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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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4月もそろそろ下旬になろうとしています.大学では新学期のガイダンス等も終わり,講義や実験が本格的に始まるわけですが,私も今週から学生実験がありまして,本日は機器の動作チェックなどしました.

講義内容を深めるために欠かせない基礎的な実験を行うので内容は昨年度と変わらないのですが,「レイノルズによる乱流の実験」を行うための新しい器具が入りました.普通の方にはさっぱりわからないと思いますが,穏やかな層状の流れから乱れのある状態に変化する様子を観察するためのものです.
私はまだ触れたことはなかったのですが,他の先生によると「微調整が難しい」とのことでした.それでも昨年までのものは,既に30年くらい使って来たもので,錆だらけだわ,きちんと機能しないだわで,教育上かなり宜しくない状態だったので,それよりはマシだろうと思っていました.

準備して試しに実験したところ,かなりきれいに現象がみれて,操作もほぼ問題ない感じでした.一緒にみていた先生も「きれいに出るもんだな」と感心して,私も流体の動きに見入ってしまいました.
マシどころか,かなり良い感じだったので,これなら学生も面白がってくれそうです.流体の動きの面白さ,美しさに関心を持って「研究したい」と言ってくれる学生もいたりするかも.まぁそれは欲張りすぎですが,教える方としても楽しくやれそうです.

卒論が終わってしばしゆったりした時間でしたが,また忙しい期間が始まります.
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ちょっと前に「第4回今後の治水対策の有り方に関する有識者会議」の議事録が公開されましたと書いて,実はまだ読んでいないうちに第5回の議事録が公開されました(こちら).

今回は4人の委員の方からの発表と議論ということでしたが,相変わらずのレコーダー丸起こしでちょっと読みづらかったです.
が,今回は議論がかなり具体的な部分にも及んでいたり,委員の方々の白熱した雰囲気も伝わって来るもので読みごたえもなかなかでした.

議論のポイントは数多くありますが,「水害を受容する」ということをどう考えるか,「最重要地域をどう守るか」ということが大きなところではなかったかと思います.
議事録の中では地域が特定されないよう伏せてありますが,我が国の中枢地域で最悪の水害が起きた時には経済損失は34兆円,死者2,600人と想定されており,さらには社会インフラへの打撃も考えると致命的であるとのことでした.こうした地域を他の地域と同レベルで議論して良いのかということが述べられていました.

逆に,住民の方々には影響は大きいかもしれませんが,社会的影響が比較的小さい場合にはある程度の受容と補償を組み合わせられないかということもありました.こうした点は,河川あるいは流域のランク付けが必要であるということが述べられていました.ごく当たり前のように感じましたが,そうした点がきちんと議論されないままに一律の安全度を求めて河川整備をしてきた結果が,今日の行政批判につながっているわけですから,今回の議事録にある議論がなされることは意義深いと言えます.

また,公共事業をめぐる様々な思惑も排除し,本来の目的(治水)を達成するという観点から必要な方策を検討することが必要ということも改めて議論されていました.地域の雇用を創出するための公共事業への批判ですが,こうしたことが真っ向から議論されることは良いことだと思います.最終的な政治判断をする方々にも,ぜひ正論で臨んで欲しいと思います.

議論は今後,一般論から各流域での検討にまで至るのではないかといったことを感じさせるものでした.河川は本来ひとつひとつ特性の異なるものですから,その地域での治水対策はどうあるべきかは個別に議論・検討されなければなりません.そうした意味では,良い方向に進むことが期待されます.

ダムをどうするかという点に関しては,委員の間でも意見が様々なように感じました.ただ,政治や世論に流されず,各河川で正しいと考えられる結論が出るよう議論をして頂きたいと思います.
一緒に研究をさせて頂いている名工大の先生のつながりで気象予報士東海支部の「局地気象に関する勉強会」で研究紹介.

局地気象と銘打たれた勉強会ではありますが,私は必ずしも局地気象を専門にしているわけではなく,どうしようかと思ったりもしていたわけですが,参加者の方々も気象の専門家で関心も多岐にわたるということで,衛星データ同化の話をさせて頂きました.

が,衛星データ同化は,まず衛星リモートセンシングが必ずしも広く研究されているわけでもなく,したがって一般の方々にはちょっと馴染みがないのと,データ同化に関しても,気象予測の中では当然のように使われている技術にも関わらず,比較的難解で一般には浸透していないせいか,反応もいまひとつでした.
同じく講演者として参加された名大の上田先生も,勉強会後に話した時に「ちょっと難しいよね」とおっしゃっていたので専門の方にはウケが悪くても仕方ないかなぁと思いました.研究としても意外と取り組んでいる方は少ないのですが,けっこう面白いし,もっと浸透して多くの人が取り組んでくれれば良いなぁとおもったりもするわけですが.

勉強会後は懇親会ということで予報士のみなさんとお話する機会があったのですが,年代も背景も異なる方々がいてとても楽しかったです.私の話の内容はやはり「難しかった」という感想を頂きましたが…

発表準備も含めて今回は自分にとっても非常に勉強になりましたし,色々今後に生かせるかなぁとも思ったりもしたので,全体としては悪くなかっただろうということで.
昨年打ち上げられた「まいど1号」に続き,公募された小型人工衛星が再び打ち上げられるそうです.MSN産経ニュースより.
鹿児島大や早稲田大などの学生らが開発し、5月18日にH2Aロケットで打ち上げられる小型人工衛星3基が15日、宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))の関西サテライトオフィス(大阪府東大阪市)で公開された。3基は金星探査機「あかつき」を載せた空きスペースに搭載され、地球周回軌道に投入される。(MSN産経ニュースより)
鹿児島大学の衛星は集中豪雨の予測を目指すもので,地上のアンテナと一緒に高度1000~2000mの水蒸気を観測するとのこと.降水予測は私の研究テーマのひとつなので,どんなデータが取得されるのかとても興味深いです.記事の写真をみると,ちょっと大きめのルービックキューブくらいの立方体で,本当にこれで観測できるのか?と思えてきますが,千里の道も一歩から,まずは簡単なデータを取得して,どんどん改善されていくでしょう.

前回の「まいど1号」は町工場が作ったもので,今回は早稲田大学,鹿児島大学,創価大学によるもの.おそらく研究予算はそう大きいものではないと思います.それでも,宇宙空間で動く衛星を作ることができるというのは,工夫次第で色々なことができるということの表れです.

お金がなくても工夫次第で夢は実現できるということを感じさせてくれる嬉しいニュースです.

本日はCRESTのH21年度成果報告会のため東京へ出張.
私の参加するチームの報告は午前に割り当てられたため昨夜の金沢発の夜行バスで移動.前回より楽に感じたので,使っているうちに慣れることもできたりするんじゃなかろうかと思ったり思わなかったり.

昨年度の成果報告ではありますが,採択決定が昨年の9月とかで実質的にプロジェクトが始まってから半年なので,まだ漠たる成果というかなんというか.特に我々のチームは私が温暖化実験のダウンスケーリングという理学的なテーマを扱う一方,水利用に関する人々の意識に関する調査という自分学的なところまでカバーしており,半年でそれらが統合的にまとまるわけもなく,今のところバラバラしているという印象があったのではないかと思います.

そういう意味では他のチームは構成グループも比較的小さく,目的も明確な気がします.まぁ,何だかモヤっとしたものが最終的にひとつにまとまって確たるものになれば,それはそれで感動的というか,ちょっとすごい感じもするので,そうなるようにがんばりたいと思います.

多くのチームの発表は午後だったのですが,ずっと聴いているわけにもいかず途中で抜けてしまいましたが,本来なら勉強になるので参加できれば良かったなぁと思います.

前に関係していた別のCREST課題の時には,成果報告会ではスライドを使った口頭での報告以外に,ポスターの貼りだしなどもあったので,そういうのがあれば時間が無くてもざっとそれらをみて勉強することはできるのですが.もうそういうことはしないのかな.あるいは始まって半年ではポスターで色々成果を見せるほど進んでいないだろうという判断なのか.
いずれにせよ,次回は時間が許せば他のチームの報告も聴いて,できれば懇親会にも参加して,様々な研究者の方と色々話したいところです.

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