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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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東京の都立高校で難関大学進学のための支援を充実させるという動きがあるとのこと.毎日新聞より.
東京都教委は来年度、難関大学を目指す都立高校生の支援策を強化する。東大などの入試問題を分析して作る「虎の巻」を配ったり有名大の学生をアルバイトで 雇って受験生に助言してもらうなど、あの手この手を繰り出す。「進学指導重点校」を指定するなどして取り組んできたが、東大などの合格者数が思うように伸 びないためだ。勉強時間の確保へ向け、部活動の時間制限を始める学校も多いが、専門家からは過度の受験優先に疑問の声も出ている。(毎日jpより)
私の通っていた都立高校では,「教養主義」を掲げていて,文系進学を希望する生徒も数3が必修で,理系も高3でも社会が2科目ありました.まぁ受験体制なんてまったくなっていなくて,卒業生の8割くらいが浪人でした.

まぁそういう学校だということを知っていて通っていましたし,浪人の間にしっかり努力して,皆そこそこの大学に進学していたので決して不満はありませんでした.むしろ,自由な校風や生徒の意識の高さなどが学校の魅力のひとつでもあったので,受験指導が足らなくても,十分に有意義な高校生活を送ることができました.

上記記事の終わりに,受験勉強に特化した高校教育よりも豊かな思春期を過ごせることの方が重要,とありましたが,その通りだと思います.進学指導以外に魅力がないなら仕方ありませんが,それ以外に生徒が様々な経験をできるのであれば,その特色を大切にして欲しいと思います.そのせいで一年くらい浪人したとしても,長い人生には大した影響はないと思いますし,勉強以外のことから素晴らしいことを学べることも多いと思いますから.

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日本貿易会という貿易商社・団体でつくる社団法人があるそうですが,大学生・修士課程大学院生の採用選考活動を卒業・修了年の8月ごろ以降に始めることを表明したそうで,全産業界が同様の見直しをするよう日本経団連などにも提言しているとのこと.サイエンスポータルより.

就職活動の早期化が大学,大学院の教育を危うくしているという批判に応えたものということで,採用のための広報活動は春休み頃から,採用内定は10月1日以降,としているそうです.現状では,前年の10月くらいから就職活動を始めている学生もいるくらいですから,少なくとも半年は学業に専念できることになりそうです.大学で教育の一端を担っている身としては嬉しいです.

数日前の朝日新聞の天声人語でも,企業の採用活動の早さを取り上げていたので,問題への意識が高まっているんですかね.

理系では,就職活動が3年生のうちから始まることによって,4年生での研究室配属された後の研究活動を知らないまま進路を決める必要があり,そのことが大学院進学という選択可能性を減らしているということもあるらしいので,多少なりとも長く研究に取り組んで欲しいと願う身としても,採用活動の後ろ倒しには期待します.

ただ,私のところは公務員になる学生も多いため,案外影響が少ないかもなぁという気もしています.また,公務員との人材の獲得競争をせざるを得ない会社は,少なくとも公務員と同時期に採用活動を始めないと,先にとられてしまうかもしれません.
公務員も採用を後ろ倒ししてくれれば良いんですけど.

今日,授業中に学生を注意したのですが,やはり後味がすっきりしませんねぇ.学生のためを思って言っているのですが,好きで言うわけではないですし.社会に出てから,自分の行動というものがどうみられるかということを言ったのですが,なかなかピンと来ないかもしれません.

ちょっと前に金沢大学の土木系学科卒の同窓会の富山支部の集まりに参加させて頂き,社会人として働いていらっしゃるOBの方々と話し,やはりきちんとした学生を育てねばと思ったばかりだったというのもありますが,そんなことは学生は知りませんし.

ただ,大学は社会に出る一歩手前ですから.ここを出たらこれまでとは全く違う環境に飛び込むわけで,そこできちんとした人材として扱ってもらうために様々なことを身につける最後の機会なので,やはり「社会に出たら」ということを普段から意識しておくべきだと思います.そのための成長を学生に任せるだけでは大学も無責任ですし,やはり時には口うるさくならないといけないのかなぁと思います.

お説教をされる方は嫌ですが,する方も嫌なんですよね.今後は「うっとうしい教官」と見られるでしょうから.でも,社会に出てから失敗するよりは,今のうちにちょっと嫌な思いをして社会で立派にやっていって欲しいですから.なので,お説教する方も嫌な気持ちを我慢しているんだと学生も思ってくれたらと思いますが・・・まぁムリですよねぇ.

ちょっと(だいぶ?)前に「分数ができない大学生」という本が話題になったことがありましたが,その編著者である西村和雄・京都大学経済研究所長のインタビュー記事がサイエンスポータルに連載されていたのですが,それが第4回をもって完結したので,紹介がてら何か書きます(記事はこちら).

内容は「ゆとり教育」が学力低下につながった原因というか理由を,要素をとりあげながら説明し,ではどうするべきなのかということを述べたもので,算数や数学,物理などの理科教育を選択性ではなく必修科目として教える必要があるというものです.だいぶ大雑把なまとめなので,関心のある方はしっかり記事を読んで頂きたいと思います.

第4回の記事では物理を履修する学生は10%程度ということが書かれていましたが,正直びっくりしました.私の通っていた高校は教養主義とかいって,文系の生徒も物理を途中までは学びましたし数3も必修でした.理系の生徒も高3になっても社会を2科目学ばされたりで,受験体制という意味ではかなり不利と言わざるを得ない教育で,卒業生の7割くらいは浪人して大学受験の準備をしていました.普通の高校では,そんな受験体制では評価も下がるということで文系では数学や理科を学ばないということなのだと思いますが,それでも半分くらいの学生は物理を勉強すると思っていましたが,まさか10%とは.

また,小学校の1,2年生では理科が無く,生活科というのがあるそうで,これもびっくりしました.今も理系の研究者として生活している私としては,せっかくの楽しい科目を教えないなんて,子どもたちがちょっとかわいそうではないかと思います.子供の判断基準は基本的に楽しいか楽しくないかだと思いますし,理科の楽しさを伝えることは将来理系に進みたいという気持ちの芽を育てる最初の一歩のように思うのですが.

理系教育の衰えは日本にとって危機的といった論調で,まぁ確かにそうかもしれませんが,子どもを持つ親たちにしてみると,自分の子供たちが基本的な算数の力や理科の知識を身につけていないことに不安を覚えるのではないかと思います.大きな目で国のことを憂えるのもそうですが,家族レベルでも,やはりきちんとした教育をして欲しいと思います.

弁護士として働いている友人と学生時代に話していて,司法試験の勉強するなんてすごいな,と言ったら,「法解釈は理系の方が得意なはず」と言われました.法解釈には論理的思考が要求されるので,理論にそって考える数学や物理が得意な人の方が向いているとのことでした.
理系の人間を育てるだけではなく,文系社会でも論理的思考の重要性は疑いのないことと思いますし,その基礎が算数・数学や理科教育にあるのだとすれば,幼いころからの教育でもそれらを重視すべきでしょう.

本日は我らが環境デザイン学類(現在の3年生までは土木建設工学科ですが)の卒論発表会でした.
今年は102名の卒論生が在籍していたので4会場にわけての発表会でした.一人8分の発表に4分の質疑応答と,決して長くはありませんが,それでも9時から15時半くらいまでの長丁場でした.

私も今年から卒論指導をして,今年度は3名の学生さんを指導してきました.
私の研究テーマは伝統的な(?)土木工学の分野ではなく,学生にとっても学んだことのないことに取り組むことになるので,初めは苦戦していたと思いますし,初めの頃はひとつひとつ言わないと動かない感じだったのが,だんだん自発的に研究してくれるようになって,1月末くらいには「お,ちょっとは議論できるかな」くらいのレベルにまで成長してくれました.

金沢に来る前の学生指導でも,卒論提出締切間近になって学生の成長を感じられるというのがもっぱらでしたが,同じように最後の伸びをみせてくれました.
もちろん研究としては未熟な点も多々ありますが,努力して成長する姿をみせてくれるのは指導する側にとっては本当に嬉しいことです.
学生たち自身がどう感じているのかわかりませんが,最後まで粘って伸びることを自分でも実感してくれていたらなお嬉しいです.

とりあえずはお疲れ様ということで.
私も少しの間自分の仕事に集中ということで.
 

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