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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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おとなりの富山県(富山市)が,低炭素都市づくり大賞を受賞したとのニュース.読売新聞にて.
二酸化炭素(CO2)排出量の少ない都市を支援する「低炭素都市推進協議会」(会長=北橋健治・北九州市長)は21日、先進地を表彰する「低炭素都市づくり・ベストプラクティス」の第1回大賞に富山市を選定した。(YomiuriOnlineより)
表彰の対象となったのは,LRTの整備による「歩いて暮らせるまち」づくりへの取り組みだそうです.私はクルマのない家庭で育ち,自家用車も必要ない環境で育ったので,「歩いて暮らせる」というのは自然なことですし,できるならそうありたいと思います.歩くのって案外楽しかったりしますから.すっかりクルマ社会となっている地方都市で,公共交通の充実を図るという動きがますます増えればと思います.

今回の表彰は「低炭素」と銘打ってありましたが,記事の中にはLRT整備によってどの程度CO2排出量などが削減されたのかといったことは書かれていませんでした.動きとしては望ましいと思うので,低炭素化がどの程度実現されているのかといった実績も公表されれば,国や他の地域での取り組みも広がるのではないかと思います.
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まちづくりにおいてコンパクトシティという考え方が少し前から言われるようになっていますが,素の実現に向けて政府が動き出すらしいです.
政府は5日までに、街づくりの基本理念をまとめた「都市再生基本方 針」を大幅改定、郊外開発を抑制して都市機能を中心市街地にコンパクト化する方向性を本格的に打ち出すことを決めた。人口減少時代に対応し、ビジネス機能 や住宅を市街地に集中させて効率化、自動車利用を減らし温室効果ガス排出抑制を図る。1月中の閣議決定を目指している。(47NEWSより)
開発を抑制するための方策と求心力のある市街地の整備というふたつの方向性があるようですが,具体策は示されていないとのこと.考え方や理念だけをまとめただけでは,実際の地域づくりに携わる行政は結局なにをすれば良いのかわからず,あまり有効とは言えない無駄な仕事をすることになってしまいかねないので,明確なビジョンを示すべきだと思います.

もし参考にしている地域があるのであれば,それを示すのも良いことだと思います.そのモデルと自分たちの地域を比べながら,実際に導入できそうな施策は何か,どうすれば実現できるか,あるいは何は実現できないかということを考えながら,各地域にあったコンパクトシティの姿を描いていくというプロセスがとれるのではないかと思います.

また,本気で実現を狙うなら,ひとつのモデル地域を作り,国がコンパクトシティづくりを実践してみても良い思います.そうでもしなければ,おそらく日本のどこにも理想的なコンパクトシティはできないだろうと思います.「仕事をしている風」を装うだけであればそれでも良いですが,人口減少と地球環境というふたつの問題への有効策として実効性をもたせたいのであれば,それを望む人たちがしっかり動かないとダメだろうと思います.

自動車メーカー各社がスマートシティと呼ばれる新しいまちづくりにおけるインフラ整備に取り組み始めているとの話題.日本経済新聞より.
自動車メーカー各社が、スマートグリッド(次世代送電網)やスマートシティなどのプロジェクトに対して積極的な動きを見せ始めている。こうしたプロジェクトでは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEVまたはPHV)といった「低炭素型」の交通システムの導入が必ずと言っていいほど求められる。自動車メーカーは、こうした次世代自動車の導入を橋頭堡(きょうとうほ)として、都市インフラのビジネスに食い込もうとしているのだ。(日本経済新聞より)
電気自動車が普及したら,まちの在り方は変わるだろうということは想像できますが,記事によると住宅や建物で発電・蓄電した電気をリアルタイムに把握しながら,必要に応じて自動車から放電を行うということまで考えられているそうで,自動車が単なる移動手段ではなく,電力供給インフラとしての役割を担うことになるそうです.

さらに,そうした情報を管理するためのシステムも開発し,それによって様々な制御を行うことが考えられているとのこと.なんだかもう,想像の域を超えていてびっくりしましたが,新しい技術開発が必要になったり,ビジネスチャンスも出て来そうで,面白そうだなと思います.スマートグリッドやスマートシティの研究をしている人は,わくわくしながら仕事をしているんじゃないでしょうか.

反面,けっこう大規模に新インフラを導入する必要があるのかなぁという気もします.となると,既に出来上がっている街に導入するには,初期コストもかかるのでは.今はモデルシティのようなところで実験を行っているようですが,技術が確立した後に,実社会への適用をどう進めるかもあわせて考える必要がありそうです.

とはいえ,なんかすごい,というのは変わりません.
未来ってこういうものなのかなという気がします.
土木学会ウェブサイトにて,関西大学教授・河田恵昭氏による「首都壊滅」と題された論説が公開されました(こちらから).

首都圏直下地震と首都圏水没が同時に起こった場合には首都は壊滅し,その場合には国としての力が衰えることも間違いないとし,具体的な人的被害や経済的被害も挙げられています.
もちろんこれらは仮定の話ですが,可能性はゼロではなく,いわずもがなの地震大国であり,かつ水害にも数多く見舞われてきた国において,抜本的な対応策が存在しておらず,首都機能の防御体制があまりにお粗末であると警鐘を鳴らしています.

残念ながら現在の科学の力では地震も洪水もばっちり予測することはできません.自然による要因はいかんともしがたいわけですが,それへの備えは人間の努力によって可能なわけで,その対策が欠如しているというのは怠慢であるかもしれません.もちろん首都が機能しなくなっても良いと考えているのであれば問題ありませんが.

首都機能が失われて良いと考える人は少ないと思いますが,とはいえ一般の人々にとっては,やはりそれはどこか遠いところでのお話しにしか思えないわけで,しかるべき人たちがきちんと議論し手を打っておくことが不可欠です.特にいつ起こるか知れない自然災害ですから,可能であれば「いつまでに準備を」というのではなく,その時点で考えられる対応策を準備しておき,その一方でさらなる防衛シナリオを作り,対策を練るとすべきかと思います.バックアップとしてその時々の対策を持ちながら,次の対策を開発するという不断の努力が必要でしょう.

4月に中央防災会議による首都圏水没というシナリオに対する被害想定が公表されるなど,被害想定はなされています(記者発表).先の防災の日には東海・東南海・南海地震の連動を想定した初の訓練が実施されました(こちらなど).
国民の生命と財産を,国を守るための対策は,いくら考えても考え過ぎることはないだろうと思います.その時々の対策を有していれば,一方で大胆な案を議論することもできるのではないかと思いますし,まずは今起きたらどうするかを詰めておき,長期的な議論を早々に開始しても良いと思います.

ふるさとメディア・北國新聞から,気になる記事をふたつご紹介.

ひとつめは,来年6月にまちづくりについての国際ワークショップが金沢で開催されるという話題.
市内で来年6月、歴史遺産を活用したまちづくりについての国際ワークショップが国内で初めて開催される見通しとなった。世界の研究者や学生が集い、「歴史都市金沢」に残る有形無形の資産の保存や今後の発展を討議する。主催する実行委員会が今年10月、下新町、旧上新町の一帯を中心に事前ワークショップを開き、本大会開催を正式に決める。(北國新聞より)
正直なところ,なぜ金沢で?という感じですが,ユネスコ「持続可能な地域計画委員会」議長のパオロ・チェッカラリ教授(イタリア・フェラーラ大)が金沢をお気に召したからだそうです.

大会は,市内の大学等で組織する実行委員会が主体となるとのことですので,我が金沢大学も他人ごとではありませんな.私の所属する学科はまちづくりとも密接に関わっているので,教員や学生も多く関わることになるのかもしれません.私は専門がだいぶ遠いので直接は関係なさそうですが.

大会内容は10月下旬に決定されるそうです.記事に寄れば保存区域や市内の町屋探訪,日本文化体験なども検討されているようです.個人的には,そんなことはおまけに過ぎないのですから,今後の都市づくり,地域づくりに本当につながるような発表や議論がなされればと思います.単なるイベントではなく,少しでも実効性のある成果が出ることを期待したいです.


もうひとつは国交省立山砂防事務所で工事のための入山式が行われたとの話題.
国土交通省立山砂防事務所の立山カルデラ上山式は31日、立山町芦峅寺の同事務所構内で行われ、トロッコに乗り込んだ工事関係者16人が同僚らの「頑張れよ」の声と拍手の中、カルデラ砂防の最前線・水谷平へと出発した。積雪期に入る11月まで半年間の砂防工事がスタートした。(北國新聞より)
恥ずかしながら名前を聞いたことがある程度で,詳しいことは知らないのですが,記事によれば13棟の工事宿舎の建設後に本格工事となり,ピーク時は約200名が入山するそうですから,かなり大規模な工事のようです.機会があれば見学してみていですが,現場に行くのはかなり大変そうなので,なかなか難しいでしょうねぇ.

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