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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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先日,金沢大学で開発されたセンサーを搭載した宇宙ヨット「イカロス」がH2Aにて打ち上げられるとの記事を紹介しましたが,本日無事打ち上げが成功されたようですねぇ.

新聞各紙も色々紹介していましたが,MSN産経ニュースでは,今回の打ち上げに相乗りした衛星を開発した鹿児島大学の打ち上げ時のことが記事になっていました.
H2Aロケットに相乗りし、集中豪雨などの早期予報に活用される九州初の小型衛星「KSAT」。開発に携わった鹿児島大(鹿児島市)では21日早朝から、打ち上げの模様を伝えるパブリックビューイングに約300人が集まった。衛星の分離が知らされると、会場は「おー」という歓声と拍手に包まれた。(MSN産経ニュースより)
それほど長い記事ではありませんし,開発に関わった人の様子がわずかに述べられている程度ですが,技術者・研究者の気持ちが感じられるようです.

今回の打ち上げは,ちょっと前のスペースシャトルの話題に比べると,そこに関わる人の姿は見えませんが,科学的意義は非常に伝わってくると思います.また,個々人は見えなくとも,上記の鹿児島大学の記事のように携わる人々の雰囲気は感じ取ることができますし,個人的には今回の打ち上げとその報道の方が人々に科学技術の可能性を感じさせるのではないかと思います.

この打ち上げと時を同じくするように,サイエンスポータルでは「日米の宇宙開発の行方」というタイトルの記事が掲載されました(こちら).オバマ大統領による米国の宇宙開発戦略には公共事業的側面が大きいが,日本では宇宙開発に関わる人々は多くなく,雇用創出の公共事業的効果は期待できないとのこと.では,日本は何のために宇宙開発をするのか,先般の有人飛行の科学的意義が十分に伝えられないなか,財政的に厳しい現在,どこを目指していくことが国民の理解が得られ,社会に有用であるのか,といったことが述べられています(だいぶかいつまみました).
そうした視点からすると,今日のH2A打ち上げは科学的意義の説明が容易なように思います.国民の理解を得られるかは人それぞれかもしれませんが,すくなくともスペースシャトルのミッションよりは理解する人も多いのではないでしょうか.

私としては,有人飛行よりも様々な観測データを取得してくれる地球観測衛星がより充実してくれる方が私自身の研究にも使えるのでありがたいですし,社会にも役立つと思えるので,その方向に進めるのが良いのではないかと思います.もちろん,まだ衛星観測データは十分に活用されているとはいえませんが,その点は観測成果を社会に還元するよう,今まで以上に研究者が努力する必要があると思います.

なんにせよ,今日の打ち上げがうまくいって良かったと思います.金星探査機「あかつき」は12月7日に金星の周回軌道に達するとのことで,半年以上の長きに亘る旅路です.無事到着して,多くの観測データと新たな知見をもたらし,日本の宇宙開発を少しでも盛り上げてくれる活躍を期待したいです.
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