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東京にいたときも新聞の折り込み広告と一緒に区議会だよりが来ていたように思いますが,ろくに読まなかったような気もします.が,市民として,まちづくりにかするような職に就いているものとしては読んでおくのも良かろうと思い,ざっと眺めてみました.
私の研究分野に近いところの話題としては,
・総合治水対策実施計画の目的と方針は
・浅野川水害の被害拡大の原因は
・大宮川の改修工事促進を
などがありました.詳しくはこちら.
この中で気になったのは,大宮川の改修工事の件です.改修工事の完了は平成35年だそうですが,要望としては昨今のゲリラ豪雨対策として早急な対応を,という感じで,これで回答になっているのだろうかと疑問に思いました.限られた人材と予算の中で進める以上,時間がかかるのは仕方のないことなのですが.
また,ゲリラ豪雨への対応を河川改修だけに求めて良いのかというのも疑問です.もちろん,他の治水施策も進められていて,たまたま今回の質疑では遅れ気味の改修事業が話題になったということかもしれませんが.
局地的な集中豪雨に河道だけで対応するというのは難しいことです.また,大宮川の流れる地域は,河川が集中しているところで,もともと湿った土地なのではないかと思います.そうした土地の特性を考慮した治水・水害対策が必要なはずです.
もっとも,新参者の私が不勉強なだけで,既に進められているのかもしれません.
他に気になる話題は「大学間連携の考え方は」という記事でした.大学による地域への貢献ということに関してですが,具体的なことは書かれておらず,今後もがんばります,といった感じでした.
まだ金沢に来て日の浅い私ですが,いずれ何らかの形で地域にも関われればと思います.
昨夜,NHKで金沢での水害ボランティアの活動を検討するとのニュースがありました.昨年の浅野川災害を受けてのことということだったと思います.関連する新聞記事はないかと各新聞社のウェブサイトを探してみたのですが,残念ながら見当たりませんでした.
まぁそのくらい小さなニュースなのですが,今日の講義で地球温暖化に伴う河川事業においては,洪水氾濫時の対応が重要であるというというお話をしまして.
国土交通省では,気候変化への取り組みとして,「気候変動に適応した治水対策検討小委員会」というのを設置していまして,その資料の中で危機管理の重要性を謳っております.要は,従来の治水施設だけでは気候変化に伴う洪水に対応できない可能性があり,破堤や氾濫が生じたときの対応が大事ですと言っているわけです.
そういう話をしようと思っていたおりに,先のNHKのニュースがあったものですから,なかなかタイムリーな話題だなぁと思ったわけで.
金沢で検討されているボランティアも,災害時の対応を担うという意味では危機管理の一環と考えられます.こちらは気候変化を見据えてのものではないと思いますが,結果としてとても大切なことです.
昨年7月に水害があったばかりということで意識が高いということもありますが,こうした動きが様々な地域に広がっていけばと思います.
ただ,水害経験がなかったり,地域のつながりが強くないところでは市民ボランティアという形は難しいのかもしれません.別に市民ボランティアにこだわる必要はないので,水害への危機管理体制=氾濫や破堤時の対応に関して,行政の中に小さくても良いので部署を作るなどして動き始めると,だいぶ違うのではないかなぁという気がします.
いま私が暮らす地域はルールの適用される範囲ではありませんが,ほんの少し行ったところでは適用されるようです.
まだ素案なので確定したものではないと思いますが,建物の高さや建築物の意匠・色彩などに指示がなされるようです.
ちょっと詳しい内容をみてみると
- 低層建築物は,軒・庇を設置する.
- 敷地内には,郷土種の中高木を1本以上設ける.
- 敷地内には,前庭等の緑化空間を設ける.
- プロパンガス置き場や駐輪場等は,道路からの見え方に配慮した配置にする.
ちょっと細かいと感じる人もいるかもしれませんが,私が大学で受けた講義ではパリの街づくりの話を聴きましたが,建物の高さへの規制はもちろん,ある地点からランドマークへの見え方では,一定の線の内部に建造物が入ってはいけないなど,丁寧にルールが決められていました.
それによってパリの景観がつくられていることを考えると,今回の素案も本気の景観づくりのためには不可欠といえるかもしれません.
まちづくりは一朝一夕ではありませんが,自分の暮らす町が良いものになるのは嬉しいし気持ちよいことなので,少しずつ具現化していくと良いなぁと思います.
国土づくりに関わる仕事についていながら,恥ずかしながら歴史まちづくり法というのがあるというのは知りませんでした.新しい法制度のようですし,私が学生の頃はなかったようなので,大目にみることにしましょう.国土交通、農林水産両省と文化庁は19日、昨年11月に施行された歴史まちづくり法に基づき、兼六園や金沢城跡で知られる金沢市、武家屋敷などが残る山口県萩市など5市が作った「歴史的風致維持向上計画」を初めて認定した。(Yomiuri Onlineより)
金沢市では,金沢城公園整備,無電柱化促進など60事業を盛り込んだ計画を提出していたそうです.
詳細や概要などは金沢市公式HPのこちらから.
上記URLから閲覧できる「金沢市歴史的風致維持向上計画の概要」をみると,事業の内容がわかりやすく書かれています.
手法として新しいモノなのか,実現可能性はどうなのかといった詳しいことはわかりませんが,金沢という町には良い町並みが生まれるポテンシャルがあるのだなぁということがわかります.
この事業は平成26年度の北陸新幹線開業も見据えてのことのようで,観光都市としてさらなる成長を目指すものなのでしょう.海外の歴史ある街にいくと,日本にくらべてずっと落ち着いた感じがして,とても気持ちが良いです.金沢の町もそのように魅力を増していくと嬉しいです.
また,過去の歴史・文化をきちんと継承していく一方で,新しいモノを生み出していく努力も必要だと思います.
今回の記事にある取り組みが実現されていけば,いまの日本においては新しいかもしれませんが,完成後の発展可能性はどうなのかわかりません.
とはいえ全く異なる方向に発展の可能性を探るのは賢明ではないと思いますが.
時代を考えると,発展可能性というよりも持続可能性といった方が良いのかもしれません.
持続とは物をそのまま残すということではなく,文化や方向性といった形のないものにもあてはまることと捉えれば,それらを持続しながら変化していくことで,Scrap and Buildではなく,新しい時代が創られていくのかもしれません.
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