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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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先日,文部科学省の計画課の方が金沢大学を視察に訪れたそうです(学内記事).

記事によるとフレスコ画の修復や世界最速の原子間力顕微鏡(どんなものなのかわかりませんが)などを視察されたそうです.写真をみると,フレスコ画はかなり大きなもので,こんなものを自分のいる大学で修復しているなんてちょっとびっくりしました.昔ながらの工房で,たたき上げの職人さんがやるものというイメージがあったのですが,そうでもないんでしょうか.機会があったら見てみたいです.

写真には小川さんという計画係長の方が紹介されていましたが,どこかでみたことがあるなぁと思ったら,以前他のプロジェクトでご一緒した方だとわかりました.その当時は文科省の所管にある海洋研究開発機構の所属でしたが,まさかこんなところでお目にかかるとは.という感じです.

まさかといえば,先週研究室にいらした熊本大学の先生は,私の父親と同じ中学校出身でした(歳は15以上違いましたが).こちらもびっくりでした.


全然話は変わりますが,先日GMTのインストールについて書きましたが,本日他のPCにインストールしたところ,何のエラーも出ないままにうまくいきました.途中で失敗すると書きましたが,必ずしもそうではないようで.コンピュータも色々くせがあるようです.
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一昨日のことだったかと思いますが,JR東日本で不正な取水が行われていたことがニュースになっていましたね.社会的にどれほどインパクトのある事件だったのかわかりませんが,一応河川に関係する分野で仕事をしているので,ちょっと気になりました.

普段は河川を流れる水は自然の一部と考えているのが普通だと思いますが,今回のようなことが資源としての水は無料ではないということを認識する良い機会になるかもしれません.しかし,先日のニュース以来マスコミでは関連した話題提供などないようなので,その意識が芽生える前に今回の事件も風化してしまうのでしょうね.蛇口をひねれば(ほとんど)いつでもきれいな水が得られる環境にある日本人は,水は貴重な資源であるという認識が低いといわれますが,その意識もいずれ変わるとよいかと思います.

今回の場合は発電所で発電が行われた後に水は河川に戻されるので,何がそんなに問題なんだ,と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが,取水口と排水口は同じ時点ではないので,その間河川では水が少なくなる部分があります(減水区間).河川には,環境を維持するのに最低限必要な流量というのが定められているので,取水による減衰も環境への影響がある場合もあります.今回の水利権取り消しで信濃川に元の流れが戻ったとの喜びの声もあるそうです(参考記事はこちら).

ただし,減水による河川への影響がどの程度あるかという定量的な評価は定まっていないというのが現状だと思います.維持流量はもっと必要かもしれませんし,それほど必要ではないかもしれません.この点は今後も研究が必要なところだと思います.

河川工学は他の工学分野に比べて,空間的普遍性が低い工学といえます.電機や機械といったものはどの場所で使用するものでも大差はないものも多いと思います(たとえば携帯電話など)が,河川にはひとつひとつ個性があり,その場所場所での対応が必要なので,ひとつの手法や考え方が他の河川に適用できるかとは限りません.そうした意味でも,河川研究は今後も必要でしょう.もしかしたら圧倒的な文明の力によってどの河川も支配するという価値観が将来生まれることもあるかもしれませんが,環境との共生という考え方にシフトしようとしている現在は,そうした方向に進むことはないと思います.

ところで今回の不正な取水はなぜ明らかになったのでしょうね.本来の川の姿を願う市民の人たちが調査とかしていたのでしょうか.それとも内部告発とかかな.まぁその辺はさほど問題ではないですね.

最近ウェブデザインが新しくなった北國新聞にて,石川県内からの東大・京大合格者数の記事がありました.

東大、京大は十日、前期入試合格者を発表した。北國新聞社の調べでは、石川県内の高校から東大に二十四人、京大に三十六人が合格し、合計で昨年を九人下回った。(北國新聞より)

県内進学校での詳しい合格者内訳や各高校の進路指導の先生や校長の話など,かなり突っ込んだ取材です.両大学への合格者数についての関心が高いのだなぁとびっくりしました.こうした記事が新聞に載っていると,自然と教育への関心も高まりそうですねぇ.
他の新聞社(朝日・読売など)の地域のニュースで同様の記事があるのか確認してみましたが見つかりませんでした.さすが北國新聞,ふるさとメディアの実力発揮です.

それはよいとして,先生の談話の中で不況で県外大学の受験を避けたと述べられていましたが,となると優秀な学生さんの金沢大学受験が増えたかもしれませんね.今年度の受験者数は昨年より減少したと聞いていましたが,優秀な学生さんが来てくれるといずれ研究も盛り上がるかもしれませんし,嬉しいですね.


全然ちがう話題ですが,気になった記事があったので紹介.

石川のドライバーは、右・左折時の方向指示器の合図が遅い――。県外からの観光客らを対象にしたアンケートで、こんな声が多く集まり、県警は、事故防止のため、運転手に早めの合図を出すよう、マナー向上を求める「30・3(サンマルサン)運動」を進めている。(Yomiuri Onlineより)

私も金沢へ越してきてからウィンカーの出し方は気になっていました.東京にいる時はほとんど自動車の運転もしなかったので,こんなものだったかなとも思いましたが,やはり気にしていたのは私だけではなかったようです.ちょっと安心しました.今は私も石川県民ですし,「石川のドライバーは…」と言われないよう30・3に気をつけたいと思います.

気象の研究をしていると,地図上にデータをプロットするということが良くあります.本日はデータのプロットではないのですが地図を作った方が良いかな,と思うことがあり,GMTを使うことにしました.

GMTはハワイ大学で開発されたツールでThe Generic Mapping Toolsの略です.私はほとんどの場合データのプロットはGrADSというツールを使うのですが,地図の作成に関してGMTの方がきれいなので,場合によってはそちらを使います.

ところが金沢大学に来てからGMTを使う機会がなかったためにまだインストールされていなかったので,インストール作業から開始.前の環境でのインストールメモもあるし,すぐ終わるはず.

でしたが,何やらエラーが出まくって結構てこずりました.同じようなことで困っている人はいるだろうとGoogleで検索したものの,皆さんWindows版のGMTをインストールしているようで,Windows+Cygwinでコンパイルする情報はほとんど見当たりませんでした.

でもまぁ何とか無事インストールでき,テストもすべてパスしました.私の環境でですが,どのような手順で進めたかメモ.ちなみにNetCDFも同時にインストールする方法です.

(1) ハワイ大学FTPサイト(ftp://ftp.soest.hawaii.edu/gmt)からinstall_gmtをゲット.

(2) Cygwinにて /usr/local/ に上記ファイルを保存し

   $ sh install_gmt

を実行.

 勝負はここからです.ややトリッキーです. 上記コマンドを実行すると色々と設定が聞かれるので答えますが,まずはNetCDFが無事インストールできればOKです.その後GMTのインストールは失敗すると思います(うまくいった方,おめでとうございます).

GMTのインストールに失敗する原因は,私の場合は
・コンパイラがNetCDFライブラリの名前を認識しなかった
・Shewchuk's Triangulation Routine のオプションをYesにした
というのが主たるものでした.あと,様々なSupplementoをインストールするか?と聞かれますが,これはNoにした方が無事インストールされます(たぶん).
ということで,

(3) NetCDFのライブラリ libnetcdf.lib に対して libnetcdf.a というシンボリックリンクを作る.

(4) 再度 (2) を実行し,Shewchuk's Triangulation Routine をNoにする.

これで無事インストールできるはずです(もしうまくいかなかったらすいません).


で,地図の方ですが結局インストールの合間にGrADSで作りました(泣)

本日,私が所属する理工学域のFDシンポジウムというのが開催されました.
FDというのはFuculty Developmentの略で,日本語に訳すと教育改善ということのようです.

何人かの先生方からの報告や紹介などがあり,中でも日本と海外のFDに関するアンケート結果が興味深かったです.広島大学の有本先生の研究結果が紹介されていて

・学士課程教育がうまくいっている:日本11%,米国52%
・改善や活性化の必要性を感じる割合:日本91%,米国10%
・FDにより教員の資質・能力が高まった:日本9%,米国46%

などなどです.私は米国の大学で教育を受けたことがないのでわかりませんが,それほど日本と差があるのでしょうか.もしそうだとしたら,ちょっとまずいように思いますが,現状はそう悲観するほどのものではないように思います.改善や活性化の必要性を感じるのは,日本の大学教員の問題意識や目標のレベルが高く,現状に満足できないためではないのかなぁとも思います.資質や能力の高まりを容易に感じないのも,そういう原因もあるのではないかと思います.米国で自己評価が高いのは,自分たちの成果を積極的にアピールするという文化も多少影響を与えているのではないかと思います.

とはいえ,私も今学期担当した講義を振り返って,やはり講義の内容ややり方を工夫しなければと痛感したので,まだまだ教育の質を上げていかなければいけないと思っています.

会の終わりの挨拶で,教育の質と効果の向上は大事だが,講義内容を減らし,わかりやすくして理解度をあげることは望ましくないといったお言葉がありました.どれだけ学生に背を向けながら伝えられるかが大事であるかとのことでした.
確かに,講義などでわからないからこそ自分から問題に向き合い,考え,探究するのであって,すべてわかったら自ら学ぶモチベーションは起こりません.結局はうまく動機付けができるかどうか,その動機によって学習・研究意欲が湧いたかどうかが大事なところでしょう.
まったくわからなかったらやる気が起きませんし,わかりすぎるとがんばって学ばなくても大丈夫と思ってしまうかもしれません.その辺が難しいところです.

また,大学に入りたての頃の学生の目は輝いているのに,それが少しずつ失われてしまうことがあるのは教員の側にも責任があるとのお話もありました(目が輝いているのは学問への期待だけではないかもしれませんが).
私も大学に入った当初は学習意欲があったように思いますが,学部の4年間はろくに勉強もしませんでした.その原因のひとつは講義がよーわからん,ということがあったかもしれません.常に喜びを持ち続けて大学で学んでもらえるように教員として努力を怠らないようにしたいと思います.

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