忍者ブログ
金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
[70]  [69]  [68]  [67]  [66]  [65]  [64]  [63]  [62]  [61]  [60
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

たまには研究のネタを.

昨年から,WRFという気象モデルを使って昨年日本で起きたある豪雨を再現しようと試みているのですが,なかなかうまくいきません.同じ日に別の地域で起こった豪雨に関しては,似たような現象がみられるのですが.

色々とセッティングを変えたりしても,近いものすら出てきません.
そもそも物理過程の問題ではなく,初期値や境界条件が適切でないのかということで,土地利用を確認してみたところ,現状よりも農地などが多いような.とはいえさほど広範囲に渡っているようでもなく,そちらは置いておくことにしました.

次は初期値など.WRFで使いやすいということで,今まではNCEP FNLという米国の機関から公開されているデータを使っていましたが,気象庁から公開されているJRA25というデータ(現在はJCDAS)と比較したところ,豪雨の生じた地域の周辺海洋上の大気の状態に差がみられました.

JRA25/JCDASはアジア域における水蒸気量などは他のモデルより精度よく推定されるとのことなので,こちらの方が再現性が高まるかもしれません.ということで,JCDASを初期値・境界条件として使用することに.
WRFではデフォルトでJRA25/JCDASを取り込むことはできないので,Googleにて同じようなことをしている人を探して,そちらを参考にしました.

今回の方法ではJCDASを基本データにしつつ,不足分はNCEP FNLで補うというもので,地表面や土壌に関するデータはすべてNCEP FNLからもってきています.陸面での計算が不安定になってしまわないかと心配でしたが,計算を初めて80分(モデル内では約6時間経過)の時点ではエラーなど出ていません.

とりあえず計算結果をみて,どんな感じか確認したいと思いますが,ひとつ気になるのはJCDASとNCEP FNLを比較した時に,JCDASの方が豪雨周辺の海面温度が低いということです.MTSATなどで雲画像をみると,ちょうど海面温度が低いあたりに雲が発達していて,JCDASではこの影響が正しく出ているものと考えられます.この海面温度分布が効いているとなると,今回のセッティングではうまくいきません.たぶん.
そうなったら,今度は海面温度などもJCDASのものを使うように工夫してみます(あっさりできるかどうかわかりませんが).それでもうまくいかなかったらどうしようかな.
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ブログ内検索
最新コメント
[11/23 fake bvlgari womens watch]
[11/12 fake love cartier Bangles]
[08/04 bvlgari diamond ring]
最新トラックバック
アクセス解析
プロフィール
HN:
角間で働く准教授
性別:
男性
准教授のいるところ

だいたいこの辺 ↑ です.

(ズーム・写真切替可)
geotargeting

ジオターゲティング
地球の名言


presented by 地球の名言
お天気情報
バーコード
Copyright © 角間で働く准教授のブログ(仮) All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog / ブログテンプレート by naminorito
忍者ブログ [PR]