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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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東大にて今年度採択されたCRESTのグループキックオフミーティング.
ミーティングは10時半からの開始で,飛行機で小松→羽田と移動するとANAだと9:25着,JALだと9:05着で間に合うのですが,その飛行機に乗るためには5時台に起きないといけないわけで,まぁしんどいですね.ええ.

ということで今日は前日金沢駅発の寝台特急北陸で上野まで行くことにしました.寝台車には子供の時に一度ブルートレインに乗って以来で,客車は寒くないかとか寝間着はどうしたものかとか不安だったわけですが,乗ってみるとそんな心配はなく,客車は暖かいし,浴衣もありました.

今回は運良く個室(B個室)がとれたので,気楽に過ごせました.天井がちょっと低いので着替えがやや大変ですが,それもまた寝台車の風情といいますか,多少不便な方が旅っぽくて良いのではと.

金沢を22時くらいに出て,上野には6時19分着なので,乗っている間はほとんど寝ていて景色を楽しんだりは出来ませんが,レールの音を聴きながら揺られているのも一興でした.また機会があれば使っても良いかなと思います.

ミーティングまでは約4時間あるわけで,何年振りかわからない朝マックで2時間くらい読書して,東大の後輩のところに顔を出してからミーティング.

今回採択されたCRESTの課題は気候変化下における水利用に関するもので,我々のグループは水質,水文,雨水利用など様々な分野の研究者が協力して新たな水利用デザインを考えるというものです.私はその中で温暖化実験データのダウンスケーリングを担当するわけですが,専門以外の分野の話も勉強になるし,いずれ新しいネタにつながるかなぁとか,グループを作って研究活動に取り組むことの面白さというか大切さを改めて感じました.

本格的な研究はこれからで,色々と悩ましい事態にも直面するとは思いますが,良い成果が出せるようにがんばります.

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昨日,国交省で「第1回 今後の治水対策の在り方に関する有識者会議」というのが開催されたそうです.配布資料などがこちらから公開されています.

参考資料の中の主な論点のひとつめに大々的に書かれているのが「ダム整備にたよらない方法を必ず含めて複数の治水対策を立案する」というものです.民主党政権の意向を受けてかな,と勘繰りたくもなりますが,そこから良い案が出てくれば歓迎ですから.当然のことながらポジティブに受け止めますよ.

加えて「これまでの評価軸に加え,時間的・財政的な制約等を加味した新たな評価軸を検討する」とあります.色々なところからの批判もありますし,国交省自身の反省もあってのことと思いますが,より良い河川行政の実現に近づくことと信じ,これまたポジティブに受け止めましょう.

ダムにたよらない,となるとその代わりに色々な治水手法が必要となりますが,この点に関しても治水対策案の主な例として挙げられています.どれも目新しいものではありませんが,それらを適材適所に組み合わせることによって,大きな治水効果を発揮することは可能なはずです.

その中には構造物の強化といったハード対策も含まれますが,土地利用に制限を与えるといったソフト対策や,遊水地のように越流を容認しつつ洪水被害を軽減するといったものも含まれています.今までにもこれらの対策は実施されているところもありますが,ダムによらず新たにこうした手法を取り入れる場合には,対象地域にいおいては新たな課題が生まれてくるかもしれません.
また,土地利用などに手を入れるためには河川行政だけでなく都市計画等の部署との連携も必要となり,はじめはスムーズな導入が図れるかどうか,やや心配です.

とはいえ,河川は河道内だけのものではなく,国土を流れることで地域を形成するものですから,本来は地域づくりと一体となって実施されるべきもので,総合的な地域・河川づくりを実現するための体制がようやくできるかもしれないということで,期待は膨らみます.

様々な手法を組み合わせて河川管理を実現するというのも,その流域にあったものを選び,適切に配置することが求められるので,河川技術者・土木技術者の技量が試されるという意味で,やりがいのある仕事になっていくのではないかと思います.

最初は大変なこともあると思いますが,これを機に土木技術者の活躍がさらに求められ,社会に貢献できるようになっていくことを期待したいと思います.
ひさびさにふるさとメディア・北國新聞から.まちづくりのおはなし.
第5回金沢創造都市会議(同会議開催委員会主催、北國新聞社など後援)は1日、金沢市のANAクラウンプラザホテル金沢で「都市の生命力」をテーマに開幕した。基調スピーチで、開催委員会会長の飛田秀一金沢経済同友会代表幹事は、金沢弁のまちづくり、すなわち、金沢ふうのまちづくりが重要だと強調し、ユネスコの創造都市と国の歴史都市認定を金沢の活性化に結び付ける方策が議論された。(北國新聞より)
「金沢弁のまちづくり」の意味が最初はわかりませんでしたが,記事によると「どこに行っても同じの標準語のまちづくり」ではない,金沢独特のまちづくりだそうです.うまいこと言うなぁと思いました.説明がなければそこまでわかりませんでしたが.

具体的にどんなまちづくりを進めるのかについては触れられていませんでしたが,「創造都市の”新”活動」「歴史都市の健康増進」というテーマの分科会で意見が交わされたらしいです.これが金沢弁のまちづくりではどのように実現されるのかが気になるところです.

金沢では「学生のまち推進条例」というものを制定して,元気なまちづくりを目指した活動も行っています(関連記事).関連記事では「市民と学生の交流が減り」と書いてあったりするのですが,そもそもそんなに交流があったんでしょうか.「学生が住みやすく学びやすいまちを目標にした条例」ともあるのですが,それがまちの活性化とどうつながるのかがわかりません.そもそも学生ってそんなに地域のコミュニティに積極的に同化して活動するのでしょうか.学生のことを考える前に学校のことを考える方が良いようにも思いますが.

どうも具体的なイメージが湧かないんですよねぇ.どこかにモデルとなっているまちがあって,それを紹介してくれるとわかりやすいんですけど.「金沢弁のまちづくり」だから,どこかをモデルにしない独特のものなのかもしれませんが.

なんだかネガティブな感想になってしまいましたが,自分の住むまちのことですから,良い成果が得られるよう期待したいと思います.
科学雑誌Scienceに,このところ全球的には気温上昇が進んでいないとの記事が掲載されたそうです.
ご存じだろうか。この10年間、世界の気温は全く上昇していないそうである。米科学誌「サイエンス」の最近号に「地球温暖化に何が起きたのか?」と題する記事が載った。(MSN産経ニュースより)
平均気温の上昇がみられなかったこの10年の間も二酸化炭素濃度は増加し続けているらしく,なぜ気温が上昇していないのかということははっきりはわかっていないようです.二酸化炭素を温暖化の原因と考える研究者は,一時的な停滞とみなしているそうです.

記事では,気温上昇の停滞とCO2濃度の上昇が同時に起こっていることから,COP15での二酸化炭素削減交渉に話題を移しており,そこでの議論への影響を感じさせています.最後には「CO2削減への過度な傾斜も,重すぎる腰も,ともに賢明な選択から遠い」と述べています.確かにその通りです.多くの科学者は,Scienceの記事を読めば,「継続した監視が必要」と思うでしょう.まだまだわからないことばかりの自然に対しては謙虚な姿勢で観察するしかないと思います.下手な政治的動きにつながったりしないことを願います.

ということで,記事にも述べられていますが,全球的な平均気温ということで,地域によっては依然として温暖化が原因と考えられる異常気象もみられるわけで,この10年の動きですぐに気候変化は弱まったとか考えることは拙速というものです.長期間のモニタリングによって二酸化炭素濃度の増加が発見されたように,今後も様々なモニタリングを続けて環境の動態を調べていくことが何より大切です.

その割に,その方面の研究活動が充実しようとしているかというとそうでも無いように思います.観測は時間もお金も手間も食う割に,成果が出るのに時間がかかったり,あるいは狙った現象が捉えられなくて良い成果が得られなかったりもして大変です.そうした間に数値モデルを使った研究などは進めることもできますし,論文の本数で評価される研究界では,なかなか取り組むのに勇気がいることといえるかもしれません.

とはいえ地道な観測活動の積み重ねが新たな知見を生むことは大いに可能性のあることですし,気概を持って取り組まないといけないことと思います.そうした活動が評価されるようになれば,取り組みも活発化すると思うのですが.

我が金沢大学では,奥能登地域にて地域振興活動を開始することとなったそうです.asahi.comより.

金沢大学は29日、奥能登地域の2市2町などと連携した地域振興プロジェクト「里山里海アクティビティ」を始めると発表した。奥能登に協働ディレクター1人を配置して、豊かな自然を生かした新規事業を創出し、今後3年間に1千人の若者らを呼び込んで里山・里海の研究を進める。(asahi.comより)

プロジェクトは三井物産や地元市町からの支援で運営されるとのこと.東京農大や長野大学と連携して,今後3年間で学生・研究者延べ1000人を受け入れて研究活動や里山保全活動をするそうです.この活動が全国的に知られるようになって,「里山里海研究といったら能登」という風に,全国各地から研究者が集まる地域になると嬉しいですな.

同じ記事がYomiuri Onlineにも紹介されていたのですが,こちらはややトーンが異なっていて,見出しも「里山里海でビジネス創出」と,研究よりも経済の活性化による地域振興を押し出しています.

金沢大は、三井物産環境基金の支援を受けて奥能登地域を中心に3年間、里山里海を活用して地域ビジネスなどを生み出し、地域の持続可能な発展を目指す活動「里山里海アクティビティ」に取り組む。珠洲商工会議所で29日、記者発表するとともに、シンポジウムを開いた。(Yomiuri Onlineより)

ひとつのシンポジウムの記事なのにだいぶ見方が違うもんです.どちらが重視された活動なのかで参加する人達の顔ぶれも変わるように思いますし,どちらかの記事を読んで関心を持った人は,他方の記事を読んで「あれ?」と感じるのではないかと思いますが,果たしてそれで良いのでしょうか.

両方の活動が同じくらいの比重で取り組まれるのか,記者の受け取り方の違いでどちらかが過大に話題とされているのかわかりませんが,いずれにせよ正しく伝えるというのは大切だということですね.

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