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比較的大きな研究予算を獲得した研究者にアウトリーチ活動(社会への研究成果の発信)が義務化されるらしいという話題を前に紹介しましたが,それに関連する津村啓介・内閣府政務官のインタビューがサイエンスポータルで公開されました(こちら).
こうした義務化の主たる目的は,「国家予算を研究費として使う以上,その説明責任がある」ということなのだろうと解釈していましたが,記事の中では「科学・技術をサポートする国民世論の形成」「若い優秀な人材発掘のための活動」という側面が強調されていました.
アウトリーチ活動によって果たしてどれほど後継者を育てることにつながるのかは未知数ですが,やり方次第では研究者を志す人たちが増える可能性もあることは確かだと思います.それを研究者の大切な役割のひとつであると位置づけ,これからは活動していく必要があるということでしょう.
うがった見方をすれば「政治家はうまいこと言いよる」といえないこともないですが,決して間違ったことを言っているわけではないと思います.ひとつの理想であるといえるのかもしれません.研究者とは真実や理想を追求するものですから,仮にそれが弁舌巧みな政治家の口から出た言葉であったとしても,正しいと思われることであれば取り組むべきではないかと思います.
とはいえ,そのことが研究活動の妨げになっては本末転倒なわけで,インタビューの中にもありましたが,アウトリーチ活動を支援する仕組み作りもしっかり進めて欲しいと思います.
こうした義務化の主たる目的は,「国家予算を研究費として使う以上,その説明責任がある」ということなのだろうと解釈していましたが,記事の中では「科学・技術をサポートする国民世論の形成」「若い優秀な人材発掘のための活動」という側面が強調されていました.
アウトリーチ活動によって果たしてどれほど後継者を育てることにつながるのかは未知数ですが,やり方次第では研究者を志す人たちが増える可能性もあることは確かだと思います.それを研究者の大切な役割のひとつであると位置づけ,これからは活動していく必要があるということでしょう.
うがった見方をすれば「政治家はうまいこと言いよる」といえないこともないですが,決して間違ったことを言っているわけではないと思います.ひとつの理想であるといえるのかもしれません.研究者とは真実や理想を追求するものですから,仮にそれが弁舌巧みな政治家の口から出た言葉であったとしても,正しいと思われることであれば取り組むべきではないかと思います.
とはいえ,そのことが研究活動の妨げになっては本末転倒なわけで,インタビューの中にもありましたが,アウトリーチ活動を支援する仕組み作りもしっかり進めて欲しいと思います.
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総合科学技術会議が,科学・技術関連の来年度概算要求の優先度判定の際に若手研究者からも意見を求めることに決めたとのこと.サイエンスポータルより.
これまでの優先度判定では総合科学技術会議の議員以外の外部有識者にどのくらいの年代の方まで含まれていたのか知りませんが,狙いとしては今までとは違った意見を汲み取ろうということでしょうかね.これまでと同じような意見しか得られなかったらあまり意味がありませんし(そうでもないかな.年長者も若手も考えることは同じという傾向が出たら,それはそれで良いのかも).
仮に若者から新しい意見を得るのが目的だとして,これまでは年長者の豊かな見識と経験から,今後重要と思われる分野を決めてきたものの,それでは物足りないというか,最近よく耳にする「イノベーション」を実現するには挑戦的な意見が欲しいということでしょうか.先日亡くなった京大の森毅名誉教授も「良い子なだけではいかん」的なことをおっしゃっていたそうですし,大胆な意見を受け入れる可能性が出てくるとすれば面白いかもしれません.
まぁ吉と出るか凶と出るかはわかりませんが,何か新しい方向に向かったりすると楽しいですねぇ.
とはいいつつ,「若手」といっても研究者の中では40代とかも若手に入ったりすることもあるので,それなりに大人の意見がでるのかもしれません(全く参考にならない意見をだされても困りますしね).
さすがに博士取り立ての20代後半とかでは,まだまだ博い知識もないし俯瞰的な意見は出せないと思います.30代半ばくらいの我々としては,色々考えたりするようになってきたものの声を掛けられるわけもなく,「どうせ意見なんか聞いてもらえないんだろ」と,ちょっとふてくされる感じになるかもしれませんな.
これまでの優先度判定では総合科学技術会議の議員以外の外部有識者にどのくらいの年代の方まで含まれていたのか知りませんが,狙いとしては今までとは違った意見を汲み取ろうということでしょうかね.これまでと同じような意見しか得られなかったらあまり意味がありませんし(そうでもないかな.年長者も若手も考えることは同じという傾向が出たら,それはそれで良いのかも).
仮に若者から新しい意見を得るのが目的だとして,これまでは年長者の豊かな見識と経験から,今後重要と思われる分野を決めてきたものの,それでは物足りないというか,最近よく耳にする「イノベーション」を実現するには挑戦的な意見が欲しいということでしょうか.先日亡くなった京大の森毅名誉教授も「良い子なだけではいかん」的なことをおっしゃっていたそうですし,大胆な意見を受け入れる可能性が出てくるとすれば面白いかもしれません.
まぁ吉と出るか凶と出るかはわかりませんが,何か新しい方向に向かったりすると楽しいですねぇ.
とはいいつつ,「若手」といっても研究者の中では40代とかも若手に入ったりすることもあるので,それなりに大人の意見がでるのかもしれません(全く参考にならない意見をだされても困りますしね).
さすがに博士取り立ての20代後半とかでは,まだまだ博い知識もないし俯瞰的な意見は出せないと思います.30代半ばくらいの我々としては,色々考えたりするようになってきたものの声を掛けられるわけもなく,「どうせ意見なんか聞いてもらえないんだろ」と,ちょっとふてくされる感じになるかもしれませんな.
小惑星探査機「はやぶさ」の帰還はちょっとした話題になりましたが,その後も人気は衰えていないようです.
何かの記事で読んだのですが,はやぶさは試験機であって本番の調査は別の実施される予定だったそうです.事業仕訳で予算縮小されたり,その後復活しつつあったりと,周辺環境はバタバタしていますが,日本が誇れる技術になる可能性があるのであれば,やはり事業を継続しさらに良い成果を残して欲しいです.
そのためにもせっかくのファンを見方につけることは重要ではないかと思います.こんな書き方をするといやらしいかもしれませんが.しかし,「良い活動をしていれば認められる」というのは通用しないことは事業仕分けで明らかになったわけですから,良い活動に加え,効果的な広報活動を行うことの意識をきちんと持たざるを得ないと思います.
はやぶさをきっかけに天文に興味を持つ人も増えているそうです.JAXAとしては便乗して有効な広報活動を行う良い機会ではないかと思うわけですが,どうでしょう.がんばってほしいです.昨年の「世界天文年」で盛り上がりを見せた天文ブームが、今年に入っても続いている。日本人宇宙飛行士の活躍や皆既日食などの天文ショーが相次いだことに加え、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還はこれまで宇宙に興味がなかった人の心もわしづかみにした。「はやぶさ」を描いた映画のDVDは品切れで、プラネタリウム入場者も増加。七夕や夏休みを前に、ブームはまだ続きそうだ。(MSN産経ニュースより)
何かの記事で読んだのですが,はやぶさは試験機であって本番の調査は別の実施される予定だったそうです.事業仕訳で予算縮小されたり,その後復活しつつあったりと,周辺環境はバタバタしていますが,日本が誇れる技術になる可能性があるのであれば,やはり事業を継続しさらに良い成果を残して欲しいです.
そのためにもせっかくのファンを見方につけることは重要ではないかと思います.こんな書き方をするといやらしいかもしれませんが.しかし,「良い活動をしていれば認められる」というのは通用しないことは事業仕分けで明らかになったわけですから,良い活動に加え,効果的な広報活動を行うことの意識をきちんと持たざるを得ないと思います.
低炭素社会ということばを色々なところで耳にしますが,具体的なイメージをもって,その実現への道筋というものを描くというのは難しいと思います.そうしたことに関して,前東大総長の小宮山宏氏の講演内容がサイエンスポータルで記事として公開されています(第一回,第二回).
詳しいことは記事を読んで頂ければと思いますが,自動車やセメント利用を例にとり,具体的な数字を挙げながらどのくらいのエネルギーの効率化が図れるかということをわかりやすく示してあります.それによって,利便性を損なうことなく,エネルギー消費量は現在の数分の1にまで減らせると主張されています.
研究者らしく具体的な数字を挙げながら,さらに部分的に突っ込んだプロセスの説明までされていますが,小宮山氏の講演では低炭素社会とはエネルギーの効率化であるという明確なメッセージが示されています.どう実現するかということが自分でイメージできなくても,そうすれば良いのか,という感じをつかむことはできるのではないかと思います.
政治家の言葉には具体的な方策は出てきませんし,お役所の言葉は堅苦しくてよくわかりませんが,実際にものを相手にしたりしている研究者の言葉は多くの人に理解できるのではないかと思います.こうした講演から,企業の方々であれば今後発展しそうな産業分野のヒントが得られるように思いますし,中学生や高校生であればこれからの科学技術の発展と社会への貢献を夢見て,理系を志すということもあるかもしれません.
連載はまだ続くので,さらに今後の技術開発のヒントになるような話題が出るかもしれません.こうした記事は限られた研究者や興味のある人だけが目にするのではなく,多くの人の目に触れて欲しいと思います.
詳しいことは記事を読んで頂ければと思いますが,自動車やセメント利用を例にとり,具体的な数字を挙げながらどのくらいのエネルギーの効率化が図れるかということをわかりやすく示してあります.それによって,利便性を損なうことなく,エネルギー消費量は現在の数分の1にまで減らせると主張されています.
研究者らしく具体的な数字を挙げながら,さらに部分的に突っ込んだプロセスの説明までされていますが,小宮山氏の講演では低炭素社会とはエネルギーの効率化であるという明確なメッセージが示されています.どう実現するかということが自分でイメージできなくても,そうすれば良いのか,という感じをつかむことはできるのではないかと思います.
政治家の言葉には具体的な方策は出てきませんし,お役所の言葉は堅苦しくてよくわかりませんが,実際にものを相手にしたりしている研究者の言葉は多くの人に理解できるのではないかと思います.こうした講演から,企業の方々であれば今後発展しそうな産業分野のヒントが得られるように思いますし,中学生や高校生であればこれからの科学技術の発展と社会への貢献を夢見て,理系を志すということもあるかもしれません.
連載はまだ続くので,さらに今後の技術開発のヒントになるような話題が出るかもしれません.こうした記事は限られた研究者や興味のある人だけが目にするのではなく,多くの人の目に触れて欲しいと思います.
2010年版「科学技術白書」が閣議決定され,その中で若手人材をめぐる厳しい現状について触れられているとのこと.asahi.comより.
博士課程修了後は,専門性の高い職に就くことが考えられますが,そこを選択する人々が減少しているということは,専門性の高い職に就くということに魅力がないからなのでしょうか.私は研究という仕事を面白いと思っていますが,面白そうだからというだけではなかなか将来は決められないという意見もわかります.一生を左右しかねない選択ですから,職業として安定しているのか,収入は十分に得られるのかという現実的な観点も必要です.最近何かの記事で読んだのですが,バスの運転手の年収が1500万円という時期もあったらしく,地方公務員の平均年収は,色々な手当てを含めると1000万円位になるとか,そんなことを聞くとがんばって勉強して研究者になるのもバカバカしくなる気持ちもわかります.
一般の方々にとっては大きな問題ではないかもしれませんが,もし国が科学技術の発展によって世界との競争力を高めていこうと考えているのであれば,優秀な人材を研究者として育てていくことが不可欠ですし,そのためには,職業としての魅力を高める必要があります.「好きなことをしてお金をもらえるのだから,収入は低くても良いだろう」という状況では,もっと稼げる職業を選ぶという優秀な人材も少なくないはずです.
もちろん研究者の給与を一律上げるなんてこともバカな話で,能力に応じた報酬が得られるという制度をしっかりと確立する必要がありますが.
まぁ現在は博士号をとった後に職があるかどうか,なんてことが言われているくらいなので,給料を高くしろなんてことは二の次かもしれませんが.また,独法化後,大学の運営費が減らされ,事業仕分けでも科学技術関連予算が減らされようとしている時期に給与が上がるなんてことはまずないとは思いますし.それでも,いずれはそうしたことも視野に入れるべきではないかと思います.
博士課程進学者の減少は,大学を研究の場とする私たちにとっても戦力不足となるため痛手ですが,それ以上に博士号取得者約2割の進路が不明というのは深刻だと思います.2010年版の「科学技術白書」(科学技術の振興に関する年次報告)が15日、閣議決定され、若手人材をめぐる厳しい現状に警鐘を鳴らした。白書によると、自然科学系の博士課程への進学者数(09年は約1万1千人)が03年以降、減っている。米国で博士号を取得する日本人研究者の数も中国や韓国、インドに大きく水をあけられている。博士号取得者の進路調査で約2割が「不明」となるなど、厳しい状況にも触れ「博士の知恵を社会全体で享受できる未来社会のため、大学・産業界・行政を含めて総掛かりで取り組む必要がある」とした。 (asahi.comより)
博士課程修了後は,専門性の高い職に就くことが考えられますが,そこを選択する人々が減少しているということは,専門性の高い職に就くということに魅力がないからなのでしょうか.私は研究という仕事を面白いと思っていますが,面白そうだからというだけではなかなか将来は決められないという意見もわかります.一生を左右しかねない選択ですから,職業として安定しているのか,収入は十分に得られるのかという現実的な観点も必要です.最近何かの記事で読んだのですが,バスの運転手の年収が1500万円という時期もあったらしく,地方公務員の平均年収は,色々な手当てを含めると1000万円位になるとか,そんなことを聞くとがんばって勉強して研究者になるのもバカバカしくなる気持ちもわかります.
一般の方々にとっては大きな問題ではないかもしれませんが,もし国が科学技術の発展によって世界との競争力を高めていこうと考えているのであれば,優秀な人材を研究者として育てていくことが不可欠ですし,そのためには,職業としての魅力を高める必要があります.「好きなことをしてお金をもらえるのだから,収入は低くても良いだろう」という状況では,もっと稼げる職業を選ぶという優秀な人材も少なくないはずです.
もちろん研究者の給与を一律上げるなんてこともバカな話で,能力に応じた報酬が得られるという制度をしっかりと確立する必要がありますが.
まぁ現在は博士号をとった後に職があるかどうか,なんてことが言われているくらいなので,給料を高くしろなんてことは二の次かもしれませんが.また,独法化後,大学の運営費が減らされ,事業仕分けでも科学技術関連予算が減らされようとしている時期に給与が上がるなんてことはまずないとは思いますし.それでも,いずれはそうしたことも視野に入れるべきではないかと思います.
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