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日本の科学技術の発展とその社会への貢献について科学者の立場から提言することを目的とした組織として日本学術会議というものがあります.その学術会議がいまこそ「社会の知恵袋」になることが必要ではないかと.朝日新聞の社説より.
記事にも書かれている通り,これまでの日本においては科学コミュニティによる社会への発言や提言は一般の人々にはほとんど届いていなかったことは否めないと思います.事業仕分けを受けて,様々な学会の代表者が集まって学術会議の機能強化による科学技術政策の展望を示すことが必要だということが議論されたそうですが,本来そんなことは実現されていて然るべきではなかったかと思います.とはいえ,きっかけはどうあれ本気で科学コミュニティが社会への積極的な参加が必要だと考え始めたことは意味深いことだと思います.
現政権が掲げる官僚依存の政治からの脱却においても,政治家が判断を下す前の専門的な議論の段階において科学者の貢献が必要だとも述べられています.官僚主導であろうがなかろうが必要なことのように思いますが,何にせよ今まで以上に科学者の社会への関わりが必要とされていることを自覚する必要があるかもしれません.
かなり前にアメリカの科学アカデミーは日本の学術会議に比べて発言権が強い(らしい)と書いたと思いますが,今回の社説にもそのことが述べられていました.そうしたことも一般の人々には知られていないことと思いますが,今回の記事によって広く知られれば科学コミュニティだけではなく,周囲からもその必要性が言われて,仕組みづくりにはずみがついたりするのかもしれません.
ともあれ,全国紙の社説に科学コミュニティのあり方が議論されているというのは一般の人々への情報提供になるとともに議論を誘発することにもつながると思いますし,科学者だけでなく社会が科学技術のあり方を考えることの小さなきっかけにでもなればと思います.
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