忍者ブログ
金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
[71]  [72]  [73]  [74]  [75]  [76]  [77]  [78]  [79]  [80]  [81
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

最近話題のTwitterを活用した防災情報集約・発信サービス「disastter(でぃざすったー)」を,防災科学技術研究所が開発したそうです.国土交通省河川局より.

記者発表資料には技術的な概要や情報発信画面のスナップショットが紹介されていて,地図上での情報発信位置の表示やどういった発言内容なのかということまでみることができたり,情報発信数の時系列変化も表示されるようです.

情報の信頼性をどのように担保するのか良く分かりませんが,情報量が多ければ信頼性の高い情報が含まれる割合が高くなるとか,発信数に応じて統計的に優位な情報かどうかを判断したり,そんな統計的な理論もあったりするのかもしれません.まぁ今後しっかりした検証がなされるのだと思います.

災害は必ずしも都市などの人口密集地域で生じるわけではないと思いますが,Twitterの利用者数はやはり都市部に多いのではないかと思います.土砂災害などは農山村地域での発生が懸念されたりするわけですが,そうした地域からの発言はあまり期待できなさそうですし,こうしたシステムが有効な地区とそうでない地区があるのかなぁという気がします.
あるいは,ネットワークさえあれば仕事ができるという人は,スローライフということで郊外で暮らす若年・壮年層も増えているかもしれないので,そうした人からの情報発信もあるかもしれません.

都市域でも,地震や局地的な大雨などは発生するので,そうした情報を集約することは有用と思います.大規模地震の際には広域的な被害が生じると思いますし,どこでどんな被害が発生しているかを把握することもできるかもしれません(そんな時にTwitterとか使っている場合か,という気もしますが).

杞憂かもしれませんが,悪意を持った集団が一斉に嘘の情報を発信したりしたら混乱を招くなんてこともあるのかも.ちょっと前に原宿に芸能人が来るとかいう発言が広まって,ちょっとした混乱が生じたなんでこともあったようですし.情報に高い関心を有している人が多くなければそうしたことも起こらないかもしれませんが.

はじまったばかりの研究のようですし,つっこみどころは多いかもしれませんが,研究のスタート段階とはそういうものでしょうし,色々な指摘や批判を受けて良くなっていくのですから.有用なものになれば良いですな.
PR
先週,26の学会の会長声明として「科学技術による力強い日本の構築」が発表されました(こちら).けっこうな長文なので詳細は省きますが,「研究教育予算・投資の改善」,「研究資金の過度の集中の是正」,「女性・若手支援の充実」といった項目に関して述べられています.

それをうけて,サイエンスポータルにて,「研究費配分における多様性確保とは」というタイトルの記事が公開されました(こちら).
ここでは,研究予算の過度の集中によって,意外なところから生まれる発見の芽を摘むことになっているということや,優れた研究を生み出すための苗床である研究活動のうち,そこそこの研究ができる程度の予算を支給されているのは25%に過ぎず,成果が期待される研究として大規模予算の支給を受けているのは1%に過ぎないということで,さらなる投資が必要であるという意見が紹介されています.

ただし最後には,予算が必要であるという表現では不十分であると結ばれています.投資の考え方として,強いところを伸ばすのか,あるいは広く配分して芽を育てて将来の成長を期待するのか,それを研究コミュニティも考えるべきではないかと.
どちらの考え方も正しいと思いますし,両方を満たすことができれば最善ですが,そのためには今以上の研究予算が必要ですし,現在の世界的な経済状況の停滞をみると実現は難しいと思います.

間をとって,どちらもぼちぼちで,というのもあるかもしれませんが,これは結局どっちつかずで,今とさほど変わらないでしょう.到底改善とか変革と呼べるものではありません.
研究によっては必ずしも多くの予算を必要としないものもあるかもしれませんし,そうした研究に取り組む方からは「広く薄く配分して欲しい」となるかもしれません.芽を摘まないことにはなるかもしれませんが,比較的容易に予算を取ることができるとなると,競争意識が希薄になって本来伸びる研究も伸びないということにならないか,という気もします.

集中も「過度」であるから問題なのであって,適切な範囲であれば有効なはずです.「選択と集中」ということがちょっと前にいわれたように思いますが,その考え方ももっともですし.

個人的に考えるだけでも,どうするのが良さそうかはすぐに決めかねます.これが研究コミュニティ全体の将来を鑑みて考えねばならないとなれば,ますます難しいと思います.
そうしたことは偉い先生方に考えてもらって,我々若手はその議論の過程とゆくえから出来る限り多くを学び,なおかつ恩恵に預かるのが良いのかと思う次第であります.
私の所属する金沢大学理工研究域環境デザイン学系の関先生の研究が新聞で取り上げられていました.ふるさとメディア・北國新聞より.
山林にはびこると植生に悪影響を与える竹をチップに加工、発酵熱を利用する取り組みが進んでいる。金大理工研究域環境デザイン学系の関平和教授が3日までに、能登の農家や企業との共同実験で、農作物栽培などの熱源として十分に利用可能な熱量が長く得られることを確認した。実用化されれば、伐採してもこれといった利用法がなかった竹資源の有効活用へ道が開かれる。(北國新聞より)
記事に紹介されていた研究の内容は,卒論発表か修論発表の時に聴いたことがあるように思いますが,実際に研究に取り組んでいた学生にとっては,自分の成果が話題になり,今後実用化されるかもしれないとなれば嬉しいだろうなぁと思います.

私が現在取り組んでいる研究テーマは様々な人に広く使ってもらうものや技術を使うといったこととはやや離れているので,関先生の研究のような紹介のされ方はないだろうと思いますが,いずれ話題になったりすれば良いなぁと思ったりします.

なんにせよ同じ学科の先生ががんばっていると,私もがんばらねばと思うわけで,このGWで色々考えたりしたことを早急に実行したいと思います.あと,前からやろうと思っていることもしっかり形にしていかねば.
JAXA広報活動事業が事業仕分けで廃止と判定されたと先日書き,面白い広報活動はないものかと思っていたりしたわけですが,最近たまたま5年前くらいに買ったLEGOが出てきました.製品番号7469の「火星探査計画」というものです.内容はデルタロケットと衛星,火星探査車で,大人でも楽しめるものです.ちなみに7467は「国際宇宙ステーション」,7468は「月面探査計画サターン5」,そして7470はスペースシャトルです.
これらはいずれも廃番になっており,現在は入手できませんが,私なんかは今でも機会があれば欲しいなぁと思ったりするわけです(個人的にはサターン5ロケットがかっこ良いなぁと).
 
で,JAXAもLEGOと組んでブロックでも作ってくれると,私のような人間には「お.」と思われたりするのではないかと.年間1億円も,しかもそこに足を運ばなければ触れることのできない施設に資金投入するというのは,ネット社会の今日では確かにイマヒトツかなぁと思わざるを得ませんし,かといってWebでの情報提供がそれほど魅力的かと言われるとそれも…で,LEGOであればマニアの方には必須アイテムとなったり,LEGOに興味がなくても宇宙に関心のある人達には面白そうだなとなったりするのではと思うわけです.
 
LEGOの開発にどれくらいかかるのかわかりませんが,1億もあればデザインもできるのではと思います.JAXAは利益を追求するわけではないので,開発費はJAXAが,販売はLEGOにまかせて利益もそちらへとすれば,良い広報活動になりませんかね.
さらに「日本限定」なんてすれば,外国のLEGOマニアは「COOL!」とかいって,日本に来た際に買ったり,ネットでの取引まであったり.
 
まぁ勝手なことを考えているわけですが,勝手ついでにさらに,JAXAが開発した機器で,どんなものがLEGOになり得るかですが,一番はH2Aロケットですかね.衛星とセットにして欲しいですね.
他にですが…残念ながらあまりなさそうでした.Google画像検索で調べたら「ドルニエ式Do228-200型多目的実証実験機」とかいうマニアックな飛行機が出てきました(こちらhttp://transonic-cruise.sakura.ne.jp/__sendai_jaxa_do228_1.html).レアものとして意外と人気が出たりして.

廃止の判定が出されて今後どうなるのかわかりませんが,LEGOになりませんかねぇ.H2Aロケットでたら買いますよ,私.
昨日の事業仕分けでは,自動車事故対策機構というところの自動車アセスメントが「他の法人で実施し,縮減」という判定をされていました.報道によれば,他のところでも似たような試験を行っていて,衝突速度がわずかに違うだけということで無駄があるのではないかということでした.

自動車業界に詳しいわけではないのでわかりませんが,衝突実験は各自動車メーカーも独自に行っているのかなぁと思います.それを改めて試験するという事業だということであれば,各社と別の法人のダブルチェックが行われているので,どちらかによるごまかしはできない(はず)ということで,ひとつの法人の事業にまとめて良いと思います.

が,全ての事業が,他にもやっているところがあれば同じ事業は二ついらないとしてしまって良いのでしょうか.同様の事業を実施し,お互いを完全に独立なものとすれば,一方に不正があったりした場合には,他方からの追求があると思います.不正がなくても,成果や効率に応じて評価するシステムにすれば,競争が生まれより良い活動になるのではないかと思います.特に研究開発に関わる分野では,そうした効果が期待できるように思います.

上に述べたようなことは,かなり単純化した理想的な話にすぎないので,そうしたケースが実際にあるかどうか,あったとして仕分け対象になるかは全く関係ありませんが,考え方として,そういうことも忘れてはならないと思います. 自動車事故対策機構は,事業の価値を問われた時に衝突速度が違うといった回答をしたようですが,「ダブルチェックによるデータ隠しや改ざんによる消費者への不利益を防ぐことができる」といったことも言えたのではないかと思います(まぁ各メーカーが実施していれば3重のチェックになるので不要かもしれませんが).

私は自動車事故対策機構に肩入れする気もありませんし,3重チェックになるなら不要と思っているので,判定結果はどうでも良いですが,仕分けられる側が本当に自分たちの事業の存在意義を考え,理解しているのかということに疑問を感じずにはいられなかったりするわけです.何となく仕事をするのではなく,自分の取り組んでいることの社会での役割を十分に考えて欲しいものです.もし待遇が良かったりするのであれば尚更.
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ブログ内検索
最新コメント
[11/23 fake bvlgari womens watch]
[11/12 fake love cartier Bangles]
[08/04 bvlgari diamond ring]
最新トラックバック
アクセス解析
プロフィール
HN:
角間で働く准教授
性別:
男性
准教授のいるところ

だいたいこの辺 ↑ です.

(ズーム・写真切替可)
geotargeting

ジオターゲティング
地球の名言


presented by 地球の名言
お天気情報
バーコード
Copyright © 角間で働く准教授のブログ(仮) All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog / ブログテンプレート by naminorito
忍者ブログ [PR]