忍者ブログ
金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
[6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

河川砂防技術基準(調査編)という土木技術者にとって大事な資料(以下,調査編)が昨年度改訂されまして,その勉強会というのに参加いたしました.これから8月末まで全7回,名古屋にある中部地方整備局さんにお世話になります.

さて,河川砂防技術基準ですが,相も変わらず不勉強な私はこれまでろくに見たことすらなかったのですが,今回の勉強会では熟読して望むことという厳しいお達しが出ておりまして,初回の本日は120ページほどの資料を読んでいきました.論点やら疑問をまとめておくことも求められていたのですが,読むので精一杯でした.

行政の方から今回の改訂にあたってのポイントの説明や話題提供があり,それについての議論ののち,学の側からも話題提供を行い議論をするというスタイルだったのですが,分野的に初回にあたってしまいまして,しかも当日の最初の話題提供となりました.

調査編では,初回のテーマである水文・水理調査については,もっぱら観測技術が記述されておりまして,普段水文・水理観測をしない私としてはどうしたものか迷いましたが,「調査」というのは「観測」に限らないだろうと,将来を検討することも調査の一環であろうというこじつけで,温暖化関連の話題提供をさせて頂きました.
的外れな内容とならなければ良いなぁと思ったのですが,幸い議論のネタにはなったようで,ひとまず安心しました.参加者のみなさんのおかげですが.

勉強会は18時~20時でしたが,30分ほど伸びました.議論は尽きなかったのですが,懇親会があるということで良いところでお開きとなりまして.次回以降は長くなることを覚悟で参加が必要そうです.

経験豊富な先生方が議論をリードしてくださっているので,非常に勉強になりましたが,中でも「Authorizeされた調査技術」というフレーズが印象に残りました.技術基準として取り上げられるものは「基準」なわけですから,信頼のおける手法である必要があります.そうした意味では,私がお話した将来の温暖化についての評価は現時点ではコンセンサスができているとは言いがたいですし,情報利用についてもどうして良いかわからないというのが現場の声だと思います.課題は多いですが,いつか有用な情報として活用するのが当然となっていけばと感じました.

それにしてもベテランの先生方の知識と理解能力には脱帽しました.長く研究者として過ごしていれば様々な知識を得るかもしれませんが,話の端々からそれが表面的なものではないことは明らかでしたし,自分もそんなふうに成長できるものだろうかと思いました.きっとたゆまぬ努力の賜物だと思いますが,自分にそこまでの努力ができるかどうか.

ということで,1回目から白熱した勉強会でした.次回以降もしっかり勉強したいと思います.
PR
風力発電施設の建設に伴い,その地域の風速が弱まるという話題.朝日新聞デジタルより.

山形県の庄内平野に吹く局地風で、日本三大悪風の一つとして知られる「清川だし」が、風力発電所の建設に伴い、風下で弱まっていることが、東北学院大学(宮城県)の菊地立・名誉教授(気候学)らの研究で分かった。

そもそも「清川だし」というのがあることすら知りませんでしたが,その利活用は1993年から進められているそうです.なかなかに先進的な取り組みですねぇ.

風力発電施設が建設された地域で最大風速10m以上の日が半減しているとのこと.新しく電力を生み出しているわけですから,その元となっている風の運動エネルギーは減少して然るべきだと思いますが,数値として出てくると改めてその影響とかが気になりますね.そのせいで雨の降り方がなどが変わったりするのか,気温変化が生じるのかとか,どうなんでしょう(記事全文を読めば書いてあるのかもしれませんが,会員限定ということで読めませんでした・・・).

昨年サンフランシスコで開催された学会(AGU Fall Meeting)では,数値気象モデルに風力発電の影響を反映させたシミュレーションの研究をちらほらみかけました.日本でもそうした研究に取り組んでいる方がいるのか,私は知りませんが,事前のアセスメントという意味では必要かもしれませんな.

私の指導する学生の学会発表ということで,幕張メッセへ.
今回は日本地球惑星科学連合(Japan Geoscience Union:JpGU)というのの年次会合でして,私は今回が初めての参加でした.

発表が午前のセッションだったので,移動の際には都心のラッシュに鉢合わせとなったのですが,なんとも非人間的なものですねぇ.そこで30数年暮らして来たにも関わらず,しばらく離れているとびっくりします.何しろ,降りる人のために駅のホームにロープが張られて待たされるんですから(ごく普通のことでしたが).今日はちょっと時間帯が悪かったのかなぁと思わないでもありませんが,冷静に考えるとそこまでの扱いを受けるというのはおかしくありませんか?という気になったりならなかったり.

JpGUの会場はさほど大きくはありませんでしたが,全体の感じはAGU Fall Meetingと似ているなぁと思いました.ミニAGU Fall Meetingといった感じがしました.大きく違うのは,発表が日本語で行われているというところ.ただ,私の学生(留学生)の参加するセッションは全て英語だったので,ますますAGUみたいな感じでしたね.

参加したセッションはお世話になっている先生が進めているアジアモンスーン関連のプロジェクトに関係したもので,ひさびさにその手の発表をまとめて聴きました.この頃は他のテーマに取り組んでいるので,ちょっとわからないこともあったりでしたが,面白かったです.今後の研究に役立ちそうな情報も得られました.

私の友人の発表も聴くことができまして(3月の水工学講演会の時には聞き逃したので),非常に面白かったです.まったくの門外漢が偉そうに言うのも何ですが,実現したら相当おもしろいと思います.技術的には難しい点も多々あることと思いますが,ぜひ実現して欲しいと感じました.そして,その暁には成果物を使わせてもらいたいと思います(まず実現に協力しろ,という感じですが).
本人は「誰かやってくれないかな」なんて言っていましたが,少なくとも音頭は本人にしか取れないのではないかと思います.とういことでがんばりなさい.

で,朝から始まったセッション後終わった15時半に幕張を後にして金沢へ.
コンビーナーの先生に夜の懇親会に誘われたのですが,明日は学内の広報委員の仕事がありまして.
久々にお顔を拝見した知り合いの方々も多かったので,話もしたかったのですが,已む無しです.こういう時にはやはり,大学教員に教育と研究以外の業務をさせる体制に疑問を持たざるを得ませんな.あ,飲みたいということではなく,学会に参加して知見を広めたりネットワークを構築するという意味でですよ.

我が金沢大学には,若手研究者を採用し,研究予算を配分して優れた研究成果を出してもらうというテニュアトラック事業というのがありまして,幸いなことに私もそのようなポストで採用して頂いております.

テニュアトラック枠は6年ほど前から実施されておりますが,昨年度からことなる制度での運用となり,以前と内容がちょっと変わってきております.ここではその変化については述べませんが,今年度から異なる分野のテニュアトラック教員が集まって研究紹介をしようというランチセミナーを開催することとなりました.

で,本日はその一回目だったのですが,高速AFMというのを用いたタンパク質の運動を解析するという話題でした.タンパク質というのは移動したり回転したりしているそうなのですが,当然肉眼ではみえませんし,普段は意識もしませんよねぇ.でもそうしたことを理解することで,非常に小さなスケールでの物質同士の挙動も見えてきて,色々と役に立つようでした.

非常に簡単にお話ししてくれたとは思いますが,まったくの門外漢にはかなり難しかったです.私の頭では,超高性能の顕微鏡で小さな物質の動きがみえる,と理解するのがやっとでした.情けないですが.

時間に余裕があったので,研究室で自作しているという高速AFMを見せていただきましたが,おそらく一生操作することはないだろうなぁと思ったりしました.少なくとも今はまったく想像すらできません.
最先端技術を駆使し,これから伸びていく分野はまぶしくみえましたが,私は私でがんばりたいと思った次第であります.
土木学会中部支部研究発表会@愛知工業大学.

私の指導する学生二人が発表しました.
参加したセッションは水文や降水に関する発表グループといったところでしょうか.
温暖化関連の研究が続き,色々な手法があるものだなぁと思いましたが,うちはうちのやり方というものをしっかり確立しながら進めていければよいと認識しました.

うちの学生の発表は,発表自体はまぁまぁでしたが,質疑応答がボロボロでした.ちょっと悲しくなりましたが,私の指導力不足以外の何物でもありませんし,これからはちょっと変えていかなくてはいけないなぁと感じました.

本日は東京で開催されるA-Train Mini-Workshopにも参加するため,指導する学生の発表が終わったら即移動.満足にねぎらいの言葉もかけられませんでしたが,それは後日フォローしたいと思います.

さて,A-Trainのワークショップでは研究プロジェクトの紹介や個別研究などの話題が提供されましたが,自分の研究に関連する部分も多く,幅広い可能性を感じました.色々なことが出来そうだし,やってみたいなと思う反面,果たして自分の能力でどこまでできるのかとういのは甚だ心許ないというか,難しいかなぁと思わざるを得ないというか.

衛星観測を含む宇宙開発には莫大な費用がかかるわけですが,昨今の経済状況の中で,今後どれだけの地球観測が継続できるのかということも議論にのぼりました.今回のワークショップで紹介された衛星やプロジェクトは,現在計画中のものも多々あり,2015年打ち上げ予定とか,2017年頃とか,なかなかに長いスケジュールの話です.

これまで主として研究のために開発されてきた観測衛星技術を,より社会に役立たせるような研究開発が必要であり,それをアピールしていかなければなりません.わざわざアピールしなくても本当に役立つものであれば残っていくはずであるし,そもそも残していくために役立ちものにするというのは本末転倒かもしれません.ただ,役立つものになるまでの研究開発には多少の時間がかかるので,そのためにも継続して欲しいということでしょうか.
そうはいっても,資源は無尽蔵にあるものではなく,いつまでも待ってくれるほど世の中は寛容ではないっでしょう.その点を肝に銘じて,社会に役立つ衛星観測に利用技術を確立できればと思いました.
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ブログ内検索
最新コメント
[11/23 fake bvlgari womens watch]
[11/12 fake love cartier Bangles]
[08/04 bvlgari diamond ring]
最新トラックバック
アクセス解析
プロフィール
HN:
角間で働く准教授
性別:
男性
准教授のいるところ

だいたいこの辺 ↑ です.

(ズーム・写真切替可)
geotargeting

ジオターゲティング
地球の名言


presented by 地球の名言
お天気情報
バーコード
Copyright © 角間で働く准教授のブログ(仮) All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog / ブログテンプレート by naminorito
忍者ブログ [PR]