きたり,夏の電力ピークが過ぎつつあるということが原因かもしれません.
とはいえ,ここで議論を止めてしまうことはありえないわけで,その分野の人からは引き続き情報が提供されていたりもします.本日は九州大学稲盛フロンティア研究センター教授・古山通久氏による「ポスト3.11のエネルギー - 将来に禍根のない中庸の道を」というサイエンスポータルで公開された記事について.

氏は燃料電池や次世代エネルギーを専門としている方で,記事の中では様々な社会的状況等を踏まえた上で将来のエネルギーのあり方について述べています.

まず,2050年頃の電力需要については日本の人口が9500万人程度に減少することと,80~90年代の電化製品の普及に比べて今後の急激な増加はなさそうであるという予測のもと,長期的に全原発を停止した場合でも無理のない範囲での節電で需給バランスがとれそうであるということを示しています.

再生可能エネルギーについては,太陽光発電の年間電力需要への寄与割合によって電力会社がどの程度の供給が求められるかといった試算もしており,仮に30%を太陽光発電とした場合には日中の電力会社の供給はなくとも良いとの結果を示しています.

様々な仮定のもとに出された試算なので,現実としてあり得ることなのか,技術的に達成できるのかということを吟味することは必要ですが,「仮にこれが実現できれば,こうなる」というビジョンがあってこそ投資や開発というものは実施されるわけですから,これらの試算は非常に有益だと思いますし,こうしたことを示していくことも科学者・研究者の大事な役割だと思います.

また,一般の人たちにとっても,こうした可能性を示すことで,これから進められようとしているエネルギー政策が本当に考えられる最良の方策なのかということを考える材料になるのではないかとも思います.報道は日々新しい話題によって埋められてしまいますが,事エネルギーに関しては今の日本においては大事な課題のひとつだと思うので,科学的な話題も積極的に伝えて欲しいと思います.
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お酒やたばこの税金はおなじみですが,ハンガリーではスナック菓子や清涼飲料水にまで税金をかけることにしたとか.NHKニュースより.

財政再建を進めている東欧のハンガリーでは、税収の増加と国民の健康改善を目的に、塩分の高いポテトチップスなどの特定の食品に対して課税する、世界でも例を見ない税金が1日から導入され、スーパーなどでは対応に追われています。(NHKニュース

記事によると清涼飲料水は最大で60%,スナック菓子は平均20%値上がりするそうです.うまくいったら健康かつ経済的に安定した生活が手に入るなんてすばらしい.だけど,なんだか何でもアリみたいな感じですねぇ.私は最近はスナック菓子とかあまり食べなくなってので,仮に日本でそうなっても大して痛くはありませんが.

それにしてもお菓子業界とか清涼飲料メーカーから反対はなかったのかというのが気になります.そんなこと気にしないで断行したとしたら,健康と財政再建のために押し切ったハンガリー政府はちょっと偉いのかも.そんなことはないか.
最近の携帯電話はスマートフォンの割合が高くなってきているようです.私は3~4年前のモデルを使っているので,スマートフォンの恩恵にはあずかっていませんが,その使用に関する記事がBLOGOSにあったのでご紹介(こちら).

「スマホの落とし穴」と題された本記事の中で筆者は,あまり携帯電話に頼り過ぎないようにしていると述べています.理由を読むと納得な感じですし,「人類がスマホによって持てる能力を発揮できなくなる可能性にはもっと留意を計るべきです。」というのも,そうかもしれませんなぁと思います.

その一方で,本来は人間の脳(携帯電話の恩恵は主として脳が果たしてきた機能の部分が多いのではないかと思うので,そう書きます)が担うべき役割から解放され,他のことに使用される可能性が広がるという考え方もかるかもしれません.電話帳とかスケジュールといった機能は単純な記憶作業ですから,そのルーティンから解放され,より創造性の高い作業に脳を使うことができるのでは,という感じで.

とはいえ,外部に記憶装置をもつことと,創造性の向上は比例関係にあるとはいえないようにも思いますし,やっぱり記憶するという作業によって脳が刺激を受け,鍛えられてきた部分が弱くなるということの影響の方が大きいのかなぁとも思います.

正直なところわかりませんが,人間の能力の底上げには役立っているように思います.能力にふたをするのではなく,それをサポートするものとして技術を捉えていくとともに,使う側もその技術に頼りっきりで甘えるということがないように使えば良いのではないかと思います.
アメリカ東海岸を襲ったハリケーン・アイリーンに関する避難命令が解除されたとのこと(毎日新聞より).

20人を上回る犠牲者と450万世帯に及ぶ停電など実害も出ていますし,依然として危険性が指摘され,復旧にも時間がかかる見通しのようです.

ハリケーンの上陸が懸念されたニューヨーク市では37万人に避難命令を出したそうです.テレビで避難後のニューヨークの街の様子が中継されていましたが,人の影も少なく,実際に避難する人の様子も紹介されていて,指示に従った人もけっこういたのかなぁという印象を受けます.

被害額は5000億円を超えるとの試算もあるとのことですが,避難やハリケーンへの備えのおかげで減災につながった面も小さくないのではないかと思いますし,避難命令は功を奏したといえるのではないかと思います.しかし,ハリケーンが経路を変えて大した影響が無かった時にはどのように評価されていたのかも気になります.

今回のハリケーンはかなり大規模なものだったようなので,「これは大変だ」というのが市民にも共感され,避難命令を受け入れたのかもしれませんが,それでも「本当に来るのか?」と考えた人もいたと思います.予測が外れたときのマイナスの影響を考え,避難行動は最小限にとどめるという選択をした人もいたのではないでしょうか.

日本でも,たまに大都市に台風が直撃しそうである,といった予報が出されますが,大規模な避難命令というのは出されないように思います.台風の規模の違いもありますが,はずれリスクを考えると安易に避難指示を出すのもためらわれるのかもしれません.しかし,何かあったときにはもう遅いわけです.状況を正しく捉えた上で,どのように意思決定するべきか,という問題は何においても難しいです.
先週,小水力発電の話題を続けて書きましたが,さらにサイエンスポータルに関連する記事が掲載されていたのでご紹介.と思ったら,記事を書いているのは先日紹介した動画に出ていた先生でした.こちら

記事では農業用水路への小水力発電施設の導入と電気自動車(軽トラ)の開発によって,農村地帯での地域エネルギーシステム構築の可能性が紹介されており,なるほどなぁと思ったりしました.

記事では小水力発電によって得られた電気の経済価値についても述べられており,電力会社に売ったところで非常にわずかなお金にしかならないそうです.そうしたところから,電気自動車で使えばガソリンの代わりということで経済価値もかなり高まるし,ちょっと前から言われているスマートグリッド的なコミュニティ形成の実現も可能だし,という感じで,なかなか夢のあるお話になっています.

こうしたことをお金とやる気のある事業家の人とかが知ったら,いっちょやってみようかということにもなったりするんじゃないかなぁと思いますけど,どうでしょう.
すぐにはできないかもしれませんが,時間をかけてでも実現されたら,新しい文明の形が出来たりするんじゃないかと思うんですけど.
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