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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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ちょっと人工衛星関係の調べ物のために宇宙航空研究開発機構(JAXA)のウェブサイトを色々と見ていたら,宇宙利用ミッション本部というウェブページの中にシミュレーションゲームが公開されていました.まぁ子供だましだろうなぁと思ってのぞいてみると,これが結構しっかりした内容のものでした(リンクはこちら).

某国で巨大地震が発生したという設定で,JAXAの衛星や機材を運用するスケジューリングをするというもので,それらの機能が書かれたカードを読んで使う順番に並べてクリアです.それぞれの機器の役割を簡単に理解できるし,クリアしたあとにみられる解説では,より分かりやすくそれぞれの機器の関係がわかるようになっています.

小学生にもわかるようにということで簡単な説明だけですが,きっと開発に携わっている研究者のチェックなども入っているでしょうし,それによって含まれるであろう「こだわり」が伝わってくるようで,大人の私でも勉強になるなぁと思いました.

何より,複数の機器が実運用に際してどのように連携してミッションを進めるのかという全体像がつかめるのが良いと思います.私も衛星関係のシンポジウムなどに参加したり,その中で衛星機関の〇年計画といったロードマップをみたりしますが,だいたい表にまとめられたスライドが出されるだけで,どのように社会に貢献するのかといった全体像はなかなか理解するのは大変です.

こうした情報は一般の方々にアピールするのにもってこいだと思いますし,なんだったらJAXAのトップページに据えても良いんじゃないかとすら思います.現在のトップページはちょっと堅い感じがしますが,そんなものは専門家用にすみっこにの方にリンクでもあれば良いんじゃないかと思います(どちらかというと私は専門家の部類ですが).

JAXAが注目されたり話題になるのはロケット打ち上げなどの時に限られますが,もっと日々の生活の中で役に立つということをアピールして,この分野に興味をもつ子どもたちが増えて,力をつけていかないかなぁと思いました.
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MSN産経ニュースにて,気候変化の影響評価研究成果の話題.
世界中で地球温暖化対策をまったく取らなければ、21世紀末の日本では豪雨の増加や台風の強大化、熱中症による死者などで年間17兆円にも及ぶ追加的な被害が生じるおそれがあるとする予測結果を、環境省が29日発表した。(MSN産経ニュースより)
先日ロシアの地球環境政策の話題で経済的な側面から対応策が必要と書きましたが,日本においても具体的な経済的影響が評価されたということで,これによって動きがあるかもしれません.もちろん結果の精度には温暖化実験に内在する不確実性があると思いますが,ある程度の幅の中でそれなりに信頼性があるものではないかと思います.

河川分野に関係する私としては洪水被害が気になりますが,記事によると今世紀末には年間で約8兆7000億円から約6兆4000億円の被害が予測されるそうです(現在は年間約1兆円).将来の物価でのことなのか,現在価値なのかどうかわかりませんが,いずれにせよ経済的にも大きな影響がありそうです.

上記記事は豪雨の増加に注目して書かれているようですが,一方でこんな記事もありました.
気象庁は1日、5月の天候まとめを発表した。降水量は西日本(近畿-九州)の太平洋側で統計を取り始めた昭和21年以降、5月としては最少となるなど、各地で記録的少雨となった。(MSN産経ニュースより)
豪雨増加が懸念されるという記事がある一方で少雨の話題がもあるとは,何だか矛盾しているように感じるかもしれませんが,温暖化実験の結果に関して良くいわれることで,長期的な傾向(気温上昇や豪雨頻度の増加)の他に,変動幅が大きくなるというのも特徴のひとつです.この少雨が温暖化に伴うものとすぐさま結論づけて良いかはわかりませんが,豪雨が増えるといいながら少雨が起きるというのも気候変化下では起こり得ることと理解しておかなければなりません.

となれば豪雨災害の影響だけでなく少雨の影響評価も必要ですが,これまでのところ日本国内ではあまり話題になっていないように思います.これまで大きな問題が生じていないせいかもしれませんが,少雨の可能性も無視せず研究する必要があると思います.

話がそれましたが,経済的な影響評価のように数値として結果が示されるものは理解しやすいしインパクトの大きさが実感できるので,暑い日や大雨が増えるといった感覚に訴えるような説明より多くの人に伝わるように思います.今回の結果で不安をあおってはいけないと思いますが,これまであまり地球環境に関心を持たなかった人に関心を持つきっかけになれば良いですねぇ.
Natureにて,ロシアの気候変化への対応が大きくかわりつつあるとの記事が掲載されていました(こちら).

ロシアの気候研究者によると,気候変化によってプラスの影響がある反面,甚大な洪水や干ばつなど増加し,年間19億USドルのコストがかかるそうです.そこで,CO2排出量を削減する必要がある,とこれまで気候に関する政策については静かだったロシア政府がとうとう舵をきったということのようです.

気候変化がロシアの経済を悪化させるということが主たる理由のようですので,環境を大事にしようというよりは経済力を損なわないように,とのことのようですが,経済的に有利かつ環境にも良い影響があるというWin-Winの構造ができるというのは,環境政策を進める上では重要なことなのではないかと思いますし,決して悪いことではないと思います.

一方,読者コメントに「CO2削減の重要性を掲げ,CO2排出の少ない天然ガスの利用促進を促し,それを世界に売りさばくのがロシアの狙いだ」とありましたが,世界の天然ガスの大部分がロシアとその近海から産出されるということらしいので,そういう思惑もあったりするのかぁと思ったりします.環境を食い物にするのは良くないとは思いますが,これで世界の動きが変わったりするならば,と思ったりもします.

以前,環境大臣が経団連会長の温室効果ガス削減目標に関してNoを出したことを紹介しましたが(こちらのエントリ),今回は「中期目標で15~25%削減」という地震の考えを述べたそうです.

斉藤環境相(公明党)は25日、朝日新聞の単独インタビューに応じ、温室効果ガス削減の20年までの中期目標について「国内の削減は90年比で15%減は可能」との考えを表明した。さらに、他国に資金や技術を提供する見返りに得る「排出枠」などを加味し、対外的には「15~25%減」という幅のある数値を掲げるべきだと述べた。6月前半の麻生首相による正式決定を前に、閣僚間での折衝が激しさを増しそうだ。(asahi.comより)

先週くらいだったと思いますが,世論調査では「7%減」という回答が多いとの結果が出ていましたが,それよりも高い目標を掲げたことは,国民や産業界などをリードしていく上では大切なことなのではないかと思います.

大臣は科学者の提案である「先進国は90年比25~40%減」という水準を重視されているそうで,研究に取り組むものとしては,その成果や発言が国策に反映される可能性もあるといことですから,責任を感じる反面やり甲斐も出てくるというものです(そうした研究に取り組まねばならないということになりますが).

高い目標を掲げる一方で,国内削減分で25%以上減らすのは非現実的,という現実に即した感覚も持っているようで,排出権取引による削減分や太陽光発電,エコカー導入といった複数の施策で実現する必要があると考えているようです.

大臣は「国民的議論が足りない」と感じていて,自らの意見を公表することで議論を活発化させたいと考えているそうです.今回のインタビューは朝日新聞の単独だったようなので,他の新聞やマスメディアにも取り上げられているのかわかりませんが,もし出ていないようであれば他の場でも積極的に意見を述べて頂きたいと思います.

現段階では個人的見解に過ぎないようですので,何とか政府方針として決定されて,その目標に向かって社会全体が動いていくということになれば,様々な分野で技術革新がなされたり,生活の中でも新しい価値観などが生まれたり,今までとは違う世界に変わっていくのではないかと思います.環境のことを気にしなければいけいないと考えると面倒に感じることもあるかもしれませんが,世界が変わる,そうした動きを目の当たりにできたら喜ばしいことなのではないかと思います.

ユビキタスという言葉をたまに耳にするようになりました.正しい定義は知りませんが,ユビキタス〇〇というと「いつでも,どこでも,だれでも〇〇」となるのがお決まりのようです.で,河川管理にもその考えが導入されつつあるらしいです.私は「河川」という雑誌でみかけたのでしたが,国交省にオリジナルの資料がありました(手提言など).

国交省のウェブサイトにある30ページに及び提言はきちんと読んでいませんが,雑誌にまとめられいる感じだと具体的な技術に関しては紹介されていないようでした.これから開発などされていくのだと思いますが,どういったことが可能になっていくのでしょう.

いつでも,どこでも,だれでも,とはいうものの,そうそう誰でもが河川に関心を持っているようには思えませんが,実施するからには納税者の役に立つものでないといけないでしょう.ちらっとみると,河川周辺にQRコードを提示して河川情報を携帯電話から得られるとか,水位情報のアラームメールを送るとか.

けっこう携帯やパソコンを媒体とするものが多いようですが,個人的には地デジの活用があったら良いかなと思います.屋外では使えませんが,家にいるときはテレビをつけている時間も長いし,PCのような立ち上げ時間もいらないし.地デジの天気予報はかなり使ってます.

テレビ局の協力も必要とは思いますが,コンテンツ整備は役所が行って,配信の際に電波を借りるような形でどうにかならないでしょうかね.しかし各テレビ局のコンテンツも貧弱な現状では意外と難しいのかも.

ついでに,どんな人が研究しているのか気になったのでGoogleにてユビキタス+河川管理で検索.残念ながら具体的な研究成果はまだ無いようでした.河川系の研究をやっている人にはユビキタスとかって難しそうだし,ユビキタスの専門家の人には河川管理よりもっと魅力的なフィールドがあるように思うし,もしかしたら本気で取り組んでいる人もあまりいないのかもしれません(いらっしゃったらすいません).これからの分野と言えなくはないかもしれませんが,自分がやるかって言われると,ちょっとね.
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