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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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「日本の実力」という特集が47NEWSで連載されており,第7部は「研究」がテーマです(こちら).
研究といっても色々な側面がありますが,特集では国際貢献先端とすそ野頭脳流出という3つの話題が取り上げられています.

いずれも大事な側面ですが,これからも研究者としての活動を長く続けていく可能性の大きい若手としては,「先端とすそ野」の内容が最も気になるところでした.
記事では東大・数物連携宇宙研究機構という新しい研究プログラムが紹介されています.世界トップの研究成果を出すべく大きな予算が配分されていますが,経済状況の悪化や政策の不安定さから,今後に不安があることも否めないとのこと.

また,記事の中では運営費交付金の減額についても触れられていて,そこから配分される研究費は1990年代半ばの半分以下程度まで減少しているとのこと.競争的資金を得れば良いという考えもありますが,成功するかどうか判断するのが難しい研究課題は必ずしも採択されるとは限らず,挑戦的な研究を支える基盤が弱体化する可能性が示唆されています.

競争的資金については旧帝大に集中しているという現状があり,研究者も地方大学から旧帝大に引き抜かれる動きがあるそうです.「日本のためには研究者が分散した方が良い」との意見も紹介されており,それに合わせて多くの機関の間で競争が行われれば,研究レベルも向上するのかもしれません.

日本の研究力は決して低くはないと思いますが,持っている力からすると,今よりも成果が出て然るべきのようです.出るべき成果を出せるような基盤整備について,しっかり考える必要があるということでしょう.
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丸ノ内線に乗ったら,「明日9月1日の防災の日に合わせて,一部車両で徐行運転等を行います…」といったアナウンスがありました.なるほど,防災の日ですか.昨日の西武線もそれに合わせてなのですね.

ということで本日も東京滞在中.内閣府に呼ばれて霞ヶ関まで.

お仕事は午前中で終わり,昼食を国交省にいる後輩と一緒に.霞ヶ関なんぞ当然不案内なわけで,後輩にまかせると「農水省の食堂に行ってみませんか」と.行ってみると,なかなか盛況でした.好きなおかずを選んでレジで支払いを済ませるという,ふつうの社食や学食と同じでしたが,それぞれのメニューに自給率が書かれていました.どの食材がどのくらいの自給率だったか忘れましたが,嫌でも自給率という言葉は頭に残ると思います.農水省,ナイス戦略.ただ,書かれていた自給率が全国的にそのくらいなのか,あるいは食堂で使っている食材なのかは未確認ですが.

農水省食堂は職員証や入館証がなくても入れるので,近くに行ったら話のタネに訪れるのも良いかも.値段は普通の定食屋さんくらいで特別安くはありませんが.それから,並んでお蕎麦屋さんもあるようですが,そちらははかなり混んでいました.
本日は国交省のお仕事で東京に出張.

仕事とは直接関係のない話題ですが,移動の際に乗った西武線で「○月×日に大規模地震発生を想定した訓練のため,列車の徐行運転を予定しております.ご乗車の皆様にはご迷惑おかけしますが,何卒ご理解のほど宜しくお願いいたします.」といったアナウンスが流れていました.

災害訓練の一環であることは明白ですが,私が東京で暮らしていた30数年(そのうち電車を頻繁に使っていたのは15年くらいだと思いますが),この類のアナウンスを聞いたことはなかったように思います.関東地方にそれだけ地震発生の懸念が広がっているということなのか,あるいはたまたま「地震に備えた訓練でもしてみようか」といった気分が盛り上がった時期に当たったのかわかりませんが,私としては今まで経験したことのなかったことなので,ちょっとびっくりしました.

鉄道業務は公共交通機関として,比較的利益を追求するばかりの存在ではないことが考えられますが,それでも乗客からの苦情が来そうな活動や,いくばくかの経済的損失が想定されるような活動は避けるのではないかと思います.それでもなお,そのような訓練をするのはそれなりの懸念があってのことなのだろうかとか,ついついうがった見方をしないこともありませんが,事情を把握していない身としては,色々考えるのはやめておうが方が良いのかもしれません.

いずれにせよ,企業が経営を一時的に圧迫するするような活動もしているということを,利用者がどう考えるか.不便だと捉えるか,あるいは個人レベルでの災害への備えも必要かなと考えるか,が大事なのかもしれません.
テレビのニュースか新聞か忘れましたが,文系より理系学生の方が収入が高いとの調査結果が出されたそうです.サイエンスポータルにも同様の話題が公開されました(こちら).

リンクのある京大のプレスリリース(こちら)のほうには,調査の目的などが詳しめに書いてあって,そもそもは「理系は文系より収入が低い」といった通説(?)を検証する目的だったとのこと.
年代別の平均収入の比較も公開されていて,結果としてはすべての年代で理系卒の人の収入が文系卒を上回っていました.

あくまで平均ではありますが,「理系は報われない」といったイメージは必ずしも正しくないということが言えるかもしれません.「会社で上に立つのは文系」という方もいるようですが,文系卒の誰もが上にいけるわけではないとすれば,進路を決める際に理系に進んだ方が高い収入が得られる可能性が高いともいえるかもしれません.そんな打算的な考え方は若者にふさわしくないかもしれませんが.

まぁ理系を選ぶというのも比較的ロマンティックというか夢見がちな妄想に基づく場合もありますから,それに少し現実的な憧れを加える要素があっても良いのではないかとも思います.その結果,今回の調査結果が進路を決める若い人たちに影響を与え,いずれ日本の科学界にもプラスになればと思います.
私は知らなかったのですが,どうやら世の中には「科学裁判」という言葉があるようです.それに関するシンポジウムが開かれたそうですが,その中で,裁判官や司法関係者の多くが統計学を理解していないという指摘があったそうです.サイエンスポータルより.

具体的な例として,確立というものが理解できない結果「95%の確立で○○」という科学者の証言に対して,「残りの5%はどうなのか」ということが論点にされ,「5%」の方が勝つということが日本の法廷ではしばしばあるそうです.数字的には95%というと,何らかの事象が生じても(あるいは生じなくても)仕方がないように感じますが,残りの5%に賭ける裁判の当事者もいるわけですから,そこは数字の持つ意味だけでなく心情などがプラスされるために,純粋に数字として見ることができないのかもしれません.

そうした心情的なものはさておき,統計的な意味合いを理解できないということは,証拠を吟味する上では致命的なように思います.被告・原告の立場の方々はそれもやむを得ないかもしれませんが,司法関係者は事実を客観的に評価する立場にあるわけですから,「苦手」では済まされないように思います.

記事にあるように「司法関係者の多くに科学リテラシーの低下があるのでは」ということになると,客観的な証拠の提示も無意味なものになってしまうように思います.司法界に進む方というのは文系の方が多いのだろうと思いますが(私の大学の先輩は医学部を卒業して司法試験に受かった人がいましたが),難しい数学などはわからなくても,数字をどう受け止めたらよいか,場合によっては数字にだまされないように読む,そうした力は持っていた欲しいと思います.

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