忍者ブログ
金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

サイエンスポータルにて,最先端研究基盤事業14件に564億円が配分されることとなったという記事(こちら).

正直なところ,事業名をみてもどんなことをやるのか想像もつきませんし,それだけの予算にみあうだけの社会への利益還元がなされるのかわかりません.パッとみたところ,社会の役に立つような,というよりも純粋な科学的好奇心から取り組む研究というような感じがします.そうした研究も応用次第で役に立つとは思いますが,一般の方々が腑に落ちるような説明ができるものなのかどうかは微妙な気がします.

各事業についてはさておき,こうした大規模予算は獲得するのも大変ですが,それを使うにも勇気がいるんじゃないかと思わずにはいられません.高価な実験機器を導入したり,あるいは研究者を雇用するのに使うのだろうと思いますが,そうした決断をするというのは,けっこうなストレスだろうと思います.大規模予算を獲得する人というのは,高い研究能力が求められるのはもちろんですが,決断力も不可欠なのかもしれません.
そうした資質は天性のものなのか,あるいは様々な経験を通して養われるものなのかもわかりませんが,少なくとも今の私のは想像もつきません.

私もたくさんの研究者が関わるプロジェクトのメンバーだったりもするので,代表の方は多くの機関や人々をまとめるためのリーダーシップが必要だということはみてきましたが,大きな予算をまかされることの覚悟というか勇気も必要なのかもしれないと思いました.
PR
サイエンスポータルからの記事.年間3,000万円以上の公的研究費をうける研究者が国民向けに講演などを開き,研究の意義や内容を伝えることを義務化するというもの(こちら).

昨年からの事業仕分けにより,科学技術においても説明責任を果たすことが重要と考えられるようになってきましたが,それが義務化されるというわけです.私はそんなに大きな予算を頂いてはいませんが,大規模プロジェクトのメンバーだったりはするので,そいうした予算内ではフォーラムを開催するなどして,そうした活動は当たり前のように思うのですが,それをより確たるものにするということでしょう.

関連リンクとして紹介されている総合科学技術会議の「『国民との科学・技術対話』の推進について」というサイトには,研究活動や成果の発信のために大学や研究機関が,その活動を支援するような部署を整備するなど記載されています.私が関わってきた中では,研究者自身や研究室のメンバーががんばってやるという感じだったので,機関としてそれを支援するスタッフがつくと,研究者への負担は少なく,また専門性の高い人々による質の高い活動ができるのではないかとも思います.

また,「国民との科学・技術対話」は義務であるだけでなく,プラス評価とされることもあるということで,研究者にとっても開催するインセンティブがあるというものです.果たしてそのプラス評価は誰が行い,どのような形で還元されるのかわかりませんが,研究者にもやる気を与えるような仕組みをつくることは大切だと思いますし,個人的には歓迎です.

もともとは予算使途の説明を意図したものだと思いますが,こうした活動は啓蒙にもつながると思いますし,学校などでの活動であれば,将来研究者を目指す子供たちが増えることにつながるかもしれないので,あまり「義務」として捉えず,研究コミュニティ発展のための活動の一環と捉える方がハッピーそうですね.
18日の閣議で新成長戦略というのが決定されたらしく,その中では科学に関しても触れられているとのこと(サイエンスポータルより).

サイエンスポータルに掲載されているのはまとめ記事だと思うので,詳細は首相官邸から出されているプレスリリースを読んだ方が良いのだと思いますが,「科学・技術・情報通信立国」という項で,「特定分野で世界トップ50に入る研究・教育拠点を100以上構築」「優れた外国人研究者数を3倍」「海外長期派遣日本人研究者数を2倍」などが2020年までの目標とされているとのこと.

「世界トップ50に入る」と言っているのは誰だか知りませんが,実際に研究に取り組むのは個々の研究者やグループなので,結局その人達の成長や優れた研究環境の有無にかかってくるように思います.言ってるだけでは達成できませんから.となると,どうやって研究者を成長させ,研究環境の充実を図るかというところまで落としこまないといけないですね.新成長戦略にはそこまで書かれているのかな.

外国人研究者や海外派遣の増加はその達成のためのひとつの手段かもしれませんね.私は海外での研究経験がないので,この戦略にのっけてもらって長期滞在する機会が頂けたりすると良いなぁなんて思ったりもするわけですが.2020年までであれば,そんなに年寄りにもなっていないし(さほど若くもありませんが),まだ成長する可能性もあると思いますんで.

まぁ研究者を取り巻く環境が変わっても,そういうのはなかなか直接関わってくることはないかなぁという感じもしますし,ふーんくらいに思っていた方が良いでしょうね.
WRFによるダウンスケーリング,そろそろ目途がついたかと思っていましたが,結果を詳しくみてみると様々な課題が.

とりあえず30日ランを実施していますが,数日程度であれば悪くない大気場が再現されるものの,日を追うごとに東南アジアあたりが乾燥してきまして,最終的には東アジアが全体的に乾燥傾向に.どうやら熱帯からの水蒸気供給が少ないのと,その影響が上層ほど大きいというのが原因のよう.どうにか解決できるのかどうか.

対象地域はアジア,最終的には関東地方.今は7月を対象にしていて,実際の降水量には台風が効いているものの,シミュレーションでは必ずしも実際の経路とは異なるため,なかなかばっちりの再現にはいたらず.長めのランは難しいです.まぁその辺は結果の使い方や解釈を工夫することでどうにかすることになるでしょうなぁ.

いずれにせよ太平洋が広く乾燥傾向になってしまうのはまずいわけで.今は2000年を対象にしているので,他の年で実験してどうなるかみてみようかな.できればいずれの年でも問題なく高い再現性を得たいですが.
2040年までの今後30年で,どのような科学技術が実現しそうかということをまとめた資料が文部科学省科学技術政策研究所から発表されたとのこと.そちらの資料はかなりのボリュームなので,それを紹介した毎日新聞のサイトから以下抜粋.
文部科学省科学技術政策研究所は10日、今後30年間に実現しそうな新技術を発表した。大学や企業など専門家の意見を踏まえたもので、環境技術や宇宙分野での進展が期待されているのが特徴だ。(毎日jpより)
見出しには2040年に有人月面基地とありますが,アンケート結果は幅広い分野にわたっていて,それぞれ何年くらいに実現されそうかということまで書かれてありました.いま読むと,本当にできるのかな?と思ってしまいますが,私が子供の時から比べただけでも,その頃は想像できなかったようなことが現実のものとなっているので,それと同じくらいの時がたてば,今は想像できないような技術が生まれていると思います.

科学技術政策研究所から公開されている資料(こちらから)もちらっとみましたが,資料作成に関わった方々の中に知っている人もいたので,機会があればどんなふうにしてアンケート結果を実現可能と判断したりしたのか聞いてみたいと思います.

30年後に,私の研究結果も世の中に広まっていたらなぁと思います.
カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
ブログ内検索
最新コメント
[11/23 fake bvlgari womens watch]
[11/12 fake love cartier Bangles]
[08/04 bvlgari diamond ring]
最新トラックバック
アクセス解析
プロフィール
HN:
角間で働く准教授
性別:
男性
准教授のいるところ

だいたいこの辺 ↑ です.

(ズーム・写真切替可)
geotargeting

ジオターゲティング
地球の名言


presented by 地球の名言
お天気情報
バーコード
Copyright © 角間で働く准教授のブログ(仮) All Rights Reserved.
Powered by Ninjya Blog / ブログテンプレート by naminorito
忍者ブログ [PR]