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金沢大学角間キャンパスで働く准教授のブログです.大学や金沢での生活や,その他もろもろです.
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CMIP5データ公開に向けた実務者会合.7回目.JAMSTEC東京事務所にて.
作業が具体化してきて,どちらかというと調整役だった私はあんまりやることもなくなってきて,前回は都合もつかなかったこともあってあまり調整もせずに欠席しましたが,ここにきてやや大きめの動きがあって,多少議論などに加わって方が良いかなと思われるところもでてきました.

今のところ決定事項ではないので詳細を書くわけにはいきませんがCMIP5公開にあたって,当初より日本に大きな役割が求められるようになりつつあるという感じです.
温暖化研究において日本の貢献度が大きくなることは良いことだと思いますが,それだけでは国民の税金を投入して取り組む理由とするにはやや弱いので,より大きなメリットがあることが望ましいということになります.もし実際に役割が大きくなればその分の恩恵も十分受けられると思うので,個人的には日本が取り組む意義は十分あるのではないかと思いますが.

枠組み的な大きな話のほかには,スケジュールに関することや技術的な問題点などを議論しましたが,こちらは粛々とやっていくという感じで.

CMIP5データは将来にわたっても貴重な成果なので,公開サーバの構築後は,どのように運用していくかということをある程度のタイムスパンを見据えて考えていく必要があるはずですが,今のところ明確な方針はありません(単に末端の我々が知らないだけかもしれませんが).今は研究開発として取り組んでいることをどのように定常的なサービス(?)としていくのか.いずれ嫌でも考えるときが来るとは思いますが,どうなるのかやや気になります.

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名古屋工業大学の先生と一緒に河川環境管理財団・名古屋事務所の研究助成に応募したところ,幸いにも採択されまして,事務所と名工大の先生との打ち合わせのために名古屋まで出張.

打ち合わせの前に名古屋駅のホームできしめんを食べて昼食を済ませたものの,あっさり終わってしまったのでかなり時間があって,やむなく新幹線の待合ホームで仕事をしていたら,南海キャンディーズのしずちゃんと,相撲取りの土佐の海を見かけました.最初は「派手なかっこうをした背の高い女の子がいるなあ」と思っていたのですが,防止とマスクでやや怪しかったので,すぐにわかりました.土佐の海は普通に浴衣を着て歩いてたのでもっとすぐにわかりましたが.さすが名古屋には有名人が多いです.

打ち合わせは,事務連絡だけだろうと思っていたら研究内容や方針などの詳細に関して説明が求められ,それに対する意見やコメントを頂くということでけっこう本格的なものでした.
内容的に我々は研究のことまでしか考えていなかったのですが,事務所としてはそれを実務へ移行する方策はあるのかというところまで考えていて,そのあたりをすり合わせるのがちょっと難しいのではないかという感じがしました.助成は2年間で終わりで,その期間に実務に資する結果を出すのは厳しいですが,長期的にどう社会に役立てるかという視点は常に持つべきだろうと思うので,それを再認識するには良い機会だったと思います.

本助成のテーマ以外にも色々と取り組んでいるので,どちらかというと本課題は遅れていたのですが,今回の打ち合わせのために自分なりに研究計画を考え,そこそこ実現可能な感じのものができたので,それに沿って進めていかねばというところです.
やはりこのような打ち合わせや報告会の類は研究を進めるには良い刺激となるわけですが.

東大にてCRESTの研究グループ打ち合わせ.
私がメンバーとなっているのは東大の古米先生が代表の研究課題で,その中では私のような地球環境系の研究者から水に関する心理プロセスに取り組んでいる方までいて,水利用をかなり広範にカバーしています(参考:H21CREST採択課題ウェブサイト).
その課題の中で,私は流域水資源グループにわけられていて,今日はそのグループと地下水利用グループとの打ち合わせ.

昨年10月からのプロジェクトで,これから本格始動するにあたりグループごとの連携をどうするかということを議論しました.流域水資源Gでは私が温暖化実験結果のダウンスケーリングを進め,それによって河川流量がどう変化するか,水資源への影響はどうなるか,ということで表流水を扱い,地下水は文字通り地下水の変動等を扱います.これらがどうつながるか,どう連携するかを模索し議論したのですが,基本的には地下水というのは単年度的な大雨や渇水のメモリーを記憶しないそうで,たとえば両者をモデルでつなぐようなことをしてもすぐさま応答がみえるかは難しいとのこと.

また,対象流域の特性から,地表面に降った降水がどこでも涵養に効果をもつわけではなく,台地から平地につながる扇状地の部分が効く可能性があり,そうした地域での降水や水フラックスを調べるのは意味があるかもということ.
あとは,両者の物理的な側面に焦点をあてるのではなく,水利用デザインの面から両者の関係を論じてはどうかということに.

流域水資源Gでの打ち合わせでは,私のダウンスケーリング結果をどのようにグループ内で共有するかということと,それに基づく水文モデル,湖沼モデルのモデリングや研究方針について議論.まだ議論したに過ぎませんが,作業というか動きの具体像がイメージできると研究がうまくいくんじゃないかという気になってきますな.もちろんそう簡単にはいかないところもありますが.

グループとはいえ今まで実際の協働がなかったものが,これからは実際の作業やデータのやり取り,議論を通じて本物になっていきそうな感じです.まだこれから5年近く続くプロジェクトですんで,どこまで深まり何が出てくるか,楽しみです.
 

本日は温暖化実験結果の解析に関する打ち合わせで東京の国立情報学研究所(NII).
NIIは皇居のすぐそば,地下鉄東西線の竹橋から歩いてすぐですが,やっぱり東京は都会ですねえ.場所的には大都会を感じさせるところではないのですが,角間の山の上とは大違いです.うらやましいのは,近くにある毎日新聞社ビルの地下にたくさんのレストランが入っていることですかね.

それはさておき打ち合わせですが,情報系の方との協働ということで,温暖化実験の再現性を調べるためにどんなツールを開発できるかということを議論しました.まず手始めとしては平均場の比較や差分をとって差の大きい領域と調べるとか,簡単なデータ処理から取り組んではという感じで議論を始めたわけですが,それでは研究としての新規性やオリジナリティをどう出すかということがなかなか見当たらないなぁという話になりました.

比較的簡単な処理となると,方法としては疑いようがないわけで,結果も受け入れられやすいですし,ツールとしても様々な人に使って頂ける可能性がある半面,やはり新規性が問われます.逆に,凝った処理は新規性があるかもしれませんが,その処理が果たして信頼に足る手法なのかがまず問題で,結果の解釈が容易であるかといったこともあり,広く使ってもらえるかは難しいのではということになりました.

とはいえ,数多くの温暖化実験結果に関してまとまった知見が得られる論文や情報源がないのが現状ですし,そうした情報提供に資するものを考えてみようということになりました.まずはたたき台を作るというところから始まると思います.まぁ私はツールを作れるほどの知識や技術を持っていないので,もっぱら好き勝手に意見を言わせて頂く係にすぎないのですが.

今日話したツールは,私にとっては非常に有用なのは当然ですが,温暖化データを使いたいと考えている研究者にも意味ある情報を提供することになると思います.充実したコンテンツを備えて,いずれ公開できるようになればと思います.

今年度新たに観測機器を導入予定でありまして,能登半島は珠洲にある「里山里海自然学校」に設置を予定しております.機器の選定やメーカーとの打ち合わせは進めているものの,実は現地を確認しておりませんで.既に金沢大学のグループでは多くの観測機材を設置しているので,そちらの方々に間借りさせて頂くことになって,本日は集中観測をしているということでそのついでに現地をみせて頂きました.

金沢に越してきてから1年半ちょっと経つものの能登のほうには行ったことがなかったので,どんなところか見当もつかなかったですが,正直びっくりしました.金沢から穴水というところまでは能登有料道路で,金沢を出て少しの間は海沿いを走って,その後は山の中を行きますが,想像以上に豊かな表情を見せてくれました.途中から眺める景色は,一面森が広がった樹海のようであったり,里山という言葉がぴったりの人と自然の共生を感じさせるものであったり,集落は昔ながらの立派な家屋が多かったり,クルマで走るだけでも楽しいものでした.

肝心の観測地点は能登半島の端っこにある珠洲の小泊というところで,廃校になった小学校を改装したものです.一階は里山里海自然学校の事務局で,2階は能登里山マイスターという事業の事務局,3階が観測作業に割り当てられていました.
今まで何度か現地観測の経験はあるものの,どこも仮小屋のようなもので,今回はかなり立派な施設という感じです.ここを大気観測のスーパーサイトとして整備中ということで,これからも多くの研究者の利用があれば,ちょっとしたメッカになってもおかしくないのではと思いました.

本日は天候も良く,係留気球によるエアロゾル観測を行っていて,NHKと地元のテレビ局が取材に来ていました.いつ放映かはわかりませんが(既に終わっているかも),活動が広く紹介されるのは喜ばしいですね.私の観測もいずれ仲間にいれてもらえればと思いますが.

帰りは能登半島の北側をぐるっとまわって輪島を通って.こちらは終始海沿いを走りますが,天気も良かったのですばらしい景色を満喫できました.途中,夕暮れ時の千枚田をみることもでき,日本の風景を見たような気がします.こちらの道は「奥能登絶景街道」と銘打ってあるのですが,その名に違わぬ景色を楽しむことができました.

金沢も良いところですが,能登も素晴らしいところです.ただ,それはあくまで通り過ぎる者の視点によるものでしかありませんから,途中の集落では過疎や農村・漁村の荒廃を思わせるものもありましたし,実際に暮らす人々は多くの課題を抱えているだろうと思います.今の姿を保って欲しいと思う反面,そのためには誰かがしっかりと努力する必要があるということもまぎれもない事実であろうと思います.
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