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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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本日,土木学会6月号が届いたのですが,トピックス「国家と土木のヴィジョン」は経済的な側面から公共事業を論じるもので,普段は縁遠い話題が比較的平易に書かれていて色々と勉強になりました.

「公共事業はどのような意味において無駄なのか?」という記事では,経済学的な観点からどう考えるかが述べられており,現在のようにデフレ傾向にある場合には公共投資が,仮に事業的には無意味なものであったとしても,経済を好転させ得る(あるいはデフレ傾向を食い止め得る)という意味で意味のあることだということも初めて知りました.

記事によれば,本来拡大せずとも良い時期に公共投資を厚くし,その当時起きたバブル崩壊のイメージや,作ったものの有効活用されない社会資本に関する報道などから,公共投資は無駄であるとの先入観があり,今こそ公共投資が有用な時に「コンクリートから人へ」とするのは得策ではないとのこと.「人へ」=「福祉事業への投資を厚く」としても,土木事業の経済効果には及ばないそうです(私の理解も不十分なところも多々あると思うので,関心のある方は是非記事をご一読).

善し悪しの評価はわかりませんが,公共投資には経済対策として実施される側面もあるわけで,土木工学に関わる者としては,それが何故有効なのかも知っておいて良いことだなと思いました.とはいえ自分で勉強するのは大変なので,今回のような特集があると,多くの土木技術者にとっても非常に参考になると思います.
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昨日の事業仕分けでは,自動車事故対策機構というところの自動車アセスメントが「他の法人で実施し,縮減」という判定をされていました.報道によれば,他のところでも似たような試験を行っていて,衝突速度がわずかに違うだけということで無駄があるのではないかということでした.

自動車業界に詳しいわけではないのでわかりませんが,衝突実験は各自動車メーカーも独自に行っているのかなぁと思います.それを改めて試験するという事業だということであれば,各社と別の法人のダブルチェックが行われているので,どちらかによるごまかしはできない(はず)ということで,ひとつの法人の事業にまとめて良いと思います.

が,全ての事業が,他にもやっているところがあれば同じ事業は二ついらないとしてしまって良いのでしょうか.同様の事業を実施し,お互いを完全に独立なものとすれば,一方に不正があったりした場合には,他方からの追求があると思います.不正がなくても,成果や効率に応じて評価するシステムにすれば,競争が生まれより良い活動になるのではないかと思います.特に研究開発に関わる分野では,そうした効果が期待できるように思います.

上に述べたようなことは,かなり単純化した理想的な話にすぎないので,そうしたケースが実際にあるかどうか,あったとして仕分け対象になるかは全く関係ありませんが,考え方として,そういうことも忘れてはならないと思います. 自動車事故対策機構は,事業の価値を問われた時に衝突速度が違うといった回答をしたようですが,「ダブルチェックによるデータ隠しや改ざんによる消費者への不利益を防ぐことができる」といったことも言えたのではないかと思います(まぁ各メーカーが実施していれば3重のチェックになるので不要かもしれませんが).

私は自動車事故対策機構に肩入れする気もありませんし,3重チェックになるなら不要と思っているので,判定結果はどうでも良いですが,仕分けられる側が本当に自分たちの事業の存在意義を考え,理解しているのかということに疑問を感じずにはいられなかったりするわけです.何となく仕事をするのではなく,自分の取り組んでいることの社会での役割を十分に考えて欲しいものです.もし待遇が良かったりするのであれば尚更.
昨年度導入したファイルサーバに久々にアクセスしたら,何故かネットワーク上に表示されず,計算機室に確認にいったら「予期せぬエラーが発生しました」と表示されていて,起動の途中で止まっていたらしい.

「セットアップして数カ月も経っていないのにもう!?」とかなり萎え気味でしたが,メモリテストでもエラーはなく,イベントログにも何も残っておらず,原因はわからずじまい.
気持ち悪いですが,ちょっとの間ようすをみることにします.

そんな感じの無駄な対応で疲れたため,今日はごくごく短いですが,これにて.
サイエンスポータルにて科学技術振興機構理事長の北澤氏のお話が紹介されていました.記事はこちら

ざっというと,東京23区とほぼ同じ面積で人口500万人に満たないシンガポールに置いて,一人当たりの国内総生産が日本を抜きトップになったそうですが,その背景には世界でも有数の研究者を集め,それによって優秀な学生を集め,さらには企業も集めるという戦略があるとのこと.

シンガポールが力を入れているのはバイオの分野のようで,それについては世界でもトップクラスを目指すという明確な目標を持ち,今日に至っているそうです.

北澤氏は同様の戦略を日本の地域問題にあてはめてみてはどうかと述べています.世界でトップではなくとも,日本で何かしらトップとなる分野をもてば,そこに関係する人々は研究者からビジネスマンまで集まる可能性はあります.

そうした分野がいくつあって,実際に実現できる地域がどこなのか,ということはみえてきませんが,地域の自立が必要となるかもしれない今後においては,北澤氏のいうような地域づくりのあり方を考えてみる価値はあるように思います.
大学生協の書籍売り場をぶらぶらしていたら,「ラクして成果を上げる理系的仕事術」という本が目にとまったのですが,まぁさほど関心があったわけでもないので手に取るでもなくスルーしたわけです.

で,部屋に戻ってヤフーニュースをざーっとみていたら,その著者である京大の鎌田先生という方の記事があったので読んでみました.
文型の人は本とかを読むときに頭からしっかり読んで理解するが,もっと必要なところだけひろい読みする方が良いということでした.だいぶはしょったので,詳しくはこちら

それが理解的仕事術なのかどうかわかりませんが,たとえば研究のための情報を探したり論文の参考となる記述を探したり,あるいは講義の準備をしたりという時には当然のことながら本をパラパラめくって必要なところだけ読むわけで,特別な方法ではないように思ったのですが.

最初に書いた本はAmazonでの評価も高いようなので,多くの人が参考になったとコメントしているのだと思いますが,ほんとにそうなのかな.まぁ,紹介した記事の内容以上のことが書かれているのだと思いますが.
それに,「全て理解しないで必要なところだけ読んだりするって仕事のやり方としてどうなのかな?」と自分でもちょっと疑問に思っている方には,それもアリだよ,という支えになってくれる本なのかもしれません.

ということで,私も機会があったら読んでみたいと思います(なんか文脈的にはこの結論に落ち着くのはおかしい気もしますが,まぁ良しとしましょう).
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