×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
先日,新潟が大きな水害に見舞われましたが,今夏はゲリラ豪雨の発生回数が3割増加する可能性があるとの以下のような記事が紹介されていました.
記事によると,発生回数は東京では昨年の88回から約120回に増えると予測されているそうです.というか,そんなにゲリラ豪雨って起こっているのでしょうか.起こった,あるいは起こるかもしれないすべての大雨を「ゲリラ豪雨」と表現しているというわけではないとは思いますが.
先の新潟の水害は,報道でも2004年の水害時の気象場との類似性が紹介されていました.大陸から伸びる前線性の降水システムが日本にも達し,活発化して大雨をもたらしたと考えられます.こうした大雨は前線の存在などから,正確な位置や雨量の予測は難しいものの,大雨発生の可能性については注意することはできるので,そうした大雨をゲリラ豪雨と呼ぶべきではないだろうと思いますし,そのように考える研究者の方々も少なからずいると思います.
ゲリラ豪雨は,はっきりとした前兆現象がなく局地的な大雨をもたらすものと考えられ,そうした現象は予測も対応も難しいと思います.しかし,大雨の予兆が読み取れるような場合には,我々の智慧によって可能な限り危険を想定し,対応を練るべきです.言葉一つで対応への心構えや態度も変わる可能性があるわけですから,使うには慎重を期すべきですね.
どうして増えるのかといった科学的な説明がなされていないので,なんともいえません.まぁ水害に対して高い意識を持つことは悪くないとは思いますが.関東や東北地方では7月下旬以降、「梅雨末期に似た不安定な気圧配置」(気象庁)となり、太平洋高気圧の勢力が弱まっている。同庁は週明けに天候は回復するが、その後も大気が不安定な状態が続くと予測。民間気象会社「ウェザーニューズ」は、局地的に突発的な大雨をもたらすゲリラ豪雨が昨年と比べ、全国的に3割以上増加するとの見方を示している。(MSN産経ニュースより)
記事によると,発生回数は東京では昨年の88回から約120回に増えると予測されているそうです.というか,そんなにゲリラ豪雨って起こっているのでしょうか.起こった,あるいは起こるかもしれないすべての大雨を「ゲリラ豪雨」と表現しているというわけではないとは思いますが.
先の新潟の水害は,報道でも2004年の水害時の気象場との類似性が紹介されていました.大陸から伸びる前線性の降水システムが日本にも達し,活発化して大雨をもたらしたと考えられます.こうした大雨は前線の存在などから,正確な位置や雨量の予測は難しいものの,大雨発生の可能性については注意することはできるので,そうした大雨をゲリラ豪雨と呼ぶべきではないだろうと思いますし,そのように考える研究者の方々も少なからずいると思います.
ゲリラ豪雨は,はっきりとした前兆現象がなく局地的な大雨をもたらすものと考えられ,そうした現象は予測も対応も難しいと思います.しかし,大雨の予兆が読み取れるような場合には,我々の智慧によって可能な限り危険を想定し,対応を練るべきです.言葉一つで対応への心構えや態度も変わる可能性があるわけですから,使うには慎重を期すべきですね.
PR
このところ大気が不安定とかで,短時間に強い雨が降りますね.金沢でも今週に入って何度かそういうことがあって,月曜にはちょうど帰宅する途中に土砂降りの雨が降ってきて,自転車で来ていた私はびしょびしょになって帰りました.大学を出る前に,気象庁のレーダ画像をみて,危ないなぁと思っていたのですが.だったら時間をずらせという話もありますが.
で,その時間の雨はどのくらいだったのか,気象庁のウェブサイトで確認したら,19時までの一時間で金沢では14.5mm,近くの医王山では1mmでした.私の通勤路は金沢と医王山のちょうど中間くらいですが,かなり強い雨が降っていたし,医王山でたった1mmなのぉ?という気もしますが,それだけ降雨というのが局地的な現象ということです.
最寄りの降水量が少なくても,そこからちょっと離れると土砂降りの可能性があるのですから,雨はあなどってはいけませんな.特に河川管理などする際には,仮に観測地点で雨が少なくても,たまたまずれたところに大雨が降るかもしれませんし,そうなると観測からは予想できない洪水が,なんてことになるかもしれません.もっとも,現在はレーダ観測が整備されているのでそういうことも少ないと思いますが.
金沢での時間14.5mmの雨ですが,これがどのくらいの強さかというと,詳細は気象庁のウェブサイトにありますが,「やや強い雨」「ザーザーと降る」とあります.いやいや,そんな程度ではありませんでしたよ.
悔しいので10分雨量を確認したら時間14.5mmのうち,18時50分から19時までの10分に13.5mm降っていました.単純に6倍したら時間80mmほどになります.上記気象庁のサイトによれば「滝のように降る(ゴーゴーと降り続く)」と,ありました.それなら納得です.あんなにびしゃびしゃになって「やや強い雨」なわけないですから.
と,どうでも良いことを長々と書きましたが,まだまだ雨の多い季節が続きますし,大雨には注意しましょう,ということで.
で,その時間の雨はどのくらいだったのか,気象庁のウェブサイトで確認したら,19時までの一時間で金沢では14.5mm,近くの医王山では1mmでした.私の通勤路は金沢と医王山のちょうど中間くらいですが,かなり強い雨が降っていたし,医王山でたった1mmなのぉ?という気もしますが,それだけ降雨というのが局地的な現象ということです.
最寄りの降水量が少なくても,そこからちょっと離れると土砂降りの可能性があるのですから,雨はあなどってはいけませんな.特に河川管理などする際には,仮に観測地点で雨が少なくても,たまたまずれたところに大雨が降るかもしれませんし,そうなると観測からは予想できない洪水が,なんてことになるかもしれません.もっとも,現在はレーダ観測が整備されているのでそういうことも少ないと思いますが.
金沢での時間14.5mmの雨ですが,これがどのくらいの強さかというと,詳細は気象庁のウェブサイトにありますが,「やや強い雨」「ザーザーと降る」とあります.いやいや,そんな程度ではありませんでしたよ.
悔しいので10分雨量を確認したら時間14.5mmのうち,18時50分から19時までの10分に13.5mm降っていました.単純に6倍したら時間80mmほどになります.上記気象庁のサイトによれば「滝のように降る(ゴーゴーと降り続く)」と,ありました.それなら納得です.あんなにびしゃびしゃになって「やや強い雨」なわけないですから.
と,どうでも良いことを長々と書きましたが,まだまだ雨の多い季節が続きますし,大雨には注意しましょう,ということで.
本日,某国営放送の取材を受けまして.ちなみにテレビに出るのは,小学校3年生くらいのときに街頭インタビューみたいのを受けたのと,10年くらい前に福井で現地観測をしていたのに続いて3回目です.
取材は,スタッフの方々が大学の私の居室まで来て下さいました.座る位置を調整するのに,椅子にクッションやらスタッフの方のジャンパーを重ねたり,照明が映り込まないように本棚のガラス戸を外したり,色々大変なものですね.まぁ私も高校3年生の時に学園祭で映画を撮った時には細々気にしていたように思うので,そんなものかなぁとも思います.
今回は生まれて初めてピンマイクというのを付けてもらいました.スタッフの方が「失礼します」と言いながらシャツの脇をまくりあげてコードを通して,前のボタンをあけてガムテープでとめてくれました.初体験の私としてはちょっと焦りましたが,慣れたスタッフの方は躊躇せずに作業するものですねぇ.
インタビューは5分ちょっとで終わったと思います.内容は,雨の多い夏を迎えて,水害にどう対処するかといったことで,専門として取り組んでいる立場からすれば一般論的なことでした.とはいえ,そうしたことを伝えるのも我々の仕事の一端ではありますから,お願いされたら応えるのが社会的責任というか義務ではないかなと思います.我々が学び,研究しているのは単に自身の知的好奇心を満たすだけではないということでしょうか.
しかし,インタビューというのは文章を書いたりするのと違って難しいですね.相手の質問に答えつつ,自分が伝えたいことも盛り込むというのは,なかなか大変です.誤解なく,かつ十分伝わる話し方だったのかなぁとちょっと不安ですが,多少なりとも使って頂けるものになっていればと思います.ちなみに放送予定は7月26日の18時台のニュース内だそうです.
取材は,スタッフの方々が大学の私の居室まで来て下さいました.座る位置を調整するのに,椅子にクッションやらスタッフの方のジャンパーを重ねたり,照明が映り込まないように本棚のガラス戸を外したり,色々大変なものですね.まぁ私も高校3年生の時に学園祭で映画を撮った時には細々気にしていたように思うので,そんなものかなぁとも思います.
今回は生まれて初めてピンマイクというのを付けてもらいました.スタッフの方が「失礼します」と言いながらシャツの脇をまくりあげてコードを通して,前のボタンをあけてガムテープでとめてくれました.初体験の私としてはちょっと焦りましたが,慣れたスタッフの方は躊躇せずに作業するものですねぇ.
インタビューは5分ちょっとで終わったと思います.内容は,雨の多い夏を迎えて,水害にどう対処するかといったことで,専門として取り組んでいる立場からすれば一般論的なことでした.とはいえ,そうしたことを伝えるのも我々の仕事の一端ではありますから,お願いされたら応えるのが社会的責任というか義務ではないかなと思います.我々が学び,研究しているのは単に自身の知的好奇心を満たすだけではないということでしょうか.
しかし,インタビューというのは文章を書いたりするのと違って難しいですね.相手の質問に答えつつ,自分が伝えたいことも盛り込むというのは,なかなか大変です.誤解なく,かつ十分伝わる話し方だったのかなぁとちょっと不安ですが,多少なりとも使って頂けるものになっていればと思います.ちなみに放送予定は7月26日の18時台のニュース内だそうです.
東京大学サステイナビリティ学連携研究機構 副機構長・武内和彦氏の講演に関する記事.サイエンスポータルより.
記事では国土づくりと自然共生に関して触れており,自然の猛威にさらされた今こそ,自然の持つ恵みと脅威を再認識して,その豊かさをどのように活用していくのか,また自然災害にどのように対処していくのかをしっかりと考えなければならないと述べています.
私が関わる河川工学の分野でも,「超過洪水」という治水計画を越える洪水について,どのように被害を最小化するかが重要であるという議論があり,これは自然の脅威が人智を超えるものであることを受け入れつつ,方策を考えるということに他なりません.こうしたことがどれほど一般の人々に理解されてきたかわかりませんが,少なくとも今後は,その可能性を常に念頭に置いた地域づくりが不可欠でしょう.
一方,自然の恵みをどう生かすかということにも述べられていました.この辺は専門ではなく普段考えることもほとんどないので,記事の内容を理解するしかありませんでしたが,関連分野の専門家の方々には一層の活躍を期待したいと思います.
記事の中では,自然共生という考え方に関してEUの一部では反発があるとも触れられていました.西洋では自然を人間が操作可能なものとして捉える自然観が支配的だそうです.
昨年,金沢で人家の近くまでクマが出てきたことがありましたが,ある人とその話をしていたときに「『自然保護』という名のものでは,人間に危害を加える可能性がある動物にとれる対策も限られてくる.実際に必要なのは保護ではない場合にも.自然との付き合い方は保護ではなく共生だと感がるべきだ」といっていました.「自然保護」というのも,人間が自然よりも上位の存在であることを前提にした言葉に思いますし,確かにおごった考えなのかもしれません.知らず知らずそうした考え方が身についているということも,改めて考えるべきなのかもしれません.
とはいえ,一朝一夕にこれまでの生活を変えることはできるわけもありません.また,自然と共生した暮らし方,国土づくりに明確な方向性や,決まった方法があるわけではありません.それぞれの地域が有する自然環境と社会環境において両者が折り合いをつけていくことが「共生」ということだと思いますが,それこそケースバイケースです.
ではどうするのか.自分たちが暮らす地域の自然特性を把握した上で,社会環境に大きな歪みがでない規模とスピードでゆっくりと共生に向けて努力していくしかないのではないかと思います.長い時間をかけた取り組みの中で,その理念を忘れず継続することが実現には不可欠なはずです.
記事では国土づくりと自然共生に関して触れており,自然の猛威にさらされた今こそ,自然の持つ恵みと脅威を再認識して,その豊かさをどのように活用していくのか,また自然災害にどのように対処していくのかをしっかりと考えなければならないと述べています.
私が関わる河川工学の分野でも,「超過洪水」という治水計画を越える洪水について,どのように被害を最小化するかが重要であるという議論があり,これは自然の脅威が人智を超えるものであることを受け入れつつ,方策を考えるということに他なりません.こうしたことがどれほど一般の人々に理解されてきたかわかりませんが,少なくとも今後は,その可能性を常に念頭に置いた地域づくりが不可欠でしょう.
一方,自然の恵みをどう生かすかということにも述べられていました.この辺は専門ではなく普段考えることもほとんどないので,記事の内容を理解するしかありませんでしたが,関連分野の専門家の方々には一層の活躍を期待したいと思います.
記事の中では,自然共生という考え方に関してEUの一部では反発があるとも触れられていました.西洋では自然を人間が操作可能なものとして捉える自然観が支配的だそうです.
昨年,金沢で人家の近くまでクマが出てきたことがありましたが,ある人とその話をしていたときに「『自然保護』という名のものでは,人間に危害を加える可能性がある動物にとれる対策も限られてくる.実際に必要なのは保護ではない場合にも.自然との付き合い方は保護ではなく共生だと感がるべきだ」といっていました.「自然保護」というのも,人間が自然よりも上位の存在であることを前提にした言葉に思いますし,確かにおごった考えなのかもしれません.知らず知らずそうした考え方が身についているということも,改めて考えるべきなのかもしれません.
とはいえ,一朝一夕にこれまでの生活を変えることはできるわけもありません.また,自然と共生した暮らし方,国土づくりに明確な方向性や,決まった方法があるわけではありません.それぞれの地域が有する自然環境と社会環境において両者が折り合いをつけていくことが「共生」ということだと思いますが,それこそケースバイケースです.
ではどうするのか.自分たちが暮らす地域の自然特性を把握した上で,社会環境に大きな歪みがでない規模とスピードでゆっくりと共生に向けて努力していくしかないのではないかと思います.長い時間をかけた取り組みの中で,その理念を忘れず継続することが実現には不可欠なはずです.
全ての原子力発電所が停止した場合の一般家庭での負担に関する試算の記事がサイエンスポータルに掲載されていました(こちら).ふたつの法人によるものですが,一方の試算では月1000円も増えないとされ,一方は月1049円の負担増となるとのことです.
月1000円程度の負担増であれば,1日30~40円程度に過ぎないので,生活が立ち行かないほどの大打撃となることは少ないのではないかと思いますが,金額よりもそれぞれの法人の電力供給力の見通しの違いです.
一方は,「原発が全停止しても現有設備で夏のピーク対応も可能」としており,もう一方は「特に産業活動には甚大な影響が避けられない」としています.これらの予測のあまりの違いはどのように捉えるべきなのか.様々な前提条件などが異なるためとは思いますが,試算の詳細など知らない我々門外漢には判断がつかないと思います.曲がりなりにも工学に関わる身としては,安全側に見ておくという癖があるので,安易に大丈夫と言われてもすぐには信用できませんが.
試算の前提のひとつである「原発全停止」というのもどうなるかわかりませんし.依然として稼働するかどうかといったことが議論されているくらいなので,やはり全停止は難しいとみるのが普通な気もします.その議論の材料として試算されたということだと思いますが.
詳しいことはわからないのですが,経済同友会というところの代表幹事の方が「縮原発」というのを提唱しているそうです.原発に対する態度が,すぐに原発推進か脱原発というふたつのいずれかにわけられてしまうのは問題だ,という議論を良く目にしますが,原発が必要という人の中には「当面は」という姿勢の人も少なからずいると思いますし,いずれ原発に頼らない社会が構築されるを望むという意味では,良い表現ではないかと思います.
月1000円程度の負担増であれば,1日30~40円程度に過ぎないので,生活が立ち行かないほどの大打撃となることは少ないのではないかと思いますが,金額よりもそれぞれの法人の電力供給力の見通しの違いです.
一方は,「原発が全停止しても現有設備で夏のピーク対応も可能」としており,もう一方は「特に産業活動には甚大な影響が避けられない」としています.これらの予測のあまりの違いはどのように捉えるべきなのか.様々な前提条件などが異なるためとは思いますが,試算の詳細など知らない我々門外漢には判断がつかないと思います.曲がりなりにも工学に関わる身としては,安全側に見ておくという癖があるので,安易に大丈夫と言われてもすぐには信用できませんが.
試算の前提のひとつである「原発全停止」というのもどうなるかわかりませんし.依然として稼働するかどうかといったことが議論されているくらいなので,やはり全停止は難しいとみるのが普通な気もします.その議論の材料として試算されたということだと思いますが.
詳しいことはわからないのですが,経済同友会というところの代表幹事の方が「縮原発」というのを提唱しているそうです.原発に対する態度が,すぐに原発推進か脱原発というふたつのいずれかにわけられてしまうのは問題だ,という議論を良く目にしますが,原発が必要という人の中には「当面は」という姿勢の人も少なからずいると思いますし,いずれ原発に頼らない社会が構築されるを望むという意味では,良い表現ではないかと思います.
Access
カレンダー
02 | 2025/03 | 04 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |
最新記事
(05/31)
(05/30)
(05/09)
(04/27)
(04/15)
ブログ内検索
カテゴリー
最新コメント
[11/23 fake bvlgari womens watch]
[11/12 fake love cartier Bangles]
[08/04 bvlgari diamond ring]
最新トラックバック
アクセス解析