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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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先日,「技術のその先を考えよう」というタイトルの記事で土木技術の意味を考えることが大切ではないかということを述べましたが,サイエンスポータルにて「21世紀の科学技術は哲学と」という記事が公開されています.

研究者が各省庁による競争的資金を獲得して研究を進めるスタイルとなった現在,その活動には社会的説明責任が生じているとともに,科学技術の市民感覚による判断,シビリアンコントロールが重要になってきたと述べられています.
この点については,社会に迎合するような研究にばかりが進められ,なかなか社会に認知されないような基礎的な研究などが進展しなくなる可能性があるとか,そもそも研究分野によっては社会的価値とは縁遠いところにあるものもあるので,賛否両論あるのではないかと思います.

「科学技術が作りだしたものがどういう社会的影響を与えるかということについて時間を持つことが必要」とも述べられていますが,この点に関しては私も賛成です.私が身を置く土木の分野は,直接人々の生活に影響を与えるような周辺環境を大きく変えることもしばしばあるので,特に強く認識する必要があると思います.大きなプロジェクトの中のほんの一部を担うだけであっても,その全体像を意識し,その完成によって社会がどうなるのかを考えることは,全ての関係者にとって不可欠です.
大切なのは,負の側面というか,ネガティブな影響ばかり考えるのではなく,その事業の完成によってどう良くなるのかということを認識することだと思います.そうすることで自らの仕事に誇りと信念を持って臨むことができると思います.

記事では生命科学における倫理が例として述べられていますが,あらゆる科学技術は社会に何らかの影響を持つわけですし,全ての技術者が常に自分の仕事が将来社会をどう変え得るのかを考える必要があると思います.携帯電話は非常に便利なものとして存在していますが,その技術が悪用される場面も多々あります.だからといって携帯電話を批判する気はありませんが,その開発者はあらゆる波及効果を考え,負の影響が生じる可能性については,可能であればそれを回避する対策まで考える必要があると思います.

科学技術は人々の想像を超えて進歩していくことも多々ありますが,だからといって野放しにせず,研究を進めるとともに監視していくことが研究者・技術者自身に必要なことなのかもしれません.
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