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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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ニュースサイトをみていたら,「『夢がかなう』工学部PR」というかなり前の記事ですが気になる記事があったので紹介.
日本の科学者4人がノーベル賞を受賞する快挙の陰で、理科離れが進んでいる。特に、もの作りを支えてきた工学部離れが深刻だ。

 昨年11月、東京都内で開かれた地域大学フォーラム。「工学部の志願者はこの10年で半減、全国で25万人以上減った。少子化と理科離れ、東京一極集中の三重苦の中、自助努力だけでは限界だ」。高知工科大(高知県香美市)の佐久間健人学長は窮状を訴えた。(Yomiuri Onlineより)

上記の引用だけでは理科系の学部人気が落ち込んで困っている,ということしかわかりませんが,こうした窮状の一方で年10回ほど中学・高校を訪れて,工学部の魅力を伝え,学生を集めている地方大学の先生の活動も紹介されていました.そうした活動の甲斐あって,やる気のある学生が他県などからも集まってきているそうです.

「理系は忙しいのに報われないという印象が定着してしまった」と記事にはありますが,果たしてそうなのか,という気がします.そもそも「報われる」というのはどういうことなのか.多くの収入を得られることが報われるということなのか.そうだとしたら,文系の学部を卒業しても忙しくて報われない仕事に就くこともあると思いますし,理系に限ったことではないと思います.むしろ,同程度の忙しさで同程度の収入を得られるなら,理系の仕事の方がよっぽど楽しいのではないかと思います.
私の友人には理系も文系もいますが,総じて理系の仕事をしている友人は仕事の愚痴が少ないように思います.かといって彼らが特別収入が高いかというとそうではありません.やはり,自分の仕事の中でモノができていく姿をみることに充実感を感じているからだと思います.

私は土木系の学科で仕事をしていますが,今でもたまに電機系や機械系の仕事とかも楽しそうだなあと思ったりします.ましてこれから大学を選ぶ学生さんたちは,より自由にそうした思いを抱くのではないかと思います.その,楽しそうだなぁという思いを進路を選ぶ際に大切にしてもらえれば,理系の学生も増えるのではと思います.
記事の中で「エリートだけでなく,誰でも科学者になれる」という言葉がありましたが,まさにその通りだと思います.やってみたいという気持ちがあれば,なんとかなるものだと思います.私の友人の中には私よりはるかに優秀な人も多くいますが,彼らではなく私が研究の世界にいるのは,「面白そうだからやってみよう」という気持ちが多少強かったからにすぎないと思いますし,理系の世界で生きるというのは,そこがはじめの一歩だと思います.

我々大学教員としては,「やってみたい」という気持ちが芽生えた時期に,それを伸ばすような機会を学生さんたちに与えてあげる努力をする必要があるのかもしれません.積極的に語りかけるのか,あるいは豊富な情報発信するよう心がけるのか,方法は色々あると思いますが,大学にいる学生だけでなく,未来の学生のためにもできることをしなければと思います.
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