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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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ちょっと前に,各国政府の温暖化に対する行動が遅いことに科学者から批判的な意見が出ているといったNatureの記事を紹介しましたが,今度は「Tough Climate」というタイトルで,やや行き過ぎた動きがあるのではといった記事がありました(こちら).

記事によると米国議会が米国科学アカデミー(National Academy of Sciences: NAS)に対して,気候変化に対してどのようなアクションをとるべきかアドバイスを求めたということで,このことはNASに政治的な役割を求めるもので,NASを危険にさらしかねない,とのことでした.

おそらく,政治的な色合いを持ってしまうことによって私情を挟まない公平な発言が揺らいでしまうのではないかということだと思いますが,NASではさほど深刻に受け止めていないそうです.結局は長期的な立場からの意見を述べることになり,短期的な政治決断に直結するようなことはないだろうという見方からのようです(今回も私の英語力での理解なので,ぜひ原文を読んで頂きたいです).

NASが今後どうなるのかはさておき,政治家が科学に意見を求めるというのは,どの程度まで許されるのでしょう.前にも述べたように,正論を吐くのが科学の役割だと私は思っていますし,正論は必ずしも社会情勢に沿ったものではないと思うので,政治的判断はやはり政治家が責任を持って行うべきです.従って科学者に政治的な何らかの判断を仰ぐというのは,やはり行きすぎだと思います.科学者の意見は尊重して頂きたいと思いますが,それを免罪符とするようなことはあって欲しくありませんし,そうなったら政治家の役割とは何かということが問われるでしょう.

研究者の意見を社会に反映するのに決まった方法はないと思いますが,何らかの提言を実現するために政治や行政が企業に積極的に働きかけるというのが,すぐに思いつく効果的な手段の一つのように思います.政治家の意見を企業がすんなり受け入れるかはわかりませんが,社会企業を目指すような会社であれば,熱意しだいで動くかもしれません.ただし,一般企業はあくまで利益を追求するものなので,その辺りも考慮する必要はありますが.
いずれにせよ,社会の仕組み次第というような気がします.

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