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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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ふるさとメディア・北國新聞にて,公共工事の入札に関する話題.

複数の業者の応札額が見事に「予定価格の90%」で並び、くじ引きで落札者を決める同額抽選が金沢市発注工事で急増している。中には入札参加19社中、14社で抽選したケースもあり、くじ引き結果という「直球勝負」に一喜一憂する姿が見られる。その一方で、県や各自治体では昨年から応札額が最低の業者が必ずしも受注できない「総合評価方式」という、こちらはいわば「クセ球」の入札方法が導入された。逆転入札も珍しいことではなくなり、業者間に戸惑いが広がっている。(北國新聞より)

入札額が同じ場合くじ引きで落札業者を決めるというのはびっくりです.同じ入札額であっても,施工内容まで同じとは限らないと思いますし,その場合には内容をきちんと精査して,より良い工事を行う業者を選ぶべきだと思います.そうしないことに何か理由があるなら良いですが,「同じ金額ならどこでも一緒」と考えているとしたら,どうかと思います.業者の「真剣に積算しても抽選になるのはむなしい」という声ももっともです.

ただ,予定価格の90%で並ぶことにも理由があって,入札額の90%を下回ると入札内容が精査されるため,精査されないぎりぎりの90%で入札するため,その金額で並ぶそうです.精査されたくないというのはどういうことか,これまた疑問です.入札価格を抑えても,きちんとした施工ができる自信があるなら,精査されても構わないと考えるのではないかと思いますが.

入札額が最低でない業者を選ぶという総合評価方式は,なんとなく良いように思いましたが,記事によるとその基準は公表されないそうです.記事にある通り,これでは官製談合が生じるのではないかと思われても仕方ないと思います.

私が学生のころ,建設マネジメントの講義の中で,談合は安くて質の悪い工事を防いだり,独り勝ちをさせないという意味では良い面もあると教わったこともありますが,排除の方向に進んでいるのはデメリットの方が大きかったからなのでしょう.まだ色々試行錯誤の過程にあるようですが.

記事の最後,「県土木部幹部は『画期的な方法があったら教えてほしい』とサジを投げる.」と書かれていましたが,それを考えるのが県土木部の職員の方々のお仕事でしょうから,そんな態度で臨んで欲しくはありません.

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政権交代後,八ツ場が何かと話題だったりしますが,国交相が再検証をするとか.同じくして従来の治水・利水のあり方を見直すそうです.asahi.comより.

前原誠司国土交通相は27日、ダム建設を前提とした従来の治水基準や、川から取水する権利(水利権)のあり方を見直す方針を明らかにした。近く有識者会議を発足させ、全国の河川に共通する見直しの新基準づくりに着手する。来年度予算の編成作業の中で、この新基準を個別事業にあてはめていく方針で、全国のダム計画に影響を与えることになる。 (asahi.comより)

記事では国交相がゲリラ豪雨対策で『1千年に1度』の洪水も想定していては,ダムを永遠に作り続けなければならないと語ったとありますが,気候変化に伴う豪雨の増加に対して,国交省はダムで対応するといっているわけではないんですがね.

昨年発表された答申やその資料でも,今後起こり得る豪雨に対しては従来の施設整備だけで治水を実現することは困難で,地域づくりとの一体化や危機管理といったソフト対応の重要性を述べおり,複数の方策で対応する方針に変わりつつあります.リスクは分散化した方が良いというのはもっともなことなので,そのオプションとしてダムの可能性もあることは理解しておく必要があると思います.

水利権に関しても,ダム建設に参加しない自治体が水利権をもたないことを見直す必要があるのではと述べたそうですが,受益者負担というか,水資源を使うならその開発コストを負担するのは自然なことと思いますが,それも変わっていくのでしょうか.

記事の見出しは「脱ダムへ全国共通基準」とありましたが,河川というのはひとつひとつ性格が異なるものですし,地域によって気候条件も違いますから,バシッと数値基準を与えることは難しいと思います.まぁ工夫次第では広く適用できるものもできるかもしれませんが.

こうした動きによって,これからの河川行政が大きく変わるかもしれませんが,そうなると影響は大きいですから,焦らずじっくり検討して頂きたいと思います.

治水の話題ついでに,今朝の某テレビ局のニュースで,100年とか200年確率の大雨に対する治水基準という話があって,「100年先のことより現状に対処すべきだ」とあるコメンテーターの方が発言されていましたが,100年確率の雨は100年後に降るわけではないんですが.真面目な顔でやや怒ったように発言されていましたが,ちゃんと理解もしないのに語気を強めるというのは,ちょっと.


長くなりましたが,河川の話題がほかにもあったので.ついでに.

不正取水問題で水利権を取り消されたJR東日本・信濃川発電所の宮中ダム(新潟県十日町市)の上流で、今年は遡上(そじょう)するアユとサケの数が例年の3倍程度に増えたことが、地元漁協などの調査でわかった。(Yomiuri Onlineより)

川に魚が戻ったことが取水をやめたことによるのかどうかは詳しい分析が必要とのことです.将来的にJR東日本が水利権を再取得するのかどうかわかりませんが,再度取水を開始するとしても運用次第では豊かな自然を維持できるのかもしれません.発電に水を使うのと河川生態を豊かにすることのどちらが大切か,判断は難しいかもしれませんが,次に取水がされるとしたら,きっと考慮されることでしょう.

大学としてはやや耳の痛い(?)話題.Yomiuri Onlineより.
国からの借入金などを元に、大学生などに奨学金の貸与事業を行う独立行政法人「日本学生支援機構」で、卒業生の住所が分からなくなり、計約132億円が回収不能になっていることが、会計検査院の調べで分かった。検査院は同機構に対し、「出身大学にも協力を求め、住所を把握する努力をするべきだ」と改善を求めた。(Yomiuri Onlineより)
回収不能は132億円ですが,記事によると滞納は2253億円に上るそうです.私も学部生の一時期と博士課程の頃に奨学金を受けていて,現在も返済していますが,月額の返済額はどうにもならないほど大きいわけではないし,食うに困るという状況でないのであればきちんと返済すべきです.

奨学金の踏み倒しは私が学生の頃から問題だったようですし,もっと前からあったかもしれません.だからといって許されるわけではありません.記事の感じだと,借主の住所等を把握していない側に問題があるということですが,借りる方も責められてしかるべきだと思います.もっとも利益を求めない機構の体質も問題視されているのかもしれませんが.自身の利益はなくとも,社会的には大きな損失ですから,がんばって回収して欲しいものです.場合によっては法的処置も辞さないとかで良いのではないでしょうか.

返還されたお金は次の学生の奨学金となるわけですし,それによって学びたい意欲のある優秀な学生が育っていくことを考えれば,単に機構まかせでなく,大学としても協力すべきではないかと思います.
ちょっと前に季節予報の話題を紹介しましたが,今回は3か月予報.
気象庁は22日、11月~来年1月の3カ月予報を発表した。気温は北日本では平年並みか高く、その他の地域は高くなるとみられる。(MSN産経ニュースより)
エルニーニョの影響で,日本の南の高気圧が強く「西高東低」となりにくいため,日本海側では11月,1月と平年に比べて雪が少ないようです.メカニズムの説明まであるとなんだか納得です.

北陸に暮らすようになった私としては雪が少ない方が暮らしやすいのでありがたいですが,冬らしい風情が感じられないのはちょっと残念ではあります.
そういった感情的なことばかりでなく,水資源としての降雪が減少することの影響はどうなのかという社会的な問題もありますわね.この辺は専門家の皆さんに,と言いたいところですが,私も近いところにいるので自分でも研究せねばいかんなぁと思います.今すぐは難しいですが,遠くない将来取り組めればと思ったりします.
日本国民の皆さんならカレーが嫌いという人は少ないと思いますが,我らが金沢発のゴーゴーカレーががんばっているらしいです(msnより).私は金沢に来てから一度しか行ったことがないので,どんなだったか忘れましたが,きっとおいしかったと思います.おいしかったはずです.
主として東京で好調のようですが,全国区になったら嬉しいです.それにしてもココイチの国内外1200店舗はびっくりした(がんばっているゴーゴーカレーは30店舗です).

今日はカレーのことを書こうと思ったのではなくて,地震についての記事.asahi.comにて.
1年以内に○×県西部で大きな地震が起きる確率は△パーセント――。細かい地域ごとに、短期間の地震発生確率を示す検証実験が東京大学地震研究所を中心に11月から始まる。地震の直前予知が難しいなか、将来的には天気予報の降水確率のような「地震予報」の実現をめざしている。 (asahi.comより)
これから実験を開始するということで,いつ実用化されるのかといったことはいっさい書かれていませんでしたが,本当に予測できるようになったらすごいなぁと思う反面,「一年後に大きな地震が50%の確率で起こるよ」とか言われたら一体どうしたら良いのだろうかという疑問もふつふつ湧いてきます.

とりあえず家具が倒れてこないようにする程度で良いのか,あるいは耐震工事が必要なのか,建物によっては建て直したりする必要もあるのか,そんなことなら引っ越した方が良いか.でも地震が起きなかったら無駄な投資になってしまうかも.と,新たな心配の種ができそうです.いきなり大地震が来て大きな被害を被るよりは良いのかもしれませんが.

「M8」という地震をテーマにした小説では,数値シミュレーションで大地震が来ることが示されて,あーだこーだという内容でしたが,そこまでのパニックなどにはならないにしても予測結果によっては社会的に白熱した議論が必要になることもあるかもしれませんねぇ.

予測情報を出した時の社会的影響などはこれから考えられるのだと思いますが,何が最良なのか見当もつきません.まぁちょっと考えたくらいで答えが出ないのは当然と思いますので.専門家の方々にじっくり検討して頂きましょう.
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