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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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7月下旬に起きた九州北部での豪雨災害時の避難の傾向に関する調査を行ったとの記事より.
北部九州で7月下旬に12人の犠牲者を出した豪雨災害で、福岡、佐賀、長崎3県の36市町が計34万人以上を対象に避難勧告・指示を出したが、約98%の住民が避難していなかったことが、国土交通省九州地方整備局による初の実態調査で分かった。過去に被害が出なかった体験や、自宅の立地場所などを考慮して避難しなかったとみている。「ゲリラ豪雨」など近年の自然災害では、突然に想定外の被害が出る傾向が強まっており、同局は「住民啓発などを通じて避難率アップを図る必要がある」としている。(Yahoo!ニュースより)
98%の方が避難勧告に従わなかったとありますが,記事にもあるとおり立地条件なども強く関係していると思いますし,災害後のニュースなどで避難する途中で水路に流された方がいたり,場合によっては2階などへ避難するなどした方が安全なこともあるという話もあったように思うので,勧告に従うだけが正しいとは限らないとは思います.むしろ,どうすれば安全なのかを住民一人一人が正しく判断できれば,それに越したことはないと思います.

避難勧告や避難指示による避難率を向上させるには,より詳しく正確な情報に基づくアナウンスや情報提供の必要があるのかもしれません.避難行動によって普段の生活がどれほど影響を受けるかわかりませんが,はずれリスクを考えて避難行動をとらない人もいるかもしれませんし,「情報は正しいものだ」と理解して頂く必要があると思います.

また,上層階に移動するだけで被害から逃れられるような方には,勧告時には上層階に移動して頂き,それが難しい家屋に住んでいる方や,土砂流出によって家屋倒壊の危険がある地域の方には必ず避難場所へ移動してもらうよう,事前にその場その場に応じた最適な避難方法を提案しておくことも重要だと思います.

とはいえ,「情報は常に正しい」と鵜呑みにするのも危険な場合もあるし,そんなことをいったらどうしたら良いのかわからない,ということになります.やはり一人一人の正しい判断が要求されるようにも思います.住民の高い意識と,行政の支援との両輪があってこそ理想的な避難活動が実現されるのだと思いますが,より具体的には何をすべきなのか.この点は大学や研究機関で考える必要があるではないかと思います.
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ふるさとメディア・北國新聞より,以下の記事.
輪島市門前町仁岸地区の住民が28日までに、同地区を流れる仁岸川の環境保全を目的に「仁岸川を守る会」を発足させた。川は古代、同地区を巡行した大伴家持が「清き瀬」と歌に詠んだことでも知られるが、最近は「汚れが著しく生物が少ない状況」となっており、同会では地区を挙げて保全事業を展開する。(北國新聞より)
私はこの記事で仁岸川の名前を知りましたが,輪島市を流れる2級河川だそうです.上流の養鶏場からの糞尿の流入が起きたことから住民が危機感を持ったとのことです.記事の写真だとパッと見は自然が豊かに残っていそうな河川ですし,あまり河川環境が問題とさらなさそうです.もっと河川整備が進んで,元に戻すのは難しそうだなぁとなってから環境の変化に気づくというのが多いと思いますが,微妙な環境の変化に気づいた市民の方々は,素晴らしいと思います.

経済状況が落ち込む中では,環境に対する関心は二の次になりがちですが,どんな時でも気にする人がいてくれるということが豊かな環境を引き継いで行くには不可欠だと思いますし,わずかでも良いのでみなさんが何かしら気にかけてくれると良いなぁと思います.
最近話題になる地方分権化では,河川管理の権限も地方に委譲されることになるかもしれませんし,そうなったときには地域がいかに自分たちの周辺環境に気を配ることができるかが,環境保全のカギになるかもしれませんし,上の方で誰かが何か言っているというのではなく,ボトムアップできる仕組みが重要になるのでは.
毎日新聞のウェブサイト(毎日.jp)にて日本の水害という特集コーナーがあったのでご紹介(こちら).

1896年から2007年までに起こった大きな水害の写真が紹介されています.近年も水害は頻発していますし,めずらしいわけではありませんが,東京や京都・神戸といった都市での大きな浸水被害というのはあまりないように思うので,昔おこった水害の様子をみることは,その脅威を知り,そういうことが起こらないように国土づくりに取り組まなければならないと気を引き締めるには大切なことだと思います.

国土交通省でも「水害レポート」として毎年の水害とりまとめ資料を公開しています(こちらの「防災」の項から).こちらは1998年以降のものなので,昔の被害の様子はわかりませんが,自分が知らなかったり忘れてしまった水害に関しても改めて知識を得ることができます.

こうした資料をみることは,必ずしも問題解決に直接つながるわけではありませんが,(私もそうですが)あまり水害を経験したことがない人たちが,その被害を知り,問題意識を持ったり,何とかしなければならないという動機を持つきっかけになると思います.一般の人に無理やり見せて不安をあおる必要はありませんが,国土づくり,地域づくりを担う人には一度見ておいて頂きたい資料です.
ふるさとメディア・北國新聞にて,浅野川に関する記事.
金沢市の浅野川大橋下の浅野川右岸に茶色い気泡が浮き、近くの住民らが気味悪がっている。付近住民によると、例年五―六月ごろになると見られる光景だが、今回は範囲が大きいという。連絡を受けた県県央土木総合事務所は浮遊物の成分や発生原因などを調べる方針で、「原因を見極めた上で、何らかの対処法を取りたい」としている。(北國新聞より)
私も行き帰りに浅野川を渡ります.記事になっているところよりもけっこう上流だと思いますが,最近濁っているなぁと思っていました.記事にあるような泡とは関係のないことかもしれませんが.

記事によると5月の降水量は昨日までで28mmで,平年の154mmを大きく下回っているとのことです.濁っている浅野川を見ながら,上流で工事か何かしているのかなぁと思っていましたが,もしかすると違うのかもしれません.石川県が発生原因を調べた上で対処するらしいです.どうして今回のようなことが起こっているのか,追跡記事を期待したいと思います.
国交省でも気候変化への対応を進めていることは,ここでも触れたことがあったかもしれませんが,その適応策に関する国内外の動きをとりまとめたニュースレターを配信していて,それがホームページからも公開されるようになったとのことです(こちら).

私はメールでこちらのニュースレターを配信して頂いていたのですが,意外と参考になるなぁと思います.研究に関することというよりは,関係機関や行政の動きを紹介してありますが,自分の研究と社会との結びつきを意識する上でも良い情報だと思います.

海外の情報も比較的最近のもので,それが日本語でまとめられているので助かります.海外の最新の情報はほぼ英語で発信されますから,気合いを入れないと読めませんし,めんどくさがっているとどんどん取り残されます.特に自分の中で優先順位がさほど高くないとますます取り残されます(読むべき論文などもろくに読めていない状況ですから…).

今回公開されたのはVol.1ですが,ニュースレターは早くもVol.2が配信されました.そこではIPCCの具体的な第5次評価報告書の取りまとめ方針や,国総研の気候変動研究体制の強化,アジア開発銀行によるアジアでの気候変動への順応戦略の緊急的開発の示唆などが紹介されています.これらの動きを知ることは社会のニーズを知ることにもつながりますし,どのような研究をすべきかを考える上でも重要です.情報収集のための時間を割くというのは難しいところもありますが,トータルで考えるとそうした時間を割くことは目先のことにかまけている以上に意味があることかもしれないなぁとも思います.
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