[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
政権交代後,八ツ場が何かと話題だったりしますが,国交相が再検証をするとか.同じくして従来の治水・利水のあり方を見直すそうです.asahi.comより.
前原誠司国土交通相は27日、ダム建設を前提とした従来の治水基準や、川から取水する権利(水利権)のあり方を見直す方針を明らかにした。近く有識者会議を発足させ、全国の河川に共通する見直しの新基準づくりに着手する。来年度予算の編成作業の中で、この新基準を個別事業にあてはめていく方針で、全国のダム計画に影響を与えることになる。 (asahi.comより)
記事では国交相がゲリラ豪雨対策で『1千年に1度』の洪水も想定していては,ダムを永遠に作り続けなければならないと語ったとありますが,気候変化に伴う豪雨の増加に対して,国交省はダムで対応するといっているわけではないんですがね.
昨年発表された答申やその資料でも,今後起こり得る豪雨に対しては従来の施設整備だけで治水を実現することは困難で,地域づくりとの一体化や危機管理といったソフト対応の重要性を述べおり,複数の方策で対応する方針に変わりつつあります.リスクは分散化した方が良いというのはもっともなことなので,そのオプションとしてダムの可能性もあることは理解しておく必要があると思います.
水利権に関しても,ダム建設に参加しない自治体が水利権をもたないことを見直す必要があるのではと述べたそうですが,受益者負担というか,水資源を使うならその開発コストを負担するのは自然なことと思いますが,それも変わっていくのでしょうか.
記事の見出しは「脱ダムへ全国共通基準」とありましたが,河川というのはひとつひとつ性格が異なるものですし,地域によって気候条件も違いますから,バシッと数値基準を与えることは難しいと思います.まぁ工夫次第では広く適用できるものもできるかもしれませんが.
こうした動きによって,これからの河川行政が大きく変わるかもしれませんが,そうなると影響は大きいですから,焦らずじっくり検討して頂きたいと思います.
治水の話題ついでに,今朝の某テレビ局のニュースで,100年とか200年確率の大雨に対する治水基準という話があって,「100年先のことより現状に対処すべきだ」とあるコメンテーターの方が発言されていましたが,100年確率の雨は100年後に降るわけではないんですが.真面目な顔でやや怒ったように発言されていましたが,ちゃんと理解もしないのに語気を強めるというのは,ちょっと.
長くなりましたが,河川の話題がほかにもあったので.ついでに.
不正取水問題で水利権を取り消されたJR東日本・信濃川発電所の宮中ダム(新潟県十日町市)の上流で、今年は遡上(そじょう)するアユとサケの数が例年の3倍程度に増えたことが、地元漁協などの調査でわかった。(Yomiuri Onlineより)
川に魚が戻ったことが取水をやめたことによるのかどうかは詳しい分析が必要とのことです.将来的にJR東日本が水利権を再取得するのかどうかわかりませんが,再度取水を開始するとしても運用次第では豊かな自然を維持できるのかもしれません.発電に水を使うのと河川生態を豊かにすることのどちらが大切か,判断は難しいかもしれませんが,次に取水がされるとしたら,きっと考慮されることでしょう.
02 | 2025/03 | 04 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |