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台湾の水利用に貢献した日本の土木技術者として八田與一氏が有名ですが,その後輩技術者の存在が台湾で注目されるようになりつつあるという話題.ふるさとメディア・北國新聞より.
記事によれば金沢には磯田氏の資料や,氏を知る人もみつかっておらず,情報は台湾から集めたものばかりだそうです.台湾では八田氏の評価が高まる中,磯田氏についても色々知りたいという機運が高まってきたそうですが,これを機に金沢でも海外で活躍した人として知られるようになるかもしれません.
磯田氏は金沢大学(旧制四高)出身ということで,本学とも関わりの深い人物のようですし,おそらくは本学科の先輩と考えて良いかと思います.遠い海の向こうの人達に今も忘れられずにいる技術者が先輩としているということを誇りにして,がんばろうと思いたいですな.
八田與一氏は金沢出身ということもあり,この地ではときたま耳にすることもあるのですが(河川工学を学ぶものとしては金沢に来る前から存じ上げておりましたが),磯田氏のことは全く知りませんでした.日本統治時代の台湾で、巨大な逆サイホンの水管を敷設し、農地を潤した日本人技師がいた。その名は「磯田謙雄(のりお)」。烏山頭(うさんとう)ダムを建設した八田與一(はったよいち)技師と同じ金沢出身の磯田技師は、水路がある台中市新社区ではよく知られた存在で、毎年10月14日に通水記念式も行われる。だが、金沢に足跡を伝える物はほとんどなく、来年の通水80周年に向けて金沢と交流計画を進める現地関係者は、もう一人の「水利の父」の顕彰へ情報を求めている。
記事によれば金沢には磯田氏の資料や,氏を知る人もみつかっておらず,情報は台湾から集めたものばかりだそうです.台湾では八田氏の評価が高まる中,磯田氏についても色々知りたいという機運が高まってきたそうですが,これを機に金沢でも海外で活躍した人として知られるようになるかもしれません.
磯田氏は金沢大学(旧制四高)出身ということで,本学とも関わりの深い人物のようですし,おそらくは本学科の先輩と考えて良いかと思います.遠い海の向こうの人達に今も忘れられずにいる技術者が先輩としているということを誇りにして,がんばろうと思いたいですな.
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昨年度から試験運用されている国交省のXバンドMPレーダですが,当初の4地域に加え,先週から観測データの配信地域が増えています(こちら).
ということは知ってはいたのですが,本日どんな感じなのかみてみると,岩手県~九州までほぼ観測網が整備されていました.各地域については知っていたのですが,全国の状況をまとめるとここまでカバーされているのかとびっくりしました.
果たして十分な活用がなされているのか,というのが大事なところですが,国交省の配信開始のお知らせのページにある自治体における活用実態調査をみると,そこそこの数の自治体が情報を得ているようです.それをどのように生かし,役立てているのかまではわかりませんが,何らかの動きがあることは確かなようです.
XバンドMPレーダは従来のCバンドレーダに比べて非常に高性能ですが,その力を十分に発揮しているとは限らないのではないかと思います(コンソーシアムを立ち上げて利用方法を研究しているくらいですから).ハード面での整備が進む中,それをどう使うかということに知恵を絞る努力が必要になってくるでしょうね.
ということは知ってはいたのですが,本日どんな感じなのかみてみると,岩手県~九州までほぼ観測網が整備されていました.各地域については知っていたのですが,全国の状況をまとめるとここまでカバーされているのかとびっくりしました.
果たして十分な活用がなされているのか,というのが大事なところですが,国交省の配信開始のお知らせのページにある自治体における活用実態調査をみると,そこそこの数の自治体が情報を得ているようです.それをどのように生かし,役立てているのかまではわかりませんが,何らかの動きがあることは確かなようです.
XバンドMPレーダは従来のCバンドレーダに比べて非常に高性能ですが,その力を十分に発揮しているとは限らないのではないかと思います(コンソーシアムを立ち上げて利用方法を研究しているくらいですから).ハード面での整備が進む中,それをどう使うかということに知恵を絞る努力が必要になってくるでしょうね.
先日,計画中のダム事業の検討状況についての話題を紹介しましたが,大阪府で進められてきた槙尾川ダムの建設中止が決定されたそうです.朝日新聞より.
大阪府の決定に対して,住民からは反発も出ているということで,議論は簡単に収まらないかもしれません(関連記事①,②).橋本知事は「ダムは原則,つくりたくない」と言っていたようですが,どんな原則でそういう考えに至ったのか,よくわかりません.
槙尾川ダム計画の詳細な経緯はわかりませんが,これまでの水害経験から建設が望まれていたということはあるようです.その時にダム以外の選択肢も十分に検討されていれば,この期に及んで方針転換ということになって住民の反発を招くようなこともなかったのかもしれません.
今回の決定では,治水目標年次の変更も考慮されているようですが,ここはかなり重要な点です.治水目標を低くすることは危険を受容することを意味するわけですから,簡単に結論が出ることではないと思います.今回の決定にどれほどの議論がなされたのかわかりませんが,かなりのものを背負っているといえるのではないかと思います.
今回の槙尾川ダムにかかわることだけでなく,国づくりにおいて何らかの決断をすることは,時として非常に大きなものを背負うことになることを肝に銘じて考え,議論することが不可欠なのだということを感じました.
本体着工後のダム建設中止は今までになかったということで,記事にもありますが,今後のダム建設に関する議論に影響を与えるかもしれません.大阪府が建設を続けるか中止するかを議論してきた治水目的の槙尾川(まきおがわ)ダム(同府和泉市)について、橋下徹知事は15日、すでに本体工事に入ったダム事業を中止し、治水は川幅を広げることなどで対応する方針を府戦略本部会議で決めた。国が昨秋始めた全国のダム計画の見直し作業でも、本体着工済みのダムは対象外。この段階で建設中止に踏み込むのは異例だ。(asahi.com)
大阪府の決定に対して,住民からは反発も出ているということで,議論は簡単に収まらないかもしれません(関連記事①,②).橋本知事は「ダムは原則,つくりたくない」と言っていたようですが,どんな原則でそういう考えに至ったのか,よくわかりません.
槙尾川ダム計画の詳細な経緯はわかりませんが,これまでの水害経験から建設が望まれていたということはあるようです.その時にダム以外の選択肢も十分に検討されていれば,この期に及んで方針転換ということになって住民の反発を招くようなこともなかったのかもしれません.
今回の決定では,治水目標年次の変更も考慮されているようですが,ここはかなり重要な点です.治水目標を低くすることは危険を受容することを意味するわけですから,簡単に結論が出ることではないと思います.今回の決定にどれほどの議論がなされたのかわかりませんが,かなりのものを背負っているといえるのではないかと思います.
今回の槙尾川ダムにかかわることだけでなく,国づくりにおいて何らかの決断をすることは,時として非常に大きなものを背負うことになることを肝に銘じて考え,議論することが不可欠なのだということを感じました.
ダムによらない治水対策を,ということで各地のダム事業の見直しが決定されましたが,本日国交省からダム事業に係る検討状況に関するお知らせがありました.各ダムにおける検討活動の詳細はこちら.
24もの事業に関する資料が公開されていて,到底すべてを読むことはできませんでしたが,ちらっとみたところ,ダム事業を凍結して他の手法の組み合わせで河川事業を行うというのは,なかなか大変そうだなと思いました.
というのも,(少なくとも私がみたいくつかの事業では)既にかなりの段階まで事業が進んだりしていて,関係自治体・地方公共団体や住民も,ダム建設で行こうということで合意し,一刻も早い事業の進展を望む声が意外に多かったからです.
これは単に,公共事業で地域にお金を落とそうというわけではなく,むしろ新たな方針転換による工期延長に伴う負担増加や,地方などがこれまでに支払ってきた負担金が無駄になってしまう可能性などを懸念してのことのようです.また,ダムを受け入れ,それを生かした地域振興を考えている人たちにとっても,ようやく決まった方針がまた変わってしまうというのは,必ずしも望ましくないようです.いずれのダム事業においても,八ツ場ダムに関係してみられたような問題点がを抱えているように思えました.
中には,世界で問題となっている水不足に触れ,そうした中で水資源の豊かな日本の強みを伸ばすためにもダム事業は重要ではないかという意見もありました.また,最近話題のTPPとも絡めて,農業用水の確保の重要性も挙げられていました.地域の治水・利水にとどまらず世界の中での地域のあり方を考えるうえでも,河川行政をしっかりと議論することは不可欠なようです.
ダムによらない治水は,決して悪いものではないと思います.様々な手法を組み合わせて河川事業を行うことでリスクを分散化させることもできると思いますし,小さな経済的負担で治水・利水を実現できる可能性もあると思います.ただ,現在行われているような,進行形のダム事業を見直すというのは簡単ではないようです.
とはいえ,様々な手法を組み合わせて河川事業を実現できないかと考える姿勢を身に着けるには非常に重要な機会だと思います.仮に現在の見直しで,大きな変換に至らなかったとしても,今後新たな河川事業を計画するに当たっては,様々な選択肢の中から最適な組み合わせを探り,小さな負担で大きな効果を得られるよう深い議論がされるようになるのではないかと思います.
読んだ資料では,関係自治体・地方公共団体の長による集まりのものが多く,どちらかというと事業を進める側に立った意見が多かったように思いますが,そういった方々も完全にダムを使わなければどうなるのかということを試しに考えてみて頂ければと思います.解が出なかったとしても,多様な考え方があることの再認識にはつながると思います.
24もの事業に関する資料が公開されていて,到底すべてを読むことはできませんでしたが,ちらっとみたところ,ダム事業を凍結して他の手法の組み合わせで河川事業を行うというのは,なかなか大変そうだなと思いました.
というのも,(少なくとも私がみたいくつかの事業では)既にかなりの段階まで事業が進んだりしていて,関係自治体・地方公共団体や住民も,ダム建設で行こうということで合意し,一刻も早い事業の進展を望む声が意外に多かったからです.
これは単に,公共事業で地域にお金を落とそうというわけではなく,むしろ新たな方針転換による工期延長に伴う負担増加や,地方などがこれまでに支払ってきた負担金が無駄になってしまう可能性などを懸念してのことのようです.また,ダムを受け入れ,それを生かした地域振興を考えている人たちにとっても,ようやく決まった方針がまた変わってしまうというのは,必ずしも望ましくないようです.いずれのダム事業においても,八ツ場ダムに関係してみられたような問題点がを抱えているように思えました.
中には,世界で問題となっている水不足に触れ,そうした中で水資源の豊かな日本の強みを伸ばすためにもダム事業は重要ではないかという意見もありました.また,最近話題のTPPとも絡めて,農業用水の確保の重要性も挙げられていました.地域の治水・利水にとどまらず世界の中での地域のあり方を考えるうえでも,河川行政をしっかりと議論することは不可欠なようです.
ダムによらない治水は,決して悪いものではないと思います.様々な手法を組み合わせて河川事業を行うことでリスクを分散化させることもできると思いますし,小さな経済的負担で治水・利水を実現できる可能性もあると思います.ただ,現在行われているような,進行形のダム事業を見直すというのは簡単ではないようです.
とはいえ,様々な手法を組み合わせて河川事業を実現できないかと考える姿勢を身に着けるには非常に重要な機会だと思います.仮に現在の見直しで,大きな変換に至らなかったとしても,今後新たな河川事業を計画するに当たっては,様々な選択肢の中から最適な組み合わせを探り,小さな負担で大きな効果を得られるよう深い議論がされるようになるのではないかと思います.
読んだ資料では,関係自治体・地方公共団体の長による集まりのものが多く,どちらかというと事業を進める側に立った意見が多かったように思いますが,そういった方々も完全にダムを使わなければどうなるのかということを試しに考えてみて頂ければと思います.解が出なかったとしても,多様な考え方があることの再認識にはつながると思います.
東京の水の供給源になっている水源林の買収を都が進めているとのころ.Yomiuri Onlineより.
どのくらいの予算が使われるのかわかりませんが,今より良くなる,あるいは予防効果が重要ということを示すことも必要な気がしますが.どうなんでしょう.
ちょっと前に北海道などの水源地の土地購入を中国人が検討しているといった話題がありましたが,そういう動きも考慮しているのかな.ま,考え過ぎですね.
買収計画の対象地はもともと東京都が水源林として有していた土地に囲まれているらしく,周辺を一体的に管理・保全しようということなんですかね.かなりの部分が都有地のようですが,民有林はちょうど多摩川にかかっているようです.となるとその地域の管理が不適切になったら水質への影響もあるということなのかな.すでに問題が生じているといったことは記事には書かれていませんでしたが,問題が起きる前に対応しようということなのか.東京都が「都民の水」の貴重な供給源になっている多摩川の豊かな水流を保全しようと、都と山梨県にまたがる上流の民有林買収計画を進めている。都が水源の民有林買収に乗り出すのは初めて。都は「おいしい東京の水の維持が狙い」と話している。(Yomiuri Onlineより)
どのくらいの予算が使われるのかわかりませんが,今より良くなる,あるいは予防効果が重要ということを示すことも必要な気がしますが.どうなんでしょう.
ちょっと前に北海道などの水源地の土地購入を中国人が検討しているといった話題がありましたが,そういう動きも考慮しているのかな.ま,考え過ぎですね.
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