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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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水没に耐えるイネの遺伝子が発見されたとの話題.
洪水などで水没しても猛スピードで水面上まで葉や茎を伸ばして生き延びるイネの遺伝子を名古屋大などのチームが発見し、「シュノーケル」と名づけた。アジアの洪水地帯向けの品種改良に役立ち、世界的な米の増産につながる可能性がある。英科学誌ネイチャーに発表された。 (asahi.comより)
土木系の学科に所属していながら,何ゆえ農学系の話題を,という御仁もいらっしゃるかもしれませんが,もしかしたら今後の河川行政に関係してくる可能性がゼロということも無いんじゃないかなぁと思ったりしたものですから.

昨年度国交省まとめられた「水災害分野における地球温暖化に伴う気候変化への適応策のあり方について」では,局地的豪雨などによる洪水に対しては,土木構造物だけで被害を食い止めることは難しく,複数の方策を組み合わせて被害軽減を図る必要があるとされています.それでも氾濫被害をゼロにすることはおそらく不可能で,水災害につよいまちづくりの重要性も含まれています.

そこでは流域の危険度に応じて土地利用をうまく誘導したり規制するなどして,全体としての損失が小さくなるようにということも含まれています.おそらく,氾濫発生がやむを得ない場合に,遊水地などを設けるといったことも必要となってくるのではないかと思います.遊水地には公共施設などがあてられることもありますが,そのような適当な施設がなく,且つ元々水害常襲地帯を水田にしたような地域では,どうしてもイネが水に浸かってしまい,経済的損失がでてしまいます.

そのような氾濫被害が想定される水田に,水没に耐える稲を植えておけば,洪水による損失も多少は軽減できるかもしれず,稲が洪水に非常に強いとなれば,水田を積極的に遊水池として活用する地域づくりもできるのではないかなぁと思ったりしたわけです.

現在の「浮きイネ」は収量が低いそうなので,その改善が必要のようですし,やはりおいしいお米でないと農家の方も作りませんよね.また,いくら水に強いといっても,土砂が混じった洪水流でも大丈夫なのかというと,ちょっと難しいようにも思います.

今すぐどうこうするというのは不可能だと思いますが,色々考えているとそのうち役に立つこともあったりするのではないかなぁと.
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温暖化とエルニーニョの影響で7月の海面水温が過去最高であったとのニュース.MSN産経ニュースより.

7月の水害の際にも,テレビニュースで東大の先生が豪雨とエルニーニョとの関連を話していたりしましたが,海面水温が非常に高かったようですね.私が修士くらいの頃は,気象の勉強を始めたばっかりで,エルニーニョ関連の論文を読んだりもしていましたが,どうも話が大雑把なような感じがしたのと,私の研究対象とはさほど直接的に関係なさそうだったので,次第に勉強しなくなってしまいましたが,最近になって,また勉強しようかなぁとちょっと思ったりしています.あくまでちょっとですが.

ちょっと気になったのでエルニーニョについてまとまった情報でもと思ってWikipediaをみたところ,私が知りたいような情報はなかったのですが(ちょっとマニアックだったかもしれません),ラニーニャのことなんかも載っていました.ラニーニャが発生すると日本では冬が寒くて雪が良く降ったりしますが,それに関連して「除雪用品や暖房器具,防寒具の売り上げが伸びやすくなる」と書いてありました.誰が調べたことなのかもしれませんが,本当ならラニーニャ予報がでたら,その手のメーカーは生産を増やしたりするんですかね.まぁはずれたときのリスクもあるので簡単に増産はしないかもしれませんが.

Wikipediaにもエルニーニョ・ラニーニャの時の気候の特徴が書かれていましたが,案の定大雑把な感じでした.ちゃんとした研究論文を読めば詳しいメカニズムまで理解されているのかもしせませんが.気になるなら読めって感じですよね.そうですね.やっぱりがんばって勉強しないといけません.
昨日はNatureの記事で,アジアでの水不足への対応が必要になってくるという話題を紹介しましたが,"Satellite-based estimates of groundwater depletion in India"というタイトルの関連する話題が同じくNatureの記事にありました(こちら).

ざっとかいつまむと,NASAとドイツのDLRという衛星機関で実施されているGRACEという衛星観測計画で観測される重力情報から陸域の貯水量を推定するという手法から,インドの地下水に関して調べたところ減少傾向であるということがわかったということです.

また,AGUというアメリカの地球物理学連合のニュースレターでも水不足を再考するというタイトルの記事がありました.こちらはこれまでの水資源の推定の方法ではあまり考慮されていなかった貯水量を含める必要があるとかいう話です.

資源としての水というのはこれまでのところ私の研究テーマではないので,技術的なことを云々できませんが,水不足というのが懸念されているというのが世界の水問題の傾向です(以前も書いたような気がします).もちろんというか,温暖化という文脈で語られることも多々あります.

日本では豪雨にばかり目がいきがちですが,世界では渇水を問題視することが多く,食料問題に関連付けられることが大概です.となれば,多くの食料を輸入している日本にとっても決して他人事ではないわけで,何か考えないといけなかったりするかもしれません.とはいえ遠い土地で起きている渇水を解決するというのは簡単ではないように思います.となれば,食料問題を考えるのが正しい方向ではないかと.
最近のニュース番組で,日本の食料自給率が低いというのは農水省のデータの見せ方によるものだ,というような報告がされていましたが,自国の農産物・畜産物・水産物だけで食卓が成り立っていないのが実情ですし,世界の食料生産が落ち込んだり,何らかの理由で食糧が輸入できなくなったら,きっとマスコミでも「問題ですね」とかいって報道するでしょうし,やっぱり食料自給率を上げようというのは正しいように思います.

といっても自分に何ができるのやら.国産の食物を食べるようにすれば良いのかな?もっと農業をやりやすくする必要があるというのが良く聞かれることですが,そこにはコミットできそうにないし.最近は渋谷あたりのギャルが農業やったりするそうなので,これから何をしようか考え中の若い人たちが農業をやろうと思えるように,色々と環境を整えていってほしいです.そういえば金沢大学には農学部はないですね.農学部があったら,もしかしたら自分も何かしら貢献できたかなぁとも思いますが,結局は「たら・れば」ですから.日本の若者と農業従事者(農学の研究者含む)のみなさん,がんばってください.
Natureより"Irrigation reform needed in Asia"という話題.今回の記事はPaid Contentといことで,Natureの購読契約をしている人しか読めないようですが,一応リンクはこちら

かいつまんで説明すると,1960年代から1970年代にGreen Revolutionとしてアジア地域で灌漑施設の整備が進み,食料生産力が強化されたものの,水質の悪化や生物多様性の減少などの悪影響もあり,にもかかわらず,灌漑施設に関する研究開発はさほど進まず,そうしたことも理由の一つとなって,表流水による灌漑から地下水を利用した灌漑がおこなわれるようになったそうです.

地下水による灌漑は,十分な管理のもとでは有効である一方,きちんと管理されなければ灌漑面積がどんどん増えていってしまうため,限りある水資源の枯渇を招くかもしれない,ということで,水をどんどんのではなく,効率的に使う灌漑システムの構築が必要と述べています.

アジア域の地下水供給量は急速に減少しているという研究もあり,「何もしないという選択はありえない」と言う研究者もいるそうです.その一方で,そうした危機を認識し,きちんとした政策のもと水利用を行えば30-40年の食糧供給は可能である,との楽観的な見方もあること.
いずれにせよ何らかの対応が必要ということで,あまり大変がらず,現状を認識すれば問題解決は必ずできる,というポジティブな考えなわけで.そういう態度でいてこそ人間の英知は発揮されると思うので,昨今の地球環境の変化に対して,危機をあおるだけでなく,現状認識としっかりした取り組みで問題はなんとかなるということを主張し,何かしよう,では何ができるか,ということを世界中で考えるようになればと思います.

その一方,読者のコメントで「各国にはそれぞれおかれた状況があり,直面している問題にも歴史的背景があり,ひとつの方法で解決がはかれるとは限らない」といったものもありました.そうかもしれませんが,であれば,その状況と問題が起きた背景を踏まえて何ができるかを考えるべきでしょう.「できない」というコメントではありませんでしたが,何においても建設的な考えを探る姿勢が大事だと思います.
このブログにGeotargetingというどこからアクセスがあったかという地域を特定するアクセス解析のブログパーツを貼り付けていますが,別に付けてあるアクセスカウンターの数と比べると,特定できないアクセスが大半なんですよねぇ.どういう仕組みで地域を特定するのかわかりませんが,きっと難しいんだろうなぁと残念に思っていたのですが,他にも似たようなブログパーツをみかけたので貼り付けてみました.

その名も「なかのひと」.名前だけではどんな機能があるのかわかりませんが,どの組織からアクセスがあったかということをIPアドレスから調べて,さらに地域まで特定するとのことです(もしかするとちょっと違うかもしれません.詳しいことは,「なかのひと」ウェブサイトへどうぞ).

残念ながらアクセス解析の結果は管理者にしかみられないようなので,ブログを訪問してくださった人には詳細をご覧頂けませんが,現時点でのアクセスは金沢大学のものだけです(たぶん自分でテストしたときのアクセスですなぁ・・・).

それほど色々な組織からアクセスがあるわけでもないので,完全に個人的な楽しみですが,使いようによってはそれなりのマーケティングツールになったりするのではないかと思ったりもします.それともプロのマーケティング会社ではそんなツールはすでに持っているのかもしれませんが.
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