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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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小惑星探査機「はやぶさ」が7年ぶりに地球に戻ってきました.テレビや新聞のニュースでもたくさん報道されているので,ご存じの方も多いと思います.

ネットでは,大気圏突入後,燃え尽きるはやぶさの姿を映した写真や,はやぶさが最後に撮影した地球の写真(データ転送途中で力尽きた様子がわかるらしいです)なども紹介されていて,役割を終えた機械の最後まで伝えられて,個人的にはなかなか感動的ではないかと思いました.

その一方で,そうした感情的な記事に批判的というか懐疑的な声もあるようで.サイエンスポータルでは,「『はやぶさ』帰還の意義」という記事があり,せっかく注目が集まっているのだから,科学的意義をより伝えるべきだと書かれていました.

ちょっと前のスペースシャトル打ち上げの時は私もそう思いましたが,今回はその役割や科学的意義も耳に入ってきたので,報道もまぁ良かったのではないかと思います.
とはいえ,もしももっと多くのアピールポイントがあるなら,出し惜しみせずここぞとばかり伝えるのが確かに正しい広報戦略かなと思いますが.

なんにせよ,7年も宇宙を無人で飛んでいて,最終的に戻って来られたんですから,その技術力は本物ですよね.よくわかりませんが,はやぶさのエンジンは今後の宇宙関連ビジネスでも大きな力になるとかなんとか.
日本人は謙遜しがちですが,今回の成果は胸を張って世界にアピールして,日本の技術の優秀さを改めて知らしめることになればと思います.
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2040年までの今後30年で,どのような科学技術が実現しそうかということをまとめた資料が文部科学省科学技術政策研究所から発表されたとのこと.そちらの資料はかなりのボリュームなので,それを紹介した毎日新聞のサイトから以下抜粋.
文部科学省科学技術政策研究所は10日、今後30年間に実現しそうな新技術を発表した。大学や企業など専門家の意見を踏まえたもので、環境技術や宇宙分野での進展が期待されているのが特徴だ。(毎日jpより)
見出しには2040年に有人月面基地とありますが,アンケート結果は幅広い分野にわたっていて,それぞれ何年くらいに実現されそうかということまで書かれてありました.いま読むと,本当にできるのかな?と思ってしまいますが,私が子供の時から比べただけでも,その頃は想像できなかったようなことが現実のものとなっているので,それと同じくらいの時がたてば,今は想像できないような技術が生まれていると思います.

科学技術政策研究所から公開されている資料(こちらから)もちらっとみましたが,資料作成に関わった方々の中に知っている人もいたので,機会があればどんなふうにしてアンケート結果を実現可能と判断したりしたのか聞いてみたいと思います.

30年後に,私の研究結果も世の中に広まっていたらなぁと思います.
とりあえず動きそうな目途のついたWRFによるダウンスケーリングですが,2000年7月を対象に一か月間のシミュレーションを実施しました.計算時間は4つのコアを使って17時間です.

とりあえず7月の平均日雨量を検証したところ,パッと見はアジア域全体でも日本全域でも関東地方でもまぁまぁといった感じでした.ちょっとよく見てみると,フィリピン周辺,九州から沖縄にかけての領域,本州沿岸で降水が目立って過小評価でした.

いずれも海洋上なので,海面水温の影響かもしれません.現在はNOAA Interpolated weekly SSTを与えているのですが,もっと時間解像度の高いデータを与えた方が良いのかも.ということで,ちょっと海面水温に別のデータを与えてみようと思います.

あまり時間がなかったので降水しか確認しておらず,循環場に違いがあって,収束場が形成されていないとかあるかもしれないので,そちらの検証もしないといけないのですが.
いずれにせよ,検証の価値がありそうな結果が出たのでまぁ良しです.

本日は温暖化実験結果の解析に関する打ち合わせで東京の国立情報学研究所(NII).
NIIは皇居のすぐそば,地下鉄東西線の竹橋から歩いてすぐですが,やっぱり東京は都会ですねえ.場所的には大都会を感じさせるところではないのですが,角間の山の上とは大違いです.うらやましいのは,近くにある毎日新聞社ビルの地下にたくさんのレストランが入っていることですかね.

それはさておき打ち合わせですが,情報系の方との協働ということで,温暖化実験の再現性を調べるためにどんなツールを開発できるかということを議論しました.まず手始めとしては平均場の比較や差分をとって差の大きい領域と調べるとか,簡単なデータ処理から取り組んではという感じで議論を始めたわけですが,それでは研究としての新規性やオリジナリティをどう出すかということがなかなか見当たらないなぁという話になりました.

比較的簡単な処理となると,方法としては疑いようがないわけで,結果も受け入れられやすいですし,ツールとしても様々な人に使って頂ける可能性がある半面,やはり新規性が問われます.逆に,凝った処理は新規性があるかもしれませんが,その処理が果たして信頼に足る手法なのかがまず問題で,結果の解釈が容易であるかといったこともあり,広く使ってもらえるかは難しいのではということになりました.

とはいえ,数多くの温暖化実験結果に関してまとまった知見が得られる論文や情報源がないのが現状ですし,そうした情報提供に資するものを考えてみようということになりました.まずはたたき台を作るというところから始まると思います.まぁ私はツールを作れるほどの知識や技術を持っていないので,もっぱら好き勝手に意見を言わせて頂く係にすぎないのですが.

今日話したツールは,私にとっては非常に有用なのは当然ですが,温暖化データを使いたいと考えている研究者にも意味ある情報を提供することになると思います.充実したコンテンツを備えて,いずれ公開できるようになればと思います.

水道システムのアジアへの輸出がたまに新聞などで取り沙汰されたりしていますが,お役所がそれらを本格的に後押しするような動きがあるという記事が「科学技術システムの海外展開」というタイトルでサイエンスポータルから公開されています(こちら).ついでに関連記事はこちら

経産省・厚労省・国交省が水ビジネスの海外展開を後押しする「海外水インフラPPP協議会(仮称)」を発足させ,環境省が作成した「環境・循環型社会・生物多様性白書」では水ビジネスに関する1章が設けられ,日本企業の海外市場への積極参入を促しているそうです.

私も水関係の研究に関わっていますが,これまではどちらかというと治水寄りの話題に取り組んできたので,利水に関する国の動きなどわかりませんが,国を挙げての事業という感じがけっこうあるのかもしれません.もしそうだとすれば,「日本は水インフラ技術を強化し,世界に売り込んでやるぜ」くらいの雰囲気が伝わって来ても良いのではないかと思いますが,いまひとつそれがないのはどうしてなんでしょう.
日本の水インフラは非常に優れているようですが,自治体による管理がほとんどで,そうした方々は海外向けビジネスとは縁遠いところにいるため,簡単に海外に展開というわけにはいかないということかもしれません.

記事の最後では「企業の力量と熱意,それを支援する官と学が重要」と締めくくってありますが,本気で水ビジネスの世界展開を狙うなら,産官学を束ねて引っ張っていくリーダーシップが必要だと思います.誰かが音頭をとってくれるだろうでは,おそらく先行する海外の水メジャーには追いつけませんし,新たに市場を狙う競争相手にも勝てないでしょう.本気になったら,その人が自分で引っ張っていかねば,結局は計画倒れになるのでは,と思います.

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