忍者ブログ
金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
[227]  [226]  [225]  [224]  [223]  [222]  [221]  [220]  [219]  [218]  [217
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

昨日,国交省で「第1回 今後の治水対策の在り方に関する有識者会議」というのが開催されたそうです.配布資料などがこちらから公開されています.

参考資料の中の主な論点のひとつめに大々的に書かれているのが「ダム整備にたよらない方法を必ず含めて複数の治水対策を立案する」というものです.民主党政権の意向を受けてかな,と勘繰りたくもなりますが,そこから良い案が出てくれば歓迎ですから.当然のことながらポジティブに受け止めますよ.

加えて「これまでの評価軸に加え,時間的・財政的な制約等を加味した新たな評価軸を検討する」とあります.色々なところからの批判もありますし,国交省自身の反省もあってのことと思いますが,より良い河川行政の実現に近づくことと信じ,これまたポジティブに受け止めましょう.

ダムにたよらない,となるとその代わりに色々な治水手法が必要となりますが,この点に関しても治水対策案の主な例として挙げられています.どれも目新しいものではありませんが,それらを適材適所に組み合わせることによって,大きな治水効果を発揮することは可能なはずです.

その中には構造物の強化といったハード対策も含まれますが,土地利用に制限を与えるといったソフト対策や,遊水地のように越流を容認しつつ洪水被害を軽減するといったものも含まれています.今までにもこれらの対策は実施されているところもありますが,ダムによらず新たにこうした手法を取り入れる場合には,対象地域にいおいては新たな課題が生まれてくるかもしれません.
また,土地利用などに手を入れるためには河川行政だけでなく都市計画等の部署との連携も必要となり,はじめはスムーズな導入が図れるかどうか,やや心配です.

とはいえ,河川は河道内だけのものではなく,国土を流れることで地域を形成するものですから,本来は地域づくりと一体となって実施されるべきもので,総合的な地域・河川づくりを実現するための体制がようやくできるかもしれないということで,期待は膨らみます.

様々な手法を組み合わせて河川管理を実現するというのも,その流域にあったものを選び,適切に配置することが求められるので,河川技術者・土木技術者の技量が試されるという意味で,やりがいのある仕事になっていくのではないかと思います.

最初は大変なこともあると思いますが,これを機に土木技術者の活躍がさらに求められ,社会に貢献できるようになっていくことを期待したいと思います.
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ブログ内検索
最新コメント
[11/23 fake bvlgari womens watch]
[11/12 fake love cartier Bangles]
[08/04 bvlgari diamond ring]
最新トラックバック
アクセス解析
プロフィール
HN:
角間で働く准教授
性別:
男性
准教授のいるところ

だいたいこの辺 ↑ です.

(ズーム・写真切替可)
geotargeting

ジオターゲティング
地球の名言


presented by 地球の名言
お天気情報
バーコード
Copyright © 角間で働く准教授のブログ(仮) All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog / ブログテンプレート by naminorito
忍者ブログ [PR]