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ということで,基本的には飲食店に学生を集めるということなのかな.金沢市中心部に若者のにぎわいと活力が集う「学生交流街」が誕生する。市は新年度、新天地・木倉町商店街の一帯で、文化人と杯を交わす夜間講座やカフェテラスなど学生が主体となった事業を多数展開する。老朽化した店舗の補修に向けた基本調査も実施し、庶民的な雰囲気を残しながらソフト、ハード両面で現代の学生のまちにふさわしい飲食街に生まれ変わる。(北國新聞より)
「学生が金沢の食文化に触れながらまちづくりなどで『談論風発』する夜間講座」「商店街のイベントに合わせて学生を呼び込むまつり」とありますが,どうも違和感を感じずにはいられないんですが.
「講座」とか「まつり」といった健全なにおいのする言葉と学生のイメージというのがどうも相容れないように思います.学生=大学生でしょうが,大学生の時期ってかなりの自由が許される唯一の時期のように思いますし,そんなときに声をかけられて集まって行政主導の活動に参加するというのは「マジメな子」ですよね.そうした子が「イベント終了後には心置きなく『ちょっと一杯』」なんてするんでしょうか.お酒を飲んで色々言い合うというのは学生っぽいイメージですが,お役所の声かけでそういうことって実現するんでしょうか.
先にも述べたように,大学時代はかなり自由度が高くて,社会からすると「ちょっと浮いた存在」のように思います.その浮いた存在がにぎわう空間を,固いお役所が作るっていうのがどうも.私の持っている学生のイメージって,どちらかというとカオスなんですけど.
これが仮に「治外法権にするから好き勝手使え」といわれたら,色々やりたがりの学生が集まってワイワイしたり,それを受け入れる大人も集まってくるかもしれませんが.好き勝手やる学生たちを暖かく見守り育てるまちということで.
まぁ「健全な学生たちで賑わうまち」というのもありかと思いますし,そういう方向なら何かしらできていくのかもしれません.まだ始ってもいないことですし,これからどうなるのか,今後の記事も楽しみにしたいと思います.
本日は我らが環境デザイン学類(現在の3年生までは土木建設工学科ですが)の卒論発表会でした.
今年は102名の卒論生が在籍していたので4会場にわけての発表会でした.一人8分の発表に4分の質疑応答と,決して長くはありませんが,それでも9時から15時半くらいまでの長丁場でした.
私も今年から卒論指導をして,今年度は3名の学生さんを指導してきました.
私の研究テーマは伝統的な(?)土木工学の分野ではなく,学生にとっても学んだことのないことに取り組むことになるので,初めは苦戦していたと思いますし,初めの頃はひとつひとつ言わないと動かない感じだったのが,だんだん自発的に研究してくれるようになって,1月末くらいには「お,ちょっとは議論できるかな」くらいのレベルにまで成長してくれました.
金沢に来る前の学生指導でも,卒論提出締切間近になって学生の成長を感じられるというのがもっぱらでしたが,同じように最後の伸びをみせてくれました.
もちろん研究としては未熟な点も多々ありますが,努力して成長する姿をみせてくれるのは指導する側にとっては本当に嬉しいことです.
学生たち自身がどう感じているのかわかりませんが,最後まで粘って伸びることを自分でも実感してくれていたらなお嬉しいです.
とりあえずはお疲れ様ということで.
私も少しの間自分の仕事に集中ということで.
日本の科学技術の発展とその社会への貢献について科学者の立場から提言することを目的とした組織として日本学術会議というものがあります.その学術会議がいまこそ「社会の知恵袋」になることが必要ではないかと.朝日新聞の社説より.
記事にも書かれている通り,これまでの日本においては科学コミュニティによる社会への発言や提言は一般の人々にはほとんど届いていなかったことは否めないと思います.事業仕分けを受けて,様々な学会の代表者が集まって学術会議の機能強化による科学技術政策の展望を示すことが必要だということが議論されたそうですが,本来そんなことは実現されていて然るべきではなかったかと思います.とはいえ,きっかけはどうあれ本気で科学コミュニティが社会への積極的な参加が必要だと考え始めたことは意味深いことだと思います.
現政権が掲げる官僚依存の政治からの脱却においても,政治家が判断を下す前の専門的な議論の段階において科学者の貢献が必要だとも述べられています.官僚主導であろうがなかろうが必要なことのように思いますが,何にせよ今まで以上に科学者の社会への関わりが必要とされていることを自覚する必要があるかもしれません.
かなり前にアメリカの科学アカデミーは日本の学術会議に比べて発言権が強い(らしい)と書いたと思いますが,今回の社説にもそのことが述べられていました.そうしたことも一般の人々には知られていないことと思いますが,今回の記事によって広く知られれば科学コミュニティだけではなく,周囲からもその必要性が言われて,仕組みづくりにはずみがついたりするのかもしれません.
ともあれ,全国紙の社説に科学コミュニティのあり方が議論されているというのは一般の人々への情報提供になるとともに議論を誘発することにもつながると思いますし,科学者だけでなく社会が科学技術のあり方を考えることの小さなきっかけにでもなればと思います.
そんな中,石川県の住宅メーカーが,雨水利用装置を契約した住宅の標準仕様として設置するとのニュースがありました.ふるさとメディア・北國新聞より.
記事に紹介されている雨水利用は,玄関への水まき・草花への水やり・洗車・融雪や屋根への散水による体感温度の低減効果といったものだそうです.ニューハウス工業(金沢市)は21日から、ニッコー(白山市)と共同開発した住宅の雨水利用システムを、契約した住宅すべてに標準仕様として設置する。タンクにためた雨水を屋根や玄関先にまく装置で、夏には体感温度を下げる効果が期待でき、冬の融雪に使える。ニューハウス工業はエコ住宅システムとして普及を進める。(北國新聞より)
水を大事に使おうという姿勢は素晴らしいと思いますが,使い道がちょっと物足りない感じがします.紹介されているような使い方は,日常生活の中では「必須」とはいえないと思いますし,住まい方によっては必要ない方も多くいると思います.と考えると,節水の効果も大きなものは期待できないのではないか,と考えざるを得ません.
日常的に必ず使う水を雨水で代替,あるいは水道水との併用を実現してこそ節水につながるように思いますが,まだそこまでの技術には至っていないということでしょうか.
飲用や風呂・洗濯の水は雨水を直接利用することには抵抗があると思いますが,トイレなどは問題ないように思います.家庭で貯留した雨水を処理できる小さく簡便な装置が開発されれば,洗濯くらいに使えるようにはならないものでしょうかね.また,冷房も屋根に水をまくだけでなく,外壁の中を通すとかしたら効果はどうなのでしょう.水の熱容量は大きいので,温まりにくいのではないかと思いますが.
まぁ何もしていないくせに文句ばかり言うのも申し訳ないので,まずは雨水利用が標準仕様となった住宅が出てきたことをきちんと評価しましょう.今後は家庭内での使途を広げ,実効性のある節水につながるようなシステムがいつか出来上がることを期待しましょう.
相次ぐ失敗を経験し,宇宙航空研究開発機構(JAXA)は業務改革のひとつとしてシステムズ・エンジニアリングを積極的に取り入れたそうです.
システムズ・エンジニアリングとは英語ではSystems Engineering,略してSEだそうですが,よく耳にするIT関連の情報システムとは異なるものでだそうです.世界的なシステムズ・エンジニアリングの団体によるとシステムとは「多くの要素や部品が相互に絡み合って定義された目的を成し遂げるためのものであり,ハードウェア,ソフトウェア,人,情報,技術,設備,サービスおよびその他の要素を含む」と定義されるそうです.
この記事にある宇宙開発から発電,金融,行政などがシステムにあたります.
そのシステムを成功裏に実現させるための複数分野にまたがる手段がシステムズ・エンジニアリングだそうです.
大規模かつ複雑なシステムをつくる場合,色々な要素を調整しながら全体最適化を行いシステムを実現する必要があり,そのためにシステムズ・エンジニアリングが必要です.米国ではMITやスタンフォード大学をはじめとする80以上の研究教育機関で体系的,実践的に行われているそうです.
日本でも,慶應大学が2008年にシステムデザイン・マネジメント科を開設したそうです.対象は多岐にわたることと思いますが,膨大な技術や情報があふれる現代と未来においては,それらをまとめてひとつの目的を達成することが不可欠だと思います.そのためには,それらを以下にマネジメントするかが大事なわけですが,あるシステムがそれを統括する人の生まれ持っての素質に依存するというのでは,多様な問題には対処できないと思います.そうした意味で,システムズ・エンジニアリングを体系的に身につけることができるプログラムは今後重要になってくるのではないかと思います.
社会基盤は多様な要素の組み合わせによって国土を作る技術であり,まさにシステムズ・エンジニアリングが必要とされる分野です.土木分野でも,それを研究し教授する人が必要となってくるのではないでしょうか.
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