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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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石川県とか金沢の話題ではありませんが,ふるさとメディア・北國新聞より.
北海道大(佐伯浩学長)は14日、学部より大きな「文系」「理系」のくくりで学生を募集する「総合入試」を、2011年から導入すると発表した。入学後1年間勉強した後に学部を選択させることで、学生のミスマッチを減らすのが目的。従来の学部別入試と並行して実施する。(北國新聞より)
文系では約20%,理系では70%ちょっとの定員が,この「総合入試」に割り振られるそうです.

大学の教養課程では幅広い学問領域を知ることができますし,それによって興味や関心が移るということもあると思います.また,高校生の頃にくらべて自分を取り巻く環境も変わるでしょうし,将来への希望も変わることも大いにあると思います.私の出身大学でも3年に進級する時に学科を選択する制度をとっていますが,思えば入学したころに進もうと思っていた学科の他にも面白そうだなと思った学科もありましたし,実際に進学したのも入学当初の希望とは違う学科です.その結果,今も大学で研究を続けていることを思えば,とても良かったといえるでしょう.

高校生の頃の進路の選択にどれくらい真剣になったか覚えていませんが,大学に入ってからの方がより真剣に考える時間も知識もあると思うので,個人的には良いことではないかと思います.入学した学生さんたちはせっかくの機会を与えられるのですから,一年目は積極的に,広く・多くのことに触れるようにして欲しいと思います.
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金沢大学に着任してもうすぐ10ヶ月が経とうとしていますが,大学の組織や授業の仕組みなどは十分理解していない状況です.まだ1年目だし仕方ないとも思いますが,このたび大学で初任者研修会というのが開催されたので,今日はそちらに参加しました.

大学での業務に当たる上での倫理的な注意事項と講義をする上での心得などのお話の後に,組織や制度に関することが説明されましたが,それでも十分理解できたとはいえない感じです.他の先生方はどの程度把握しているのかわかりませんが,限られた時間での説明だったので,配られた資料を読むなりして,自分なりに把握しておこうと思います.

そのあと,学生アンケートの結果優秀な教員として表彰された先生から,上手な講義の行い方のお話がありましたが,私は途中で抜けました.同じ内容の講義であれば学ぶところも多いと思いますが,講義内容も違えば教え方も異なるし,基本的なポイントは配布資料にあったので,そちらを読んで勉強します.

昨年度の講義では,自分の力不足を痛感したので,今年度は工夫してがんばろうと思いますが,教え方を誰に習う機会があるわけではないので難しいなぁと思います.今回のような研修会の機会もありますが,実際の講義は専門性の高い内容なので,誰かに評価してもらうというのは難しいように思いますし.学生のアンケートは一応の評価ですが,それは学ぶ側からの意見であって,教える立場にある人からの意見があれば非常に有用なのかなぁと思います.まぁ工夫するのも楽しいと思って試行錯誤してがんばります.


話は変わりますが国交省で「気候変化への適応ニュースVol.4」が公開されました.リンクはこちら
本日は七尾高校の生徒さん達が大学訪問にいらっしゃいました.といっても見学に来たのは35人くらいですが.どういった35人なのかわかりませんが,理系クラスの中の見学希望者とかかもしれません.

大学訪問とはいうものの,今日は私のいる研究室の研究紹介ということで「漂砂のお話」「水面波の実験」「段波の実験」と,水理関係の研究紹介です.昨年好評だったとのことで,今年も実施して欲しいとの連絡が来たそうです.引率の先生から好評だったのか,あるいは生徒から好評だったのかが気になるところですが.

私は3つのグループにわかれた学生さんを案内するだけだったので,どんなリアクションだったのかわかりませんが,多少なりとも楽しんでくれたらと思います.その中から一人でも興味を持って,金沢大学で学びたいと思う学生さんが出てくれればなぁと思います.

うちのボスは「今年で最後にする」と言っていますが,これが受験者,願わくば本学科の入学者増加につながってくれれば力の入れ方も変わるんですけどねぇ.「見学に来て興味を持って進学しました」なんて声がいつか聞こえてくればなぁと思います.
東大で開催された国家基幹技術:海洋地球観測探査システムの第3回「データ統合・解析システム(DIAS)」フォーラムに参加.

昨年までは中心に近いところにいたのですが,金沢大学に来てからはちょっと距離を置いての参画という形で,最新の情報は得られていませんでした.今回は外部向けのイベントということで色々とわかりやすく知ることができるのではないかと思い参加しました.

個々の研究内容よりも研究成果をどのように公共的利益として社会に還元するか,それがどのように実現されようとしているのかという点に関心があったのですが,いくつかの発表からそれを知ることができました.これまではプラットフォームの立ち上げという色合いが強かったのですが,社会への出口が見えつつある成果が出てきているようです.

海洋4次元同化という海水温や塩分などの時空間分布を再計算する研究は,魚類の生態を考慮することによって水産資源管理に資するとことに近づきつつあるようです.農業分野ではフィールドサーバという簡易観測システムによって圃場管理をするとともに,生産地情報を消費者が知ることができるような,一種の農作物のトレーサビリティ情報の提供へ展開しそうな感じでした.生態系保全の研究も,一般の方々が調査に参加できるようなツールを開発していて,啓蒙に有用なものができつつあるようです.

それに比べて,河川管理や水資源管理については同様の盛り上がりが感じられないのではないかと感じました.研究の進捗とかそういうことではなく,情報の質として,今後「伸び」があるのかということです.農作物情報などに比べて情報が一般向けでないからかと思いましたが,水産情報も漁業関係者向けのものだし,生態系情報も関心のある人以外にはあまり面白いものではないように思います.

ちょっと考えて思ったのは,水産資源情報や農地情報,生態系情報は,「何かがある」という発見する喜びのようなものにつながるのではないかということです.魚が多く獲れそうだとか,良い農場のようだとか,蝶が多く生息しているようだとか.それに比べて,河川流量や降雨情報などは,それをみても期待感や好奇心が湧いてこないように思います.河川や気象の情報は,それをもとに災害などに備えるためのもので,誰にとっても「おもしろい」と感じる類の情報ではありません.当然,さほど進んでみたいと思いませんし,見る必要があるときには真面目に見ざるを得ません.となれば,業務として河川管理をする人向けのものとならざるを得ませんし,「盛り上がり」というのはあり得ないのかなぁと思います.

だからといって重要でないわけではなく,様々な災害による被害を軽減するためにはむしろ大切なわけですが,一般の人たちにも多少関心を持ってもらうようなコンテンツ作りはできないものかなぁと思います.なんて思っていても誰かが考えてくれるわけでもありませんし,多少なりとも関係した研究をしている我々もしっかり考えないといけないんだろうなぁと思います.

国立環境研究所が都道府県別の自動車CO2排出量マップを作成.

国立環境研究所は6日、自動車の二酸化炭素(CO2)排出量が市区町村ごとにひと目でわかるマップをつくったと発表した。共通した都市機能を持つはずの県庁所在地同士で比べると、最多の水戸市の排出量は奈良市の2倍以上もあり、公共交通機関の使い勝手や市域の広さなどに起因した差が大きく出ているという。(asahi.comより)

データは平成17年のものを使っているようで,他の年はどうなっているのか,といったことはわかりませんが,ちょっと見てみる分には面白いです(国立環境研究所 環境GIS「自動車CO2排出量マップ」はこちら).

試しに人口がやたらと大きい東京都と我らが石川県の一人当たり年間排出量を比較してみると,圧倒的に石川県の方が排出量が大きかったです.総排出量でみてみると,石川県の方が少ないようでした.

総排出量が少ない方が環境への負荷は小さいと思いますが,それなら一人当たり排出量が大きくても許されるというわけではないと思います.もちろん,公共交通が十分でなく,自家用車に頼らざるを得ない現状では,すぐさまどうこうできるわけではありませんが.

こうした分析結果を個人が知って出来ることというのは限られていると思います.それよりも,地域の行政を担う人々が現状を認識し,何をするか考えなければいけません.どうにかしたくても,何もできない地域もあるとは思いますが,すぐにあきらめずに,まずは問題意識を持って考えて欲しいと思います.間違っても「うちは総排出量少ないから問題ないな」と考えることだけはあって欲しくありません.

なかには,「考える材料などいらないから解決策を示せ」という人もいるかもしれません.しかし,地域の問題は多様であってどこでも同じ解決策が適用できるわけではありません.今回のような研究成果を生かすことができるのも,最終的には地域のことを理解した人たちしかいないと思います.

情報化社会と言われて久しいですが,社会的に有用なデータがわかりやすく,容易に得られていたかというとそうでもないと思います(個人レベルでは謳歌していたと思いますが).今回の研究成果は一般の人々に社会的データをわかりやすく伝える良い例だと思います.インターネットの普及などこの10年くらいで急激に進み,情報の見せ方,伝え方も今後工夫され,良くなっていくと思います.一方,情報を発信する側は必ずしもその見方,考え方が常に正しいとは限りません.やはり受け取り手がしっかりと理解し考え,そこから問題などをみつけ解決策を考えるしかないと思います.これまでそうした技術のようなものがあったのかわかりませんが,今後はそのような能力が重要となるかもしれません.

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